【 コートの星達に説く人生の授業④ 】
ある日の先生と保護者との決起集会では
先生のお誕生日が近いということで、私達保護者は先生にケーキをプレゼントした。
バレーボールの形の特注のケーキだ。
洋菓子店を営む部員の保護者がつくってくれた。
子ども達から信頼される先生は、
保護者からも熱い信頼を受けている。
私達からのお祝いに先生は屈託のない少年のような笑顔で心から喜んでくれた。
そんな喜怒哀楽を惜しみなく表現する姿もまたみんなの好感を得ていた。
公式試合には一列に並ぶ子ども達のユニフォームの後ろ姿に名前の入ったお揃いのタオル。
先生からのプレゼントだ。
私達保護者も名前入りのポロシャツを着て先生のデザインのメガホンを持ち、応援する。
バレーボール部の一体感と団結は、
こうして自然な形で培われてきた。
*****
私が中学生になった時、
ふとこう思ったことがある。
「私ももう中学生だ。お母さんはどう思ってるだろう。早いなぁと実感しているかな。」
自分でも中学生になったことが
驚きであった。
記憶の中に中学生の思い出はたくさんある。
そして今は私の娘が中学生。
保育園、小学生、と共に歩んできて、
中学生になった今が一番娘と心理を共にしているような気がする。
中学生活の楽しみ、嬉しさ、
辛さ、悔しさ、全てを余すことなく私に伝えてくれるから私は娘とともに再び中学生に戻ったような感覚になる。
そんな感覚を味わえることを
娘にとても感謝している。
だから今回の別れは、
ものすごく心が痛み、悲しい。
なぜこんなにも悲しいのか。
こんなことは自分の学生時代には感じたことがなかった。
続く…。
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