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求められたことに応える

漆塗り職人の取材にいった。
はじめて2年の若手と14年の中堅。

「目指したい姿は?」
奇しくも、ふたりの答えは同じ。
「求められたことに、応える職人でありたい」

語弊はあるかもしれないが、
時代は、作家がもてはやされる風潮。
SNSやYoutubeや、自己表現のハードルは下がった。

ライターの端くれ中の端くれの私でさえ
主観で書いた文章に共感してもらえることこそ
自己実現じゃないかと、どこかで思ってきた。

でも、2人の言葉からの気づき。
誰かから求められたことに応えるって、
どんなに幸せを感じられるだろう。
さまざまな要望に応えられる引き出しを持つまでに、
どれくらいの年月が必要なんだろう。

わたしの書いた文章は、どれだけ誰かの求めに応えられてきたのか...。

あー、いいお話聞けました。
そんな職人が作る漆器だからこそ、買いたいと思った。


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