BOOKACT『僕らは人生で一回だけ魔法が使える』1月10日昼の回感想
朗読劇『僕らは人生で一回だけ魔法が使える』を配信で観た。
RIKUさん推しなので彼が過去参加した『もう一度君と踊りたい』『ヒーローよ安らかに眠れ』も現地や配信で観てきている。
今作もお馴染みの脚本家ではあったが、この朗読劇に関しては過去の公演の評判も上々だったし何より共演者がとても魅力的だったので劇場で観ようと思っていた。…が、日程的に断念せざるを得ず、配信でリアルタイム視聴することにした。
絶対観るぞと思わせる共演者とは劇団EXILE所属のお2人。
RIKUさんがとっっってもお世話になっているおざっつこと小澤雄太さん、そしてRIKUさん陣さんと同い年の塩野瑛久さんである。
RIKUさん、陣さん、翔平くんがお2人の胸を借りる形の公演、そして待ちに待った小澤さんとRIKUさんの初共演作品となる。これを逃すわけにはいかないのだ。
近年のRIKUさんは舞台出演も果たして少しずつ経験も積んでいるが、ライブが忙しく場数も中々踏めない状況。今回の朗読劇も貴重な機会となるだろう。あと単純に『天使について』と『ETERNAL 2』を経たRIKUさんの朗読が非常に気になる。
さあ、昨年の『ヒーローよ…』からどんな進化を見せてくれるんだ!RIKUさん!
観た
結果……素晴らしかった。
もう朗読が始まってすぐにわかった。昨年とは全然違う。本から顔を上げる頻度や表情、キャストに振られる視線、何よりちゃんとお芝居と向き合う姿勢への変化。事前にしっかりと本を読み込んで準備してきたであろうことが容易に伝わる。
人って…たった1年でこんなに変わるものなんだなと。天使について以前と天使について以後でRIKUさんが進化し過ぎて、私はあの舞台に感謝と畏怖の念を禁じ得ない。ここまでRIKUさんを変えた天使についてというミュージカルを全人類に観て欲しいのに円盤が…無い…っ!!
いけない。天使についての亡霊がニュルッと出てしまった。
勿論まだまだ成長途中で荒削りのお芝居である。もっともっと色んな役者さんと触れ合って、色んな舞台を観て、色んな本も読んだりしないと成長も頭打ちになってしまう不安定な時期。
それでも何なのだろうか、彼のお芝居は心を震わせる何かがある。これは私が彼を推しているという贔屓目故だろうか。
役者歴も浅くまだ何にも染まり切らないある意味ピュアな、舞台上の物語に飲まれたRIKUさんの感情に自分まで引き摺られる感覚を『ETERNAL(初演)』に続いてここでも体験した。(円盤が…無い…っ!!)
物語のラストは特に、RIKUさんは感情に飲まれていたなという印象。本当はあんなに感情的になるのは役者としては良くないことなのかも知れない。でもあのあまりにも素な感情の発露がRIKUさんを生身のアキトとして感じさせられた要因なのではないだろうか。
ありがとう劇団EXILE
RIKUさんの話ばかりしてしまった。
物語の中心は4人の幼馴染達。塩野さん以外はTHE RAMPAGEのメンバーなので、妙に悪ガキ感のある気の合う3人に後から加わる塩野さんという構図に説得力がある。陣さんと翔平くんも以前よりしっかりと演技力が上がっていた。2人とももうじきそれぞれ舞台に立つメンバーなのでとても嬉しい。
それでもやはり本職の役者さんは段違いに上手かった。
小澤さんが生み出す多彩な人物。
全ての人物がしっかり説得力を持っていて、それが物語の世界を広げてくれる。非常に軽快な口調がとても楽しかった。
そして塩野さん。
素晴らしかった。ハルヒが実在したら塩野さんの姿をしていると思う。繊細で、儚げで、でも強い心を持つハルヒそのものだった。塩野さんのハルヒとRIKUさんのアキトが良すぎて恐ろしいほどに泣いた。
『僕らは…』は全日程で全て違う組み合わせで上演されたが、初日は劇団EXILEのメンバーのみで演じられている。当然その公演が朗読劇として一番完成されているのは明らかだ。その後の公演では主にアキトとハルヒはTRIBEの若手が演じ、劇団のメンバーが3役を入れ替わりで演じている。
経験の浅いTRIBEメンバーにメインの2人を演じさせる分劇団メンバーでクオリティの担保と底上げを担って貰う狙いだろう。恐れ多い。そして非常にありがたい。
THE RAMPAGEは急に舞台に進出し始めたが、前述の通りライブを詰め込まれ過ぎて舞台に立つ機会があまりに少ない(これが本業だしありがたいことなのは重々承知している)。しかもETERNALはほぼ全員がTHE RAMPAGEメンバーで構成されている。外部の役者さんのお芝居に直に触れることがほぼ無いのだ。
お芝居のプロ集団とご一緒させていただけるこの機会!なんという幸運!
勿論こちらが幸運でも劇団ファンの方々には相手として物足りなかったであろうことは想像に難くないのだが、それでも!誰か1人でも!THE RAMPAGEメンバーで気になったキャストがいれば、是非劇場にいらしていただきたい。あの…円盤が無いので劇場に足を運んでいただくしか…クッ……。
MVやライブではオラオラしているように見えるTHE RAMPAGEですがほぼ全員が涙脆く、成長途中の熱いお芝居が観られます。
宣伝を挟んでしまった。
10日夜公演も観た
昼公演が良過ぎたので夜公演も購入し、キャストチェンジによる変化をまた楽しんだ。『天使について』を思い出させるこの行為。久々の感覚だった。
夜の部はRIKUさんとやましょうさん以外が劇団メンバーだ。昼の4人組と雰囲気が全く違って落ち着いた空気だった。SWAYさんの演じる少し大人びたナツキの深めの影、やさぐれた演技は流石に慣れたものでその迫力故にまるで輩に絡まれたアキトが小さく震えているかのように感じる。その荒々しいナツキを、翔平くんよりかなり気弱に見える櫻井くん演じるユキオが殴る。あのユキオが?という驚きが翔平くんより強い。昼との変化の中で一番印象的なシーンだった。
あと将康さんのエンターテイナーっぷりに感服した。すごい。
私には10日昼が
夜公演もやっぱり泣いた。
やましょうさんのハルヒとアキトもまた別の良さがあった。
個人的には色んな要素が絡み合いすぎてどうしても10日昼公演を推してしまうが…。初日の劇団回もとても観たいが、「これが正解なんだな」と感じてしまうのが怖くて手を出せないでいる。10日昼のキャスト達がくれた感動を大切な思い出にして抱えていたいのだ。
もしこのnoteにたどり着いたRIKU推しでまだこの朗読劇を観ていない人がいるなら、BOOKACTに関して色々思うことがあるとしても後悔が無いよう今作だけは観た方が良いよとだけ記しておく。
各々のポリシーと推しの成長を見届けることを天秤に掛けてどちらかに傾いた方に従おう。
アーカイブの期間内であればだが!
良い機会を頂けて本当に良かった。
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