シティリーグの対戦レポートと、カビゴンコントロールのあれこれ。
こんにちは。主に広島県でポケモンカードを遊んでいるささみと申します。
今回は、4/23にカードキングダムイオンタウン周南で行われたシティリーグシーズン4に出場し、カビゴンコントロールを使用してBEST 4に入賞できたので、その対戦のレポート、当日までどのようにリストを作ったか書いていけたらと思っています。
1 使用デッキと決定のプロセス
まず、当日使用したリストがこれです。
今回のシティリーグで使用するデッキを検討する際、まず念頭にあったのが、対面で練習をする時間(=ポケモンカードに触れる時間)を取るのが非常に難しいということでした。
チャンピオンシップシリーズ2023は、シーズン1〜シーズン3までどの大会もそれなりにカードを触る時間があり、採用するカードの検討をした上でロスト軸のデッキを選択することができました。
しかし、今回の新弾の発売後はナンジャモやディンルーなどの新カードの登場によってロスト軸のデッキの立ち位置もわからなくなってしまい、選択する勇気を持てませんでした。
そういった事情の中で検討したのがコントロールデッキです。
コントロールデッキは、ひとり回しと頭の中でのシミュレーションで、プレイや構築を検討する余地があり、大会等に出る機会が少ない状況でもチャンスがあると考えました。
そこで、基本的なコンセプトがシンプルかつ一貫しているカビゴンコントロールが候補に上がることとなりました。
対面練習の機会が少ない中でも、環境に多く存在するデッキのリストを確認したり、基本的な動き方を学ぶことで練習をすることができる点をなによりも良いと感じており、また、新環境2週目なら立ち位置としても悪くはないと考え、まずはシティリーグ1週間前の自主大会にこのデッキを持ち込むことにしました。
2 シティリーグ1週間前 〜きんのたま杯〜
シティリーグ1週間前の日曜日、同じ広島県のオーガナイザーであるかじさん(Twitter@kajipoke)主催のきんのたま杯という大会にエントリーしていました。
先述した通りこの大会の前は全くポケモンカードに使う時間を取ることができず、新弾のカードリストを多少眺めることができたくらいで、環境がどう変化するかという部分もかなり気になっていました。
当日使用したリストがこれです。
実際のマッチング
予選1回戦
対サーナイト 〇 後攻
相手ザシアンVスタート、こちらカビゴンスタート。
キャッチャーを2回投げて2回表という幸運も絡み、エネルギーのついていないポケモンをバトル場に呼ぶ→エネルギーをつけて技を打たれるを何度か繰り返す。
途中崩れたスタジアムでザシアンをトラッシュされてエネルギーを作られたりするも、相手の盤面にエネルギーが9枚見えた状態でエネルギーのついていないキルリアをバトル場に呼び出す。
採用されているエネルギーの枚数は10枚前後と考えていたものの、2枚目の崩れたスタジアムの可能性もあり、完全にロックできているかは微妙な状況。この時点で残り時間がかなり少なくなっていたこともあって、相手から投了していただきました。
2回戦
対ディンルー 〇 後攻
相手コライドンスタート、こちらカビゴンスタート。
ディノクライを使うためにイキリンコを出されたので、ロックの対象をイキリンコに定めて呼び出す。
ボスでロトムを取られるも、ひたすらイキリンコを呼び出し、最後は相手の入れ替えが枯れた状態で、なべメットのついたカビゴンでイキリンコをロックして投了していただきました。
3回戦
対だんけつのつばさ 〇 先攻
じゃんけんに負けて後攻を選択され、かなり苦しい気持ちで対戦準備を終える。相手カイデン、こちらはイベルタルスタート。
他に出せるポケモンがおらず、イベルタルにダブルターボを貼り、なべメットをつけて耐えることを祈る。
相手ラルトスやカラミンゴを置いて展開するもイベルタルを倒すことはできず、カイデンにダブルターボを貼ってワザ宣言。
こちらは2ターン目もポケモンは置けなかったものの、キャッチャーで表が出て相手のラルトスを呼び出し、はかいのさけびでカイデンのダブルターボを破壊。殴れないターンができたおかげで無事カビゴンを置くことができ、キルリアをロックしたところで投了していただきました。
相手のサイド落ちもかなり苦しかったようで、野盗三姉妹で入れ替え札を一枚落とせたことも大きかった対戦でした。
4回戦
対サーナイト 〇 後攻
相手ラルトススタート、こちらはカビゴンスタート。
どうやら同系統のコントロールデッキとの対戦経験が有ったようで、無理に並べず手貼りでゆっくりとアタッカーを作られる苦しい展開に。
中盤でお相手がマナフィをトラッシュに置いたターンがあり、そこをやまびこホーンで呼んでロックして投了していただきました。
対戦後にお聞きしたところハンドにつりざおがあったらしく、プレミだったと悔やまれていました。マナフィ回収されたらおそらく負けていたと思います。
5回戦
対ミライドン × 後攻
相手ミライドンスタート、こちらカビゴンスタート。
タンデムユニットでレジエレキを2体並べ、エレキジェネレーター2回でエネルギーが4枚ついて番が返ってくる。
いきなり苦しい展開になり、ミミッキュを置いて時間を稼ごうとするもパチリスが出てきて処理され、ロックが間に合わず負けました。
盤面のポケモンほとんどに満遍なくエネルギーがついた状態で、カゲツで覗いた手札にゲッコウガもなく、押し切られてしまいました。
決勝トーナメント1回戦
対だんけつのつばさ 〇 後攻
予選3回戦の相手の方との再戦。
今度は後攻が取れて展開でき、相手がラルトスを並べないと展開できない状況になり、キルリアをロックしたところで投了していただきました。
なべメットのついたカビゴンが低打点のだんけつのつばさを全て吸ってしまうため、早い段階から立てられたのがかなり有利に働いたゲームになりました。
決勝トーナメント2回戦
対一撃ルギア 〇 後攻
今日初めてのルギアとのマッチ。こちらはイベルタル、お相手はバケッチャスタート。
ベンチをいっぱいに広げ、バンギラスにエネルギーをつけてやまなだれのプランを狙ってきましたが、スタートしたバケッチャがあまりにも重くそこをロックして最後はLO勝ちしました。
ピーニャが欲しいと思う場面のあったゲームでした。
準決勝
対ミライドン × 後攻
予選5回戦の方との再戦。相手ミライドンスタート、こちらカビゴンスタート。
しっかりとタンデムユニットでレジエレキを並べられる予選と同じ展開に。ミミッキュをパチリスに突破され、相手の場にはミライドン(3エネ)、パチリス(2エネ)、レジエレキ(3エネ)、レジエレキ(2エネ)。ここでマナフィを通し、エネのついていないミライドンをベンチに引っ張ってロック。
エネが少なくかなりロックできていましたが、自分のベンチのロトムVをボタンで回収できず、そこにボスの指令を通されて負けてしまいました。
ボタンが2枚とシャクヤがサイド落ちしており、最後にボタンにタッチすることができなかったところをしっかりと咎められました。
3位決定戦
対サーナイト × 後攻
予選4回戦の方と再戦。
予選と同じく、ベンチを広げずゆっくりとラルトスにエネルギーをつけられる展開に。こちらもカビゴンを並べ、クレセリアをロックしてなべメットとかがやくアマージョで耐久しますが、ジャッジマンとナンジャモで複数回手札を流される展開に。
残りサイド3のところでマナフィをヒットさせ、ゲッコウガをベンチに呼び出しましたが、ボタンが間に合わず最後はロトムを取られて負けてしまいました。
こちらの手の内を知られているサーナイトと対戦するのは苦しいと感じたゲームでした。
結果は61名の参加で4位とまずまずの好成績を残すことができましたが、デッキのリストについては変更の余地が、プレイングについてはまだまだ改善する余地があると感じました。
運営もスムーズでとても楽しいイベントでした。広島近郊にお住まいの方は是非次回以降の参加をご検討してみてはいかがでしょうか。次回は6月に開催があるとのアナウンスがありました。
3 きんのたま杯を終えて ~リストの検討とプレイングの改善~
きんのたま杯を終え、リストの変更を検討しました。以下に採用を検討したカードを並べていきます。
・ピーニャ
特殊エネルギーを破壊できるサポート。お恥ずかしい話ですが、きんのたま杯の日には存在を知りませんでした。ルギア対面で欲しいと感じた場面がありました。
・3枚目のともだちてちょう
必須とは感じませんでしたが、あるとシマボシを挟むターンをスキップできたりするなど、プレイングが楽になります。
・セイボリー
サーナイトやミライドンに殴れるポケモンでベンチを埋められてしまったとき、ベンチを無理やり開けるカードとして採用を検討しました。ついでのようにカードを3枚引くこともできます。
当日は3枚ドロー目的で2回プレイしました。
・ケケンカニV
よもやのミラーマッチや完全にロックした後山を削るスピードを上げるカードとして、カイに対応していてマナフィと水エネルギーを共有できるケケンカニを検討しました。逃げエネがかなり重いですが、ボタンにも対応しています。
・ツツジ
コントロールにおける手札干渉札は、間接的にリソースを削る手段にもなります。
また、ギラティナ対面でギラティナにひきさくを連打されるのがかなり終わっていて、クロススイッチャーと併せて時間をもらうために採用を検討しました。
・頂への雪道
サーナイトに対してツツジと併せて使うことで時間をもらえないかと考え、採用を検討しました。
次にリストから抜くことを検討したカードです。
・ミミッキュ
きんのたま杯を通して、思いの外ミミッキュが簡単に処理されてしまうと感じました。
ポケカ飯さん(Twitter@pokekameshi)のTier表を眺めながら環境を検討すると、上位のほとんどのデッキはミミッキュを簡単に突破できる手段を搭載しています。このことから、本当にミミッキュが必要かどうかは前日まで悩みました。
・ポケモンキャッチャー
きんのたま杯当日はかなり助けられたカードで、ロックすることを目的としているこのデッキではかなり強く使えるカードですが、どこかに枠を作ると考えたときまず抜けていくのは運の要素の部分なのかなあと考えました。ここも前日まで悩みました。
このうち、実際に採用したカードが
・ピーニャ
・ともだちてちょう
・ツツジ
・セイボリー
の4種4枚、代わりに不採用としたカードが
・ポケモンキャッチャー3枚
→1枚削って2枚としていましたが、他にどうしても枠を見つけられずもう1枚削って1枚となり、50%を1回しか試行できないならいっそ、ということで3枚とも削ることになりました。
・アスナ
→特殊エネルギー破壊の枠として、ピーニャに枠を譲りました。当日雪道にわからされたため、終わった後アスナは必要だったと思いました。今から組む人はアスナ入れたほうがいいと思います。
の2種4枚です。
これで当日使用するリストが完成しました。前日に同行する友人と遊んだところ、ギラティナと白ルギアに全く勝てずどうしよう…となりましたが、今さら他に持っていくデッキもないので開き直ってこのデッキを持っていく決意を固めました。
4 シティリーグ当日 ~in カードキングダムイオンタウン周南店~
予選1回戦
対アルセウス空ピカアロコン 〇 後攻
こちらカビゴンスタート、相手はイキリンコスタート。アルセウス、アローラロコンを置かれて番が返る。
ボスで相手のイキリンコをロックし、野盗三姉妹で入れ替え札を落とせたこともあって残り5分程度のところで投了していただきました。
水エネルギーがサイド落ちしており、イキリンコスタートでなければどこかでマナフィを通す必要があったため薄氷の勝利でした。
予選2回戦
対フュージョンミュウ 〇 先攻
じゃんけんに負けて後攻を選択され、さらに相手ミュウスタートでかなり冷や汗をかきました。
なんとかポケモンを置くことができてたね切れ負けを防ぐことができ、相手が手張り→カミツレのきらめきと使った返しのターンにピーニャ→はかいのさけびと繋いでダブルターボエネルギーとフュージョンエネルギーを3枚破壊。その後ダブルターボエネルギーを2枚破壊したところで投了していただきました。
じゃんけんに気合を入れなおさないといけないと感じたゲームでした。
予選3回戦
対ディアルガジバコイル 〇 後攻
こちらイベルタル、相手はディアルガスタート。
ネストボールからミライドンを置き、タンデムユニットを使用して番が返ってきたため、ミライドンをボスで呼び出してロック。
途中ボスからスタークロノスでロトムとカビゴンを削られてしまいましたが、ミライドンを再度ロックする盤面まで持っていくことができ、入れ替えの採用はほとんどないと思いつつ一応野盗三姉妹とカゲツで山と手札をスカウティングして、最後にはLO勝ちしました。
対戦後、大会直前に入れ替え札を抜いたと悔しそうにお話されていました。
予選4回戦
対一撃ルギア ×(時間切れ) 後攻
こちらカビゴン、相手はルギアスタート。ネオラントからバーネット博士を使用して展開してきたため、ネオラントをロック。カゲツと張り替えでスタジアムを3枚割った状態でシンオウ神殿を置き、ネオラントを呼び出してほぼロックした状態になりましたが、この時点でかなり時間が経過しており、相手が山の中の解決手段を探してハイパーボールを使用しているところで時間切れ。
時間が切れる前に投了すべき場面でしたが、ほとんどロックしていたため相手が投了してくれるかも、と期待してギリギリまで待ってしまいました。相手の方は時間切れの処理について知らなかったらしく、ここはかなり反省しています。
相手の方とふたりでトーナメントに進出できたことが一応の救いではありました。
決勝トーナメント1回戦
対一撃ルギア 〇 後攻
予選最終戦の方との再戦。
予選最終戦とほぼ同じ展開で、スタジアムを3枚割ってシンオウ神殿を置いた状態でネオラントをロック。
ベンチが埋まった状態でプレイしたセイボリーに対して、アーケオスを守るためにエネルギーのついたルギアとイシヘンジンをトラッシュしたこともあり、最後はロックを抜けられずエネルギーも足りない状態に持ち込んで投了していただきました。
ピーニャとシャクヤがサイド落ちしていたため少し不安な対戦でしたが、勝つことができてよかったです。
準決勝
対アルセウスギラティナ × 後攻
相手アルセウススタート、こちらカビゴンスタート。手貼りでアルセウスを育てられ、カビゴンを取られる展開に。
苦し紛れに置いたミミッキュを突破するために相手がビーダルを置いたため、そこを呼び出してロックを仕掛けるも、何気なくつけられたツールジャマーでなべメットを無効化され、頂への雪道を剥がせず手札を増やすこともできない展開となり、テールスマッシュで押し切られて負けてしまいました。
5 最後に
結果はベスト4とまずまずの結果を収めることができました。当日は60枚すべてのカードを使用したため、悪くないリストだったのかなと思っています。
カビゴンコントロールは、相手にサイドを6枚取られる前に相手を完全にロックしてしまうという一本道のデッキです。究極的には、カビゴン以外の56枚のカード全てがその一本道を実現するために採用されています。難しそうだと敬遠せず、試しにでも使ってみてください。
また、60枚に正解がないデッキでもあると感じています。これからカビゴンを使おうと思っている方はぜひ、自分なりの他のデッキに対するアプローチを探してみてください。
ゲーム全体のプランを考える力や他のデッキへの理解度も上がること間違いなしです。
カード1枚1枚の採用理由等については、ノコノコさん(Twitter@noko1118)のnoteを参考にさせていただきました。有料記事ですので、ぜひそちらをご覧ください。毎回素晴らしいデッキを組まれる方で、有料の価値が十分にある記事でした。
また、シティリーグの環境についてはポケカ飯さんのTier表を参考にさせていただきました。獲得CSPを元にしたわかりやすいTier表で、信ぴょう性も高く、ポケカブックさん(Twitter@pokeca_book)と合わせて環境の確認にいつも使用させていただいています。公式大会出るけどなにからやったらいいかわからん!という方は是非、この2つのTwitterアカウントをフォローすることがおすすめです。
最後まで読んでいただきありがとうございました
参考にさせていただいたノコノコさんの記事リンク
ポケカ飯さんのTwitterリンク
ポケカブックさんのTwitterリンク