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優しさ

夫の働く幼稚園での話。
夫の受け持っているクラスには一人、自閉症の子供がいるらしい。
その子は落ち着いて座っていたり、ほかの皆がしていることを一緒にするということが難しいそうだ。
しょっちゅう叫びまわったり棚の上にあるものを全部落としたり本棚を倒したりするらしい。
他の子たちはというと、割とそういうものという風に受け入れているらしい。

昨日はその自閉症の子が教室の後ろの方で椅子に上って叫び始めた。
興奮して椅子から落ちると危ないと思った夫は、「危ないから降りなさい」と言ってその子に近づいて行った。
それより先にその子の周りにいた子供たちが手を繋ぎ合ってさっと椅子を囲んだ円陣状態になり、椅子から落ちないように落ちても受け止められるように守ろうとした。
それを見た夫とアシスタントはなんて優しい子たちなんだと思わず感動したらしい。
たった4歳で頼まれたわけでもないのに、ただ同級生を危険から守りたいという純粋な行動。

人は掛け値なしの心からの優しさに触れたときに心が揺れ動くんだろうなと思った。

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