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映画感想文 ウッディ・アレン 「カフェ・ソサエティ」 駄作といわれてますが、好き

ウッディ アレンは年に1本の割合で映画を作っていて、もう野心は映画を作り続けることと語っていたくらい、人に評価されるとかに無関心。偉大な作品を作りたいと思っているけど、評価とは自分の意思とは無関係なものだし、絶対的なものではない。その意味で大ヒットを産みたいという野心はミッドナイトパリスで達成したので残りの人生は90になっても映画を作ることということらしいので、それが表れた作品かも。
息をするように映画を作る、そういう創作意欲の表れがこの映画に出ているかなと思う。

この映画の主人公はロシアンティールームのオーナー何だろうか。
彼の映画によく出てきて、私も2009年にNYCに行った時、行きたいと思って行ったら閉店してた。映画人がよく現れるという店。行きたかったな。

主人公のボビー、ブロンクスで革職人をする父の仕事を手伝っていたが、野心を持って、ショービスで成功している叔父のフィルを頼ってハリウッドへ行く。そこでフィルの秘書のヴォ二ー(クリスティン スチュワート)に恋をする。二人はうまくいきそうで実はヴォ二ーは実は叔父のフィルと不倫をしている。
悩み苦しみ、ヴォ二ーはフィルに離婚を迫るものの、フィルは離婚する気はない。傷心のヴォニーとボビーは付き合うようになります。しかし、その1年後、叔父のフィルがヴォニーにわすられず妻と離婚すると宣言し、ヴォニーはあっさりとボビーを捨ててします。

傷心のボビーはニューヨークへ戻り、叔父の店 「カフェソサエティ」というクラブを経営を助けるうちにその店が大繁盛して成功者になって、美人のブレーク ライブリーの演じるバツイチいい女のベロニカと結婚。幸せそうに暮らしているときに、また、魔性のヴォニーが叔父につれられて「カフェ・ソサエティ」にやってくる。成功してすっかり有名人きどりのヴォニーをみて「君には失望するよ」という言葉を投げかけながら、まだ、ヴォニーに心奪われてしまっています。

そうこうするうちにふたりはまた、逢瀬を重なるようになってしまう。

人生はすべてタイミングなんだと思うし、選択が正しかったのかなと思う気持ちはよくわかります。ウッディ アレンが描く皮肉な結果みたいなストーリーテリングはやはり見事かなと思う。

この映画、何が言いたいのかわからないという評価が多いみたいですが、私はあまり説教臭い映画が好きではないので、このジェシー アイゼンバーグとクリスティン スチャワートの関係というのが、普通にありそうな苦い恋という自然体を描いて好感がもてました。
人間はあるポイントで、決断をする。自分が思っていた決断がある時、周りの環境によって変わってしまって、ベロニカ(クリスティン スチャワート)はボビー(ジェシー)を捨ててしまうわけですが、この決断も苦く、これが良かったのかな、、という二人の表情が最後に出て、終わる。
とてもいいと思いました。二人は悩み苦しみ、どうしたらいいかと生きているけど、対照的に悪さの限りを尽くした兄は、警察に捕まり最後は、死刑になってしまいます。
でも兄は、全く悔やんでいるように見えません。これはまた、宗教という大きな違いがあるのかもしれませんが、人の人生という中で面白い対比として描かれています。

今回は、二人のベロニカ(クリスティン スチャワートとブレイブ ライブリー)のいい女ぶりを描くことが目的だったのでは?と思います。
二人とも最高に良い女です。
この二人に愛されるというだけでもフィルは幸せすぎる。

虚栄と嘘にまみれた人生の中で生きるカフェソサエティの人間たちもすごいお金持ちで、とんでもない事件にまみれて生きても淡々としている。
そんな人生模様の中、フィルも恋に悩む、そして大胆になったりする。このフィルがいかにもジェシー アイゼンバーグらしい。
そういえば、ジェシーとクリスティンは「アドヴェンチャーランド」という映画でも同じような役。そして、その時の恋敵はライアン レーノルズでライアンの今の奥さんはブレーク ライブリーですね。。面白い。。。

そして、今回の恋敵スティーブ カレルは全然、魅力的じゃない権力あるおっさんの役。こういう力があって、魅力ないけど女にモテるといういう人いるなと思った。この役、本当はブルース ウイルスがやる予定だったはず。

そして、輝くクリスティン スチャワートですが、彼女もまた、「白雪姫」の監督と不倫して、ロバート パティンソンにフラちゃうという苦い経験の持ち主なので、面白いなと思った次第です。

ウッディのキャストは最高ですね。