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April Magic 2024/04/04

徒歩日記

最近ずっと、自分の中で乗り越えなきゃいけない壁みたいなものと闘ってた。
私は打ち勝った。というか、壁との付き合い方を見極めた。気がする。
戦いは続くけど、ずっと戦闘モードだと疲れちゃう。余裕があるフリをしている。余裕があると新しい音楽が聴ける。

The Birthdayの「April」を聴いた。

かっけえ。
よかった。

まず、ジャケット写真がずるい。
献花の日に見た、空に浮かぶ雲と鳥。この写真のもとの景色を知っている。
写真ってすごい。静止画だけど、記憶を何よりもリアルに頭の中で再生することができる。
あのとき見た景色や、音や、感じたことずっとずっと大切に信じてきてよかった。

ここに私もいたのだ。この時点で、もう他人事とは思えないというか。急に距離が縮まって、身近な友人からのプレゼントのように、より大切なものとして感じた。
制作に関わったバスデさんたち、スタッフさんたち、ここまで届けてくれた配送業者への感謝でいっぱいになった。ほんとうに大好きだ。お疲れ様でした。(そしてフジケン、キュウちゃんお誕生日おめでとう…!!遅)

なんかもう、写真を見るだけで泣いてしまうから、最後の新曲って概念がつらい。
受け取ったプレゼントをどうするかは自由だ。聴くぞ。

「サイダー」
すごく、特別な曲。言葉にしたくない。好き。

「S.P.L.」
かっこよくてついニヤニヤしてしまう、いつものバスデさんたちだ。ああライブで聴きたい。えっもう聴けないの。こんなにも想像できるのに。ヤー

「I SAW THE LIGHT」
私はタイトルと一部だけ発表されていた歌詞から、「ひかり」とか「月の上のイライザ」みたいな優しくて壮大な曲なのかなあとか思ってた。完全に裏切られた。
かっこよくて、チバらしくて、笑ってしまった。その隣にハルキとフジケンがいて、後ろにキュウちゃんがいる。4人でTheBirthdayなんだよ。好きだ。涙が出る。ライブで……

The Birthdayというバンドからの最後のプレゼントなんだ。そう思ったら悲しいやら悔しいやら寂しいやらで涙が込み上げてきた。

CDプレーヤーで聴いてたら、なんかすごく音が生き物みたいに聴こえた。びっくりした。
チバユウスケが生きてた。ちゃんと。私の知ってるチバユウスケがそのまま生きてて、かっこよかった。すごいことだ。ずっとかっこいい。魔法ってこういうことかも。


今まで何回こういうことをしてきただろう。チバのバンドのことについて、ひとりきりになってあーだこーだ考えたり書いたり消したり。それと日記を毎日書いてきたこの数年分の記憶が走馬灯のように蘇った。その時間が、作業がたいへんなこと含めて私は大好きだった。

最後かあ。
嘘じゃんなあ。

世界にThe Birthdayは一つだけ、チバユウスケは一人だけだった。なんでかわからんがそう強く思った。

チバが亡くなって、この世界からいなくなった。でも時間は進むし、新しい音楽は生まれる。まだ生きてる私は、チバの飲めなかった新しいお酒を飲んで酔っぱらえるし、チバが聴けなかった新しい音楽を毎月たくさん聴ける。
新しい音楽を追いかけて聴いていると、昔好きだった音楽を思い出す機会はどうしても減ってしまう。というか最近は大事すぎて、心が痛くなるからあまり思い出さないようにしていた。

好きなものを大切にしすぎて箱にしまっておいたまま取り出さないのはもったいないから、思い出して、聴いて、一緒に生きていく。
ひとりだけどひとりじゃない。
「April」とこれからいろんな景色を一緒に見てみたい。
楽しみだ。ちょっと寂しいけど。




さわおとケンジも一緒に手に入れてる。バンド名よすぎか。まだ聴いてない。楽しみ。

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