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自然体生活

出来ることなら自然体で過ごしたい。
子供が成長するに従って色んな事実に驚かされる。例えばカブトムシの幼虫を貰った。さあ、土はどうする?百均で買う。それはカブトムシの幼虫の専用の土で、他の微生物を取り払った消毒されたもの。カブトムシってそんなにナイーブなものだったっけか?その辺の森の土ではダメなのか?でも幼稚園でもカブトムシ専用の土を買ってきて育てているし、周りの友達も誰もその辺の土で育てたカブトムシはいない。純粋培養のカブトムシ君ばかり。
植物の苗を買った。土はその植物にあった土が売っている。庭の隅に勝手に植えたらいけないのか?腐葉土も売っている。枯葉を溜めたら出来ないのか?土の栄養剤、除草剤なんでも売っている。植物の種を買った。得体の知れないカラフルな錠剤の様なものに覆われている。種を鳥や虫から守り、発芽に必要な栄養素をコーティングしてあるという。
初心者は野菜を育てたければ野菜の土を買って、花を育てたければ花の土を買ってハーブを育てたければハーブの専用土を買わないと失敗するかもしれない。しかもそれが当たり前のようだ。

子供の頃、口紅は赤い色素が食べ物と一緒に胃のなかに入ってくるイメージがあって口紅は嫌だと思っていた。その延長で、なるべく自然のままがいい。選ぶ時はオーガニック、ナチュラル、そんな製品を選んできた。
さて一軒家を持った、いい家塾のおかげで釘一本にもこだわったナチュラルな木の家。ハウスシックや結露とは無縁の家。実家横で実家の土地、広い庭もある。家庭菜園に憧れた。これぞナチュラルライフ!と思いきや、意外に世の中、普通の家庭菜園をするには添加物が多い事に気がついた。
自分のイメージに近い自然体な菜園はと探してみると、パーマカルチャー菜園に行きああたった。完璧な自然農法とまでは行かないし、完璧な田舎暮らしでもない。しがない住宅地の新旧交代が起こりつつある土地柄。新しい家が建つと旧式の庭が無くなっていく。そんな中で旧式の庭を残した数少ない新しい家。
パーマカルチャーのダンボールコンポストはこの家に来てから続けている。腐葉土と米糠と油粕を詰めた段ボールに日々の生ゴミを入れて混ぜていく。一箱いっぱいになれば軽く蓋をして放置。1ヶ月後以降には黒いいい土になる。土問題はこれで解決。落葉樹の下の枯れ葉と抜いた雑草を積み重ねて置いて下の方の土を腐葉土として使う。全く土を買わなくなったけど、ほとんどの苗も種も育つ。
初めから群生していた雑草の、臭くて嫌われ者のドクダミ。この家に越してくる前はわざわざ結構高いお金出してドクダミ茶を買って飲んでいた。今や臭い雑草ではなく、大切などくだみ茶資源。エキナセア(薬草ハーブ)レモンバーム、ローズマリーを年中取り放題干し放題でいつでも飲めるようにしている。
果樹はなかなか難しいが、今年はブドウが実を膨らましてきている。ちょこっと採って食べられるものを毎年何かしら1、2種類育てつつ食べつつ。
季節の美味しい保存食品も欠かせない。梅シロップ、梅酒の仕込み。梅は育ててないが将来植えたい木の一つ。庭に毎年どこかに種を飛ばしているようでどこからか季節になると自然と生えてくるようになった紫蘇が大きくなってくると紫蘇ジュース作り。夏の間に2度ほどできる。去年はいただいた柿で干し柿に挑戦。酵母から起こしてパン作りもしていた。子供のパン消費量が増えてからは市販のパンになってしまったけれども。
庭の真ん中にはアートクラスの子達が掘ってデカくなった池がある。次男が捕まえてきたオタマジャクシを水槽から池に放したらいつの間にかカエルになっていて、また獲ってきたザリガニも池に生息中。カナヘビ、ヤモリ、トカゲは子供たちに捕まったり逃がされたりしながら何世代もどこかに生息中。害虫はだいたいが蝶か蛾になるので虫かごで飼って羽化させて放す。
自然体生活。ふと近くのお庭を見ると、旧式のお庭に近づいている。おばあちゃんのお庭だ。私まだオカンだけど目指してるのは田舎のおばあちゃんの生活ではないか?動植物が生き生きと眩しい庭になってきている!やがて本当に色々採って食えるような庭になる頃には私もおばあちゃんだろうからそれでいい。そんな庭でDIYしたり絵を描いたり太極拳したりしてほっこり暮らすのが老後の夢だから。
でもなかなか誰もがそんな自然体生活を望んでいるとは限らない。雑草は抜かなければならないし、目隠しの垣根は散髪が必要。庭池はボーフラが湧かないように水が干上がらないように気をつけなければいけない。作業をしない手入れのいらない庭を求める人の方が多いと思う。なので私は誰にも勧められない。参考にしたい方おられましたら個人的に言ってくださいね。そういうスタンスの自然体生活だ。





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