白つめくさの花が咲いたら♪
3月21日(木)
ピンポーン。チャイムが鳴った。むくっと起きてエプロンをかぶり玄関へ。
ヤマト運輸のKさんが大きな荷物を抱えて立っていた。
「おはよう〜。」と、私。
「寝起きですね。」と、Kさんが笑っている。
「うん。」と言って私も笑う。
重そうだったので玄関の中に入れてもらう。
朝のぜんぶに「おはよう!」と、あいさつをする。
カカオとブータンにご飯をあげる。
ウーちゃんとルーちゃんにタブレットのエサをあげて水を換える。
里芋を煮る。
スコーンを焼く。
午後、庭に出てクローバー畑を見ると、以前、砕石でガチガチに固まっていたところのクローバーが、しなしなになっている。暖かくなり晴れた日が続くとこうなる。
くるくるホースで水をたっぷり撒く。シャワーが大きな弧を描く。虹が生まれる。素敵だ。うっとりする。心にも虹が架かるようだ。ずっと見ていたくなる。
花壇のお花にも水をあげる。
最近わが家にやってきた多肉植物たちを玄関の前に出す。風通しが良くて陽が射しすぎない外がいいらしい。可愛い。ピンク色でぷくぷくしている。可愛い〜。タニクちゃんたちも ずっと見ていたくなる。
今日は遠賀信用金庫の Nさんと Iさんがみえる予定。同じ頃に まりこりんも来る予定。両方に話してあるので、いっしょになってもいい。
予定より少し早く Nさんと Iさんがみえた。
「クローバー、すごいですね!こんな場所があるなんて。ここからメチャくんを発想されたんですか?」と、Iさん。
「いえいえ、ゴミ置き場だった土地を耕してクローバーの種を蒔いたんですよ。」と、私。
「えぇっ!」と、Nさんも Iさんもびっくりしている。
「この土地は、もともと みるさんのだったんですか?」と、Nさん。
「いえいえ、買ったんですよ。」と、私。
「えぇっ!」と、Nさんと Iさん。
私が土地を買うとか買ったとか言うと、なぜかみんな、私が騙されていると思うようで心配してくれる。それで、私は毎回経緯を説明することになる。
かなり端折って話終わると、Nさんも Iさんもとても喜んでくれた。Iさんが口を開いた。
「子供のころ、四葉のクローバーを見つけたら魔法使いになれるって思ってたんです。でも、見つけれなくて魔法使いにならなかったんです。」と、笑った。
「5月になると、白い花が満開になってすごくきれいですよ。」と、私。
「えっ!クローバーって花が咲くんですか?どんな花なんですか?」と、Nさん。
「白くてまるい、ぽんぽんみたいな お花。」と、私。すると、Iさんが
「Nさん、ほら、ラスカルも歌ってるじゃないですか。♪ 白つめくさの花が咲いたら さぁ行こうラスカ〜ル♪ って。」と、歌った。すごく楽しそうだ。私も思わず歌う。
♪白つめくさの花が咲いたら さぁ行こうラスカ〜ル♪
今度はいっしょに歌う。ふたりで何回も歌った。
「いいですねぇ〜。」と、Nさんが笑った。Iさんも私も笑った。
「5月にお花を見に来ます。」と、おふたり。
打ち合わせより、楽しいおしゃべりの方が長かった。
「こんにちは〜。」と、まりこりんがやってきた。
Nさんと Iさんは帰ることに。表まで見送る。そして、3人でクローバー畑を眺める。
「きれいですねぇ。きもちがいい〜。」と、Nさん。
「こんな広いクローバー畑見るの、子供のころ以来かもしれない。端から端までクローバー。」と、うれしそうに Iさんが言った。喜んでもらえてうれしかった。
まりこりんと おしゃべり。
次号の「絵本deえがおだより」の打合せをする。
先日、私はハーゲンダッツのストロベリーアイスクリームを買っていた。トライしてみようと思っていたのだ。このアイスクリームにはバニラビーンズが入っていない。
もともとアイスクリームをほとんど食べないので、1カップ食べるのは難しいなと思っていた。まりこりんと はんぶんこする。2時間後〜2日後くらいにアレルギーの症状が出なければ、ハーゲンダッツのストロベリーアイスクリームも ”食べれるもの” の仲間入りだ。
修一郎が起きていたので、みんなで話す。
夕方、まりこりんを見送りに外に出る。いっしょに玄関先のタニクちゃんを見る。「可愛い〜。」「可愛い〜。」と、何回も言っていると、
「あっ!いたっ!」と、声がした。
ふたりで振り返ると、チャイさんと ぷりんさんが立っていた。
まるまるした大きな おなかの ぷりんさん。きれいな色の布を ぐるぐる巻いて姫だるまみたいに可愛い。
おしゃべり。
チャイさんと ぷりんさんは、ただいま ”ラマダン” 真っ只中。ラマダンとはムスリムの断食期間のことだそうだ。陽が暮れると食べてもよくて、それ以外は水も飲まないということだ。
チャイさんと ぷりんさんが くっついて歩いてゆく。まりこりんと見送る。
「仲良しだね、シルエットがかわいいね。」
「マトリョーシカみたい。」と、ふたりで話して にっこりする。
夕食の支度をする。
仕事をする。
夜、庭に出る。
「あっ。」と、思わず声が出た。笑顔になる。
オリオン座が、北斗七星が、月が、星たちが、キラキラと輝いていた。美しくて胸がふるえた。寒かったけれどしばらく眺める。月の光が、星の光が、ほろほろと地上に降りてくる。きれい。月や星の光はいつものように丁寧に心を労ってくれる。夜のぜんぶに「おやすみ。」を言う。
カカオとブータンはいつもの椅子の上で すーすー眠っている。
今日もいい一日だった。
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