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50社以上のVCや金融機関と話して気づいたこと(備忘録)

こんにちは。Milk.株式会社の中矢大輝です。

ベンチャーを約2年半前に創業してから、すでに50社をこえるVCやエンジェル投資家とお話してきました。

学生起業家だったこともあり、「財務知識ゼロ」からスタートして、本当に苦戦の毎日でした。

このノートはそうしたこれから起業を志す方や、資金調達に難航している方の参考になればと思い、なるべく応用可能性が高そうなエッセンスの部分を中心にお話しようと思います。

とはいえ、私たちの会社もまだまだ資金調達途中ということもあり、偉そうなことは言えないので、まずは備忘録を兼ねて現時点での意見をまとめたいと思います。

前置きはこのくらいにして早速本題です。

結論から申し上げますと、資金調達の際のポイントは以下の3つです。

① 投資家目線を意識する
② 知識レベル、関心レベルに合わせて調整する
③ 人や組織の信用を借りる

それでは、一つずつ説明していきます。

①投資家目線を意識する

これは言葉としてはとても簡単ですが、非常に難しいポイントです。

まず考えるべきは、「投資家は何を期待して自分の話を聞いてくれるのか」ということです。
言葉にすると少し冷たく聞こえるかもしれませんが、ズバリ「リターン」です。

リターンとは、自分が投資した価値(お金だけでなく時間やモノも含む)が、将来にどのくらい増えて返ってくるのかということです。

投資いただく時期にもよりますが、シードラウンドのベンチャーの場合、少なくとも30倍~50倍のリターンは期待されます。

つまり、100万円投資いただいた場合、10年後には3000万程度には株価が増えていてほしいということです。

または、金銭的なリターンだけでなく、社会全体がそのサービスや技術によってどのように変わるのかも重要視されます。

お子様がいらっしゃる方でしたら、自分の子どもがテストで100点を取ったり、かけっこで1位を取ると、自分のことのようにうれしいと思います。

このように、特にエンジェル投資家の方々は、応援している企業やその経営者がどのように世間から必要とされ、認められていくのかを知りたがっています。

昨今、SDGsという言葉も出ていますが、そうした社会貢献につながることを具体的に示すことで、投資家(特に投資家に限りませんが、、)が応援したい気持ちになり出資があつまりやすいといえます。

②知識レベル、関心レベルに合わせて調整する

いまふりかえって、過去の自分に一番伝えたいのはこの点です。

VCや投資家には「すべてをわかってもらおう」と頑張って話してしまいます。すると、かえって説明が複雑になったり、ポイントがわかりずらくなってしまい、投資家に刺さらなくなります。

重要なのは、「相手の中の不足している知識を埋めて、その上で、関心の高い部分について重点的にポイントを伝える」というという姿勢です。

もともとNDA(秘密保持契約)を締結する前にVCとお話する時間はながくともせいぜい1時間程度です。
つまり、その程度の時間で、「ここに投資したい!」と考えていただく必要があるということ。

すべてを説明しようとすると時間が足りなくなることはわかりますよね?

例えば、ビジネスモデルに関心があれば、そのアピールポイントを時間を割いて話したり、技術に高い関心があれば、図や動画を用いて説明する、など工夫が必要です。

しつこいようですが、全てを理解してもらおうとするのではなく、「重要なポイントだけ理解してもらうという姿勢」が大切です。

さもなくば、相手に理解してもらえないばかりか、誤解にもとづいたキツイコメントがたくさん返ってきてメンタルが崩壊します(笑)

あくまで最低限の情報開示で最大のPR効果を狙いましょう!


③人や組織の信用を借りる

わたしは最近になってようやく実感したことですが、人の紹介でお話したり、大手企業や有名人が資料に入っているだけでまったく相手の反応が変わります。この効果はすごいです。

会社の紹介をするときに、ビジネスモデルや技術の紹介、メンバーの紹介に入るよりも、「○○さんが応援してくれている会社です。」とか「○○という大手企業と提携しています。」というだけで、前のめりで話をきいてくれることがあります。

人のふんどしで相撲を取ることは資金調達の際は重要だと私は思います。資金調達をしてチャレンジできなければ失敗も成功もなく、学びもないからです。

ただ嘘をついたり、迷惑をかけることはよくないので、ちゃんと名前を使用していいかその人や会社には事前に確認するようにしてください💦

事業計画をブラッシュアップしたり、実績を積み重ねることは大切ですが、やはり意地を張らず、ベンチャーに不足している「信用」を借りてくるという発想は重要だと思います。


以上です。

いかがでしたか?

今回は省いていますが、ほかにもVCごとの専門分野や業界全体としてのトレンドもあります。
今日のポイントだけでは語りつくせなかった部分は第2弾として書いていこうと思います。

何か参考になることがあれば幸いです。

ではでは~。




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