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森一門祝賀会(2022)

2022年5月4日 ホテル阪神
森一門祝賀会に行ってきました! この日はとても温かい一日を体験させて頂きました。

●記念指導対局

今まで参加したイベントで最大規模の指導対局でした。
総勢16名の棋士の一斉指導対局。

(ここが……指導対局界の浮月楼か――)

申し訳ございません、睡眠不足によりつい、でございます。
受付で整理番号を頂きます。その番号順に案内されるというシステムです。自分があとどれぐらいで呼ばれるかはホワイトボードで確認ができました。

(エメラルドルームには棋士が10人! サロンAには3人! サロンBにも3人! どの部屋に入っても棋士が!! 圧巻!!)

Apple Watchから心拍数が上がりすぎてんぞ――と、警告を受けましたがそっと、タッチして元画面に戻しました。

部屋と部屋と部屋を、師匠の森信雄先生がずっと歩かれています。案内役は森門下の奨励会員です。テキパキとした森信雄先生の指示が飛びます。

私は棋士10人の先生がいるエメラルドルームで二局ご指導いただきました。
この指導対局会は祝賀会に参加される方が対象なのですが、指導対局は無料なのです。隣のテーブルの指導対局を観戦し、勉強させて頂いていると――隣に立つ方が。

森信雄先生
「これは詰ますのに時間が掛かるね。そこで詰ましたら格好いいけれど」


(ももももも、森信雄先生!! なぜ、どうして、いかんして?)


森信雄先生がニコと話しかけて下さいます。疑問符の三段活用で血が滾ります。

(アカン!! 心臓爆発する!!)

数分後、やはりApple Watchから心拍数を咎められるという現象が発生しました。温かいを通り越して血が熱く巡ったパーティーへと続きます。

●祝賀パーティー

●ご挨拶

お知らせします。大事なことをお知らせます。

(なんと! アルコール飲み放題でした! 森一門祝賀会スキ)

最初に森信雄先生のご挨拶。
昇段者と昇級者の先生方が壇上に上がられます。

(絵が、絵が強すぎる……。森門下強い……)

増田裕司六段のご発声で乾杯。
オードブル、スープ、お魚、メインのお肉。すべてを美味しく頂きました。

山崎隆之八段に教えていただいたのですが、例年であれば棋士の先生方が参加者のところにご挨拶に来て下さるということ。今年は行けなくて申し訳ないです――と、残念そうに言われました。

(とんでもございません! ここに存在させて頂きありがとうございます!!)

●トークコーナー

(※アルコール飲み放題の影響で会話の記憶が曖昧です。メモを取りながらに観るべきでした。申し訳ございません)

最後のデザートと珈琲が出てくると同時にトークコーナーが始まりました。
糸谷哲郎八段と山崎隆之八段が壇上に上がられます。
軽快でユーモア溢れるトークが炸裂開始。

・祝賀会の日程に関して、森信雄先生から山崎隆之八段はハガキで知った。(糸谷哲郎八段は電話だった模様)
・糸谷哲郎八段のプロ棋士育成塾がある。西田五段、高田四段、そして徳田四段が入塾。
・女流棋士の活躍の話。

その流れで、森門下の活躍についての話題へ。

糸谷哲郎八段
「――私も一応タイトル戦の挑戦者になっていたんですけれど」

山崎隆之八段
「え? いつ? 本当に?」

糸谷哲郎八段
「昨年の棋王戦です。私は山崎さんには活躍したとは思っていただけなかったと言うことです……まだまだということですね」

山崎隆之八段
「失礼しました!」

会場に笑いが起こります。
続いて室谷由紀女流三段、石本さくら女流二段が登壇されます。

室谷由紀女流三段
「わたしたちが話したい――女流順位戦について、糸谷先生と山崎先生がいろいろと話されてしまいました」

石本さくら女流二段
「そうですね」

と。お二人とも笑顔でデザートタイムを盛り上げて下さいました。
ここでアルコール飲み放題は終了です。

●サプライズピアノ動画

森信雄先生のピアノ動画がサプライズで放映されました。

(森先生!! 連弾とか、かっこ良すぎる!)

温かいおもてなしを頂いたのだと感謝致しました。

●花束贈呈と記念撮影

花束贈呈は、新四段、新女流以外は会場から抽選で抽選で選ばれます。森一門祝賀会の伝統なのでしょうか? とても会場の一体感が生まれる温かい演出だと思いました。

そして記念撮影です。
続いて昇級者と昇段者だけでなく一門の先生方も壇上に上がられます。
指導対局のエスコート役をして頂いた森一門の奨励会員も、一言自己紹介でマイクを握り、そのまま壇上に上がります。

(なんという温かい演出!! 森先生! かっこ良すぎる!)

記念撮影タイムということで、全員集合写真も撮らせていただきましたが……

(学級一クラスぐらいやん!! 森一門! 強い!!)

これからも応援させていただきます。

●お楽しみ抽選会

昇段した先生方が、自分チョイスのプレゼントを用意して下さるという素敵な抽選会。酔っ払っても記憶しているのは澤田七段の体組成計、高田四段のお肉セレクトセットでした。
森信雄先生がアイスをよく食べられているという情報をGetしたので自分もこの夏はアイスをよく食べたいと思います。
最後の抽選は将棋世界1年分でした。

時間は25分押しでした。
そして、ここから――森一門の怒濤の総力戦を見せて頂きました。

●席上対局 

◆大島綾華女流初段 vs 佐々木海法女流1級
最初のPCトラブルには糸谷哲郎八段がさっと壇上に上がられて、シューティング。解説の西田五段が対局者の研修会時代のエピソードや、棋風についてお話頂きました。

◆石川優太四段 vs 高田明浩四段
続いての対局は時間も押しているということで一手10秒から、5秒に変更。

高田明浩四段
「5秒もいらないです」


おおぉ、と会場が盛り上がります。数十分後――

高田明浩四段
「敗因は5秒もいらないと言ってしまったことです」


笑いが起きます。

楽しい、楽しい!!――と思って、ふと気がつきます。
どうして自分はいつものようにメモを取っていないのか!!と慌てて、スマフォでメモを取ります。とても楽しいけれど貴重な時間です。だからこそ自分が忘れないように備忘録を取らなければと酔っ払っていますが、気を入れ直しました。

澤田真吾七段 vs 西田拓也五段
解説は山崎隆之八段、糸谷哲郎八段です。

山崎隆之八段
「澤田七段は長考派で来期、順位戦で当たるんですよ。正直、嫌なんですよ!」

糸谷哲郎八段
「澤田さん、持ち時間何時間ほしいですか? 3時間?」

プログラムの時間を押しているのに――のユーモアです。
澤田七段が答えられました。マイクオフなので糸谷哲郎八段が回答を拾われます。

糸谷哲郎八段
「え? 5秒だそうです」

山崎隆之八段
「おかしいな! 長考派で有名なのに!!」

会場が笑いで盛り上がります。

山崎隆之八段
「形は良いのは西田さんで、力でねじ伏せようとしているのが澤田さんです…これは! 行けそうな気がする。西田さんピンチ!」

糸谷哲郎八段
「それでは西田さんの顔色を見てみましょうか? あんま変わっていないですね――」

山崎隆之八段
「西田さんが慌てたのって、最近だと……滝に入った……時のような」


会場、爆笑です。
華麗に糸谷哲郎八段がスルー。澤田七段のポーカーフェイスのお話になり、5秒将棋、即終盤戦です。

山崎隆之八段
「受ける? 受ける?」

糸谷哲郎八段
「さぁ、勝負だ!! コワイコワイ!! その手は甘いとみた!!」

山崎隆之八段
「詰めろっぽい手だ!」

糸谷哲郎八段
「詰むんですか?」

山崎隆之八段
「……詰まない!!」

糸谷哲郎八段
「いいんですか? そんな言い切っちゃって」


会場、また大爆笑です。

山崎隆之八段
「王手はいっぱいかけましたけれど、金は無限にあるわけじゃない」

糸谷哲郎八段
「どうですか? 山崎さん。鍛えた詰将棋力は?」

山崎隆之八段
「……詰め将棋は、将棋世界しかやっていないですけれど……詰みますね。これは」

山崎隆之八段と糸谷哲郎八段との掛け合いは最高潮です。

糸谷哲郎八段
「……本当に詰みますか?」

山崎隆之八段
「え? え?! 将棋世界だけでなく詰めパラもやった方が良いですね……やっぱ詰まないように見えてきた……」

お二人の解説で会場の笑い声が繋がります。
そして、終局。
会場に拍手が起こりました。

澤田真吾七段
「負けたときのコメントだけ用意していたんですけれど……よかったです。ありがとうございました」

西田拓也五段
「最後詰んでいるか分からなかったのですが、どうでしたか? 難しかったです」

最高に温かい――いえ、熱い5秒将棋ありがとうございました。

●閉会のご挨拶

(嘘でしょー!!)

ここで本日、何度も心拍数の上昇に警告を出していたApple Watchを見ます。

(20:43)※と、記憶

ここで25分推しだったプログラム進行。
席上対局でオンタイムに巻き返すという、なんという棋士ならではの時間管理でしょうか!? 時間が押していると森信雄先生が弟子に伝えれば、阿吽の呼吸なのでしょうか!?

最後は師匠のご挨拶です。

森信雄先生
「村山くんが言ってました…『棋士は勝つのが仕事です』と、だから弟子にも勝って欲しいです」


ガッと胸が熱くなって、目頭も熱くなりました。

ここでふと、一日を振り返ります。
・指導対局で仕切りを良くするためにホワイトボードの書き方を指示されていた。
・会場に棋士セレクトのプレゼントを運んで来られた。
・時間が押しているとタイムキーパーをされている。
・当選者の住所をお伺いに行かれている。

(全部、森先生やん!! 森先生すごすぎやん!!)

もちろん糸谷哲郎八段をはじめ、兄弟子の先生方もサポートされていますがなんと言っても森信雄先生でした。

弟子を称えて、今年度も頑張ろうと師匠が弟子の背中を押す――この場にファンも入れて下さった森信雄先生の温かさに胸を打たれました。

とてもとても、温かい一日でした。
最後にロビーで先生方にご挨拶して会場を後にしました。
森一門をますます応援させて頂きます!!

●最後に

コロナ禍の中、祝賀会を開催して頂きましたこと、森信雄先生、関係者の皆様に御礼申し上げます。とても、とても幸せで楽しい時間でした。
将棋界大スキ!!

(了)

※誤字脱字など随時直していきます。速さ重視のアップで申し訳ございません。ご参加されていた皆様。会話の順番、記憶違いなどあったら、申し訳ございません! 修正します! ドン!とご指摘くださいませ。
(過去最高に記憶に自信がございません……最初からメモを取っておくべきでした。猛省)


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