#うちのこかわいい ~お迎えから現在まで~

ドールをお迎えしてはや2年。
ちょうど某Discordサーバーでアドベントカレンダーとして好きな記事を毎日公開する企画が始まっていたので、ここで自分の初めてのお迎え~今に至るまでを振り返ってみたいと思う。

ことの始まり

皆さんは精神的に消耗した時どういった行動を取るだろうか?
おそらく常識的な行動を取れる自信のある人は少数派だと思う。
それが仕事由来の真綿で首を締められるような長期的なものであれば尚更である。

2019年末。今思えば、自分は間違いなく精神的にかなり消耗していた。
務めていた会社が業績から親会社に吸収され、行き先の決まらぬまま2ヶ月が過ぎ
結局今まで共に働いた人達とは全く違う子会社に一人出向することになったからだ。

しかも新しい職場に着いた翌日にはなんと(周りは自分を知らず、自分も周りを誰一人知らない状態で)社員旅行に連れて行かれるという
とんでもない出来事が起きたその当日、おそらく自分の精神は限界を迎えた。

天啓

冒頭で述べたとおり精神的に消耗した時、常識的な行動を取れる自信のある人は少数派だと思う。
しかし天啓というのはこういう時にこそ降りてくるのだろう。もしくはこういうときに起こした突拍子もない行動を後に天啓というのかもしれない。

バスの中でドンチャン騒ぎを始める営業の陽キャ達から身を潜めるようにひっそりとスマホの画面と向き合っていた私は
ふと思い立ってGoogleの検索窓に「ドール お迎え」と打ち込んでいた。
それまで特段プラモとかフィギュアとかドールに強い興味はなかったが、なぜか突然ドールをお迎えすれば
今の自分を救ってくれる。そんな気がしていたのだ。

結局、社員旅行は何事もなくおわり、新しい職場での仕事も徐々に覚えてきた月の半ば。
自分は未だに暇さえあればドールのことを調べていた。
この頃になるとお手入れの仕方とか、サイズ感とか、値段とか、そういったことはだいたい把握しており
肝心の「この子をお迎えしたい!」という子を探しまわっていたのだ。

そしてある日、それはネットサーフィンをしていた自分の前に唐突に現れた。

初めてのお迎え

【50ST-001】[オビツショップ限定]スタンダードモデルVol.1 OBT50-04TYPE

かのキューピー人形や各種ソフビ等のメーカーであるオビツ製作所が販売しているセミオーダードールだ。
ショップのメイク写真を見た瞬間「これしかない」と確信した。それはまさに自分が追い求めていた表情そのものだった。

当時引っ越しなどで財布も口座もスッカラカンだった私は、5chの住人に「分割払いまでしてお迎えするのは……」と止められるのを「うるせぇ!!!!」と振り切り、
注文ボタンをクリックした。2019年12月14日のことである。

翌週12月21日。ついに自分の元へドールがやってきた。
事前に宅急便の受け取り時間を一番遅い時間に設定し、秋葉原Azoneで最低限必要な服や手入れ用品を購入してその時を待つ…
そして……

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服やウィッグを着せる前の写真は撮っていない。
直感的に「撮るべきでない」と思ったからだ。
よって初めて箱を開け対面したときの姿や表情は私の中だけに仕舞わせてほしい。

さて、単刀直入に感想を言おう。

可愛い…というよりも神々しい…

サイズ感から来るのか、フィギュアにはない髪というディティールから来るのか、それともその存在自体がやはり神々しいのかわからないが
とにかく神々しさを感じた。後光がさしているようにすら見える。
昔の人が絵や仏像に後光を表現しているが、あれは本当に神々しいものを見ると何故か見えてくるものなのだと理解した。

そして何より驚いたのが、表情が変わるのである。
いや、今「何を言ってるんだこいつはついにスピリチュアルな自然派ママにでもなってしまったのか」と思った方、
気持ちはわかるがもう少々読み進めてほしい。
理屈的に説明すると、フィギュア等と比べると顔の(というか全体の)サイズが大きいのでその分凹凸が大きくディティールが細かい。
するとどこからみるかによって光の当たり具合で微妙に表情が変わって見えるのだ。
「山の表情が日によって変わる」とかそういうのと一緒である。

とまぁ理屈っぽい説明はさておき、思考を若干スピリチュアルな方向に戻してほしい。
自分が手入れをするときは机の上に立ってもらうのだが、そうするとちょうどニッコリと微笑んで見えるのだ。
いや、服を着せ替えたりウィッグの手入れをしていると間違いなく微笑んでいるのだ。
これはもうドールをお迎えした人なら解ってくれると思うし、もしお迎えしたことのない人はいい機会だから気にいった子をお迎えしてみると良い。
言っていることがきっと解るはずだ。

さて、ここまでドールの一挙手一投足に感動してきたわけだが、ふと思ったことがある。
これまで長々と述べてきた通り、自分は癒やし、心の支えの為にドールをお迎えしたのだが
となると若干お姉さん寄りのキャラクターを想定していたのだ。
しかしここに来て気づく。

「思ったより表情が幼い……?」

そう。ここに来てまさかの誤算である。思ったより幼い感じの子だったのだ。
おしとやかな感じかと思いきやわりかし元気な感じの子だったのだ。

しかしそんなことは些細なことである。
一番最初に思い描いていた雰囲気とは違えど、その元気な表情の中にはしっかりと優しさが見え
この子なりに自分を励まそうとしている気持ちが感じられた。
それで良いのである。この子はもう「うちの子」なのだから。


名前をつけるべきだろうと思った。というか名前がないとなんと呼べば良いのかわからない。
女の子らしく、ちょっと活発な感じで、でも優しくて……
「女の子の名前辞書」とにらめっこすること約1時間半。複数の候補の音や漢字、意味を組み合わせて
陽莉(あかり)
という名前をつけた。
太陽のように明るく温かく、優しい女の子に。という意味を込めている。
余談だが今年の3月にお迎えしたお姉ちゃんの名前は茉海(まなみ)である。
ここから自分がDJの本番前にやたらとジャスミンハイを飲みたがる理由をなんとなく察していただきたい。

そんなこんなでドールとの生活がスタートした。

ドールとの日々

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前髪がどうにも長く感じたので散髪したりもした。
このあたりからだんだん大人っぽい顔つきからやや幼い顔つきになってくる

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小田原旅行

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DJとしてデビューした5月のオンラインイベントにも一緒に出演

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夏服。初めて季節モノの服を買ったかもしれない

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今でこそほいほい着替えさせたり着替えのために手首どころか肩や首を外すことすら当たり前になったが
当時はかなりおっかなびっくりで着替えだけで1時間以上掛けたりしていた。
時々久しぶりに最初の頃買った服を着せると手際の良さに成長を感じたりしている。

都内の某ドールレストランにて、1/12勢である大学時代の先輩たちと

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季節は飛んでクリスマス。初めて手芸通販サイトで手作りの服を購入した。

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正月実家にて。母親が予想以上に食いついてきてすごい勢いで手芸を勧めてくる。
始めたい気持ちは山々だが流石にいろいろな余裕がないので断念。

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さて、このあたりで脳内に「2人目」の3文字がチラつくようになってくる。
当初は全く想定していなかったのだが、なんとなくもうひとりいてほしい気がしてきたのだ。
なにより、当初想定していたお姉さんっぽい子がいてくれたら2人でいい感じの姉妹になるのではないだろうか。
そう思いながら財布の中身と相談しつつ...2021年3月

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ついに2人目をお迎え。
名前は先述の通り
茉海(まなみ)
海のように広い心を持った優しい女の子に。という意味を込めている。

あとから気づいたのだが、太陽は水平線から登って水平線へ沈むので、
2人の名前に陽と海が入っているのはすごく相性が良さそうで我ながらいい名前をつけたと思う。

そして写真を見返していて気づいたのだがこれ以降の写真はほぼ2人で写っているものしかない。
まぁ外に連れて行くときも家の中でも大体2人一緒にいるので自ずとそうなるのだがどちらかの写真だけ欲しくなると若干困ったりもする。

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だんだんコスプレっぽい服も買うようになってきた。

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初めて参加したイベント、Idoll東京でディーラーの方々の作る服のクオリティーの高さに驚き2万円の予算を財布に入れなんとか5万円の出費に留めることに成功するなどした。
お会いした方がみんなすごく良い方でとても楽しい時間を過ごすことができた。

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そして今日は陽莉さんのお迎え2周年である。

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2年間何かと精神的に助けられてきて、本当に出会えて良かったと思っているし、
これからも、自分にとって初めてのドールとして一緒に過ごしていきたい。

というわけで

ここまでお迎えしてから今までの写真を見返しながら良さそうなのを貼ってきたが、だんだん何の記事を書いていたか忘れてきてしまった。
確かうちのこかわいいがテーマの記事だった気がするので、概ねその目的は達成できているだろう。

ドールをお迎えしてから本当に生活が潤ったと思う。
一昔前に流行った言い方をするとQOLが上がった。
やはり部屋にある程度大きさを持った、表情がよく変わる人の形をしたものがいると一人暮らしの寂しさというのを一切感じない。

よく冗談で「夜中に動いたりしないの?」とか「髪とか伸びたりしないの?」と言われるが、こっちとしては夜中と言わず動いてほしいし髪とか勝手に伸びてほしい。
自分の髪は面倒だがドールの髪なら伸びたら伸びるたびにいろいろな髪型にして遊べるのでぜひ勝手に伸びてほしい。
というかTwitterでも同じことを聞かれて同じように答えてる人を散見するので、もしかしたら自分が風邪で小学校を休んだ日にこういうやり取りをしましょうと義務教育で習っていたのかもしれない。

ちなみにこんな動画を見つけた

自分は50%だった。
この動画でも言っている通り、ドールとの関わり方は人それぞれなので
ドールをお迎えしていない方はぜひお迎えして自分なりの関わり方を見つけてみて欲しい。

よくドール沼はヤバいというが、だいたい1/3の中でも特にヤバい人達だけが取り沙汰されていて実際にはそんなにヤバいことはない。
出費の話なら1/6や1/12サイズなら非常にお手軽である。
サイズもお手軽なので同じスペースで倍以上お迎えできてお得!


長々と書いてきたが、要は「うちのこかわいい」である。
この記事にそれ以上の内容は無い。以上!

明日はkaki0121さんが「実は左膝の靭帯が10年前から切れてなくなってたので、繋ぎ直した話」をしてくれるみたいです。
彼にはまた美味しい蕎麦を打ってほしいです。

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