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6月の憂鬱

‪6月、梅雨時期。‬
‪知らないうちに、半年を家の中で過ごしてきた。‬

‪梅雨は嫌いじゃない。‬
‪家に篭もることも嫌いじゃない。‬
‪文を書く、読書をする、映画を見る。たまには裁縫もしてみたりするし、少し手の込んだ料理を作る。それに、お昼から白ワインも開ける。時間があれば、紅茶とスパイスと牛乳をミルクパンで煮て、チャイだって作る。あとは、インターネット。インスタライブでしか見れなかったランウェイを、YouTubeで検索して家のテレビで見る。気に入った物は、プレスでルックを探してデッサンをする。‬
‪そうやって、雨の音を聴きながら過ごす。‬

‪それでも嫌なところはある。‬
‪気圧が低い。頭が痛い。梅雨時期の生理は辛い。じっとりとしていて、キャミソールは肌寒いけれど、カーディガンは鬱陶しい。肺は少し押しつぶされるように苦しくなることがある。甘い紅茶を飲みたい気分だけれど、気休めのヨガでさえ嫌になるから、飲むことをやめる。‬

‪それでも、夏の訪れのために地球が動いている。人間の発熱みたいだ。上がり切ってしまえば、後は下がるだけ。でも、その上がり切る期間が1番辛かったりする。6月はそんな時期だと思う。腕の中の血管を探られるような、むず痒くて、もう少し触れていてほしくて、時には気持ちが悪いあの感じ。‬

‪剥がれかけたペディキュアは、綺麗に落として、紫陽のような色にした。雨だから、雨に唄えばを観るか、パリの恋人か迷うけれど。わたしは断然アステアが好き。

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