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アメリカと日本のレジの店員さん

近所のスーパーで、とある店員さんがとても好感が持てる女性で、彼女がレジ打ちをしている時は、ついついそのレジに並んでしまいます。その店員さんは動きはテキパキしているように見えるものの、決して速くはなく(笑)、でも所作がとても丁寧で、絶妙な心理的距離感を保ちながらお客さんと”会話”できる人なのです。レジを待っている間、よく観察していると、親子連れにはお子さんが買ったお菓子を話題にして話しかけたり、(おそらく常連であろう)おじさんにも他愛のないひと言ふた言をごく自然に交わしていました。どのお客さんも彼女とコミュニケーションするのが楽しそうに見えました。このやり取りの心地良さは、ほかのスーパーでは味わえません。ちょっと気になってGoogleで口コミを読んでみたら、この店員さんを褒める口コミが多かったのです。やっぱりみんなも好感を持ってるのね、と嬉しくなりました。

日本では、基本的なやり取り以外にレジ打ちの店員さんはお客さんと会話をすることは稀(まれ)ですが、アメリカ(ラスベガスとロスアンゼルスとハワイ)のスーパーのレジ打ちの店員さんや、袋詰めしてくれる店員さんはお客さんと普通に会話していたのがすごく印象的でした。

私がハワイでホームステイしていた時のこと。毎朝食べていたケロッグのコーンフレークをコストコで買ったとき、レジ打ちしてくれたおじさんがサムズアップしながら「うちも毎朝これだぜ(吹き替え風に)」ってホストマザーに話していて、続けて世間話をしていたのです。日本ではレジで一言もしゃべらなくても成立してしまうほど、店員さんとのやり取りはないものなのに。私には、ちょっとしたカルチャーショックでした。(あと、余談ですが、マクドナルドの店員さんが、割とブスッとした表情でお客さんに対応していたのはびっくりしました。)

日本では”お客様は神様”という呪いの言葉があるとおり、客と店員の間に変な上下関係があるのがとても残念です。アメリカでは両者は対等な関係に見え、軽く会話も交わすのがごく自然なのでとても良いなぁと感じたものです。このやりとりの心地よさを思い出させてくれるのが、前述したレジ打ちの店員さんなのです。

今後も彼女がレジ打ちをしている限り、私はそのレーンに並んでしまうのでしょう。では、また。

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