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【Rapper directory】#8 Ritz

日常と並行したパラレルワールドのような空間に身を置いて常にラップで満たされている青年、 Ritzさんを、私はこのツイートで知ったのだ。

何故どんな経緯で
虫が好きなのかいつか聞いてみたい。

数種のHIPHOPクルーに所属しながらもソロとしての作品作りに余念がない。

何故私がパラレルワールドを例えに出したのかというと、彼が至る所に時間を見つけてはリリックを書いたりラップしたりしている姿が日常のツイートから見えるからだ。

白猫山田


将軍

緑のあいつ  

R.N.M

Green aura


彼が選ぶアップテンポなトラックに
淡々と綴られるストーリーは
やはりアップテンポで
鮮やかな高速ラップが展開し、ハイセンスなメロディラインも存在する。
そしてハイトーンが更に快活さを露呈させるのだか、リリックの中に切なさが滲み出る。
どうしようもないジレンマが隠しきれない。

長崎の森


アップテンポの中の

虚無

贖罪

悪そな友達言う お前ラップ無理
だって出れない表浴びれない日の目
無理普通の幸せ
でも辞めたら僕には本当に
本当に何もないんだ

長崎の森より歌詞抜粋

もう終わってもいい

失敗恐れずに生きてく
そして派手に死んでいくんだよ
今しかできない経験
積んでさあとで思い返すんだよ

もう終わってもいい より歌詞抜粋

彼はジェネレーションZに生きる世代であり、顕著化する自然の変化と2019年末から始まった世界的な状況の変化により失われたものが多い第二のロストジェネレーション世代でもある。

選択の自由の幅も広がる一方、同調圧力に押しつぶされる現実も否めない時代だが、
ダイバーシティの許容とSNSの浸透が著しい
ジェネレーションZの真っ只中な世代に生きてきた若者は自律性に富んでいる。

そんな彼は、おそらく2022年の6月あたりにラップに出逢い共に歩んでいる今を「こんなに続いたことは初めてです」と語る。

リリックから伺えるその歩みは
平坦とは言えない。

社会における外界のダメージと
内部(精神)のダメージを捉えながら
それをリリックにしたためフロウに乗せる。

淡々と、時に高速に、
そしてラップの中に時々現れるメロディが
ただただ切ない。

間違いなく今後更なる展開の楽曲が
彼から紡ぎ出されることを確信する。
それは何故かというと彼がラップに愛されているからだ。

何に強要されることもなく、
焦燥感を抱えることもなく、
ただ、ただ自分の好きなこと(ラップ)に邁進することで道が開けるのだ、と、
彼の作る曲から感じるのだ。

純粋な少年のようなあどけなさの反面
過去の経験を見つめながらも
社会に順応しながら自分らしく
道を切り開く強さがそこにはある。

Ritzさんのコラボ作品はこちら

ホテル夕月

素晴らしい作品にご一緒させて頂き
ありがとうございます。

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