見出し画像

灰色のサイはもういやだ!考えの浅いオタクが全力で日韓関係を学ぶ

好きになったアイドルが、韓国のひとだった。


かっこいい、かわいい、努力家だ…なによりパフォーマンスに心打たれるし毎回興奮する、こんなに幸せでいいのか?とおもう瞬間が毎秒毎秒訪れる。

たのしい。

たのしいけれど時々、あれっ?となる。

 
ふと目に留まったニュースには「史上最悪の日韓関係」「嫌韓・反日」の文字。 

あれ?

日本と韓国って、仲、悪くない?


彼らはいつも私たちに「愛してます」と言ってくれるのに、なんで…?

 
たのしくオタクしたいだけなのに、時々見るニュースに、新聞記事に、ネット上の言葉に、少しだけ傷ついている。どうして彼らと私たちの国の関係が

史上最悪

とまで言われてしまうのか? 
 
なので、今日は!
今まで日韓関係に全くアンテナを張ってこなかった「考えの浅いオタク」こと私が、日韓関係について知ったことをこれからまとめていこうと思います!

 
(決してたのしい話ではない…と知りながらも書きます。日韓関係なんて重たい話、と感じている方にも届くようなるべくポップな文体で書きますのでご承知おきください)
 

もくじ
日韓関係なにがあったの?
65年体制ってそもそもなによ?
日韓連帯ってなんぞや?
日韓関係、下からみるか?横からみるか?
オタクとして、国際社会の一員として


日韓関係なにがあったの?

こんにちは~わたしは考えの浅いオタクです!
最近「嫌韓」「史上最悪の日韓関係」ってきくけど、どうしてこんなことになったのだろう?

これまでの日韓関係(戦後史)を年表にしてみました。
 
日韓関係は危機の連続!?

1950年代 李ラインを越えた日本漁船の拿捕
1960年代 日韓会談反対運動
1970年代 金大中拉致事件
      ソウル日本大使館乱入
1980年代 日本の教科書問題
1990年代 歴史問題/領土問題
2010年代 李明博大統領の竹島上陸
      朴槿恵政権「慰安婦合意」(2015)まで→「最悪の日韓関係」
韓国大法院の元徴用工訴訟に対す        る損害賠償判決(2018.10.30)
  ➡︎「65年体制」という日韓関係の土台が限界に

 
最近の情勢をもっとくわしく!
 

2018年1月 2015年「慰安婦」問題をめぐる日韓合意について凍結を表明
10月 韓国大法院、新日鉄住金強制徴用訴訟で被告側に損害賠償命令
       「旭日旗」問題で海上自衛隊、韓国観艦式参加見送り
2019年6月 ホワイト国家から韓国除外を公表(8月に実行)
半導体素材の輸出制限→歴史問題を安全保障/貿易問題に
韓国の日本製品ボイコット、訪日客激減
8月 韓国、GSOMIA延長しないことを表明
2021年1月  韓国大法院の日本政府に対する損害賠償判決
    姜昌一駐日韓国大使の着任→外務大臣との面会ならず
日本が戦略物資について輸出管理を強めた件を、韓国側は「経済侵略」と受け止めた。
政府間の対立の激化/民間交流の中断
 

うう、これだけでもちょっと読む気が失せますね。
これはつまり、慰安婦問題、竹島問題、で片付けられないくらい日韓には課題が山積みだってこと。

(それにしても、65年体制って?慰安婦問題はどこが問題なの…?)

 
65年体制ってそもそもなによ?
 

65年体制…1965年に日韓で締結された「日本国と大韓民国との間の基本条約に関する条約」(長い!)からなる日韓の関係性を示す言葉。戦後長く続いた日韓交渉を経てここでやっと「国交が正常化した」と言われている。

 
(いや、国交が正常化したってなに?)

国交の正常化とは「経済面・安全保障面での友好化」を指す言葉。

 
また、65年体制では「請求権協定」が結ばれており、平たく言えば「日本、賠償金、払います!だからもうこれ以上は恨まないで!あとこれ以上お金は渡せません!ごめんね!」ということ。

 
つまり慰安婦問題、徴用工問題では「65年体制(もうこれ以上賠償金払えないって!)を主張する日本と感情(いやでも被害者はずっと心に傷を負っているのですよ…)を主張する韓国被害者団体、その板挟みにされて(65年体制、それな…その感情、わかる…)な韓国政府の三者間でのこじれ」が問題のひとつなのかな~~~~~~~と思っている。


 
日韓連帯ってなんぞや?

日韓連帯…1970~から始まった、韓国の民主化運動を日本の市民団体が支援したことから始まる相互援助関係。(そう、JHOPEの故郷光州でおきた光州事件もこの民主化運動中のできごと)

 
この言葉、じつは(市民)というのがキーなのです。

当時民主化よりも韓国政府の安定化をのぞんでいた日本政府は、韓国政府の弾圧に対しなんら反対しなかった。

しかしそこで立ち上がったのが日本の市民団体!

 
つまりここで言えるのは、国家(政府)と市民社会はまったく別のベクトルで動ける存在だということ。

国家ノットイコール市民社会!


かなりむずかしそうな話になってしまいましたが、市民社会は国家を超えることができる、というお話です。

(もっと難解な話をすると【相互】関係であるはずの日本が韓国側からは主に(植民地主義を乗り越えるためのサポーター)程度に見られているのがすこし悲しい。植民地時代の支配・被支配の関係を抜け出さなくてはならないのはどちらも同じなのに…)
 
 
日韓関係、下から見るか?横から見るか?

日韓関係を見るには単に「日本から見た関係」「韓国から見た関係」だけではなく「東アジアから」「連合国側から」「国際司法から」など様々な視点が必要。 

韓国の中でも、植民地時代の被害者、韓国政府、在日コリアンの方々など必要な視点が多様です。

書いてはみましたが、むずかしいですね…オタク、がんばります!
 


オタクとして、国際社会の一員として

 
灰色のサイという言葉を最近知った。
経済用語で、これから起こるだろうが知らんぷりをされている問題を指す言葉らしい。

 
ほとんどのオタクにとって「日韓関係」はまさに、灰色のサイだ。


わたしは誰かを推すときにその国の歴史まで知るべきだとは思わない。

政治的ないざこざを知れなんて思わない。 
エンタテインメントに政治は関係ないし、利用されてもいけない。 
 

たのしくオタクがしたい。

その思いだけで本当はいいのかもしれない。
ずっとそう思って、わたしは灰色のサイを野放しにしてきた。
 
勉強をするのはなぜですか?という問いで、印象的だった回答がある。



「人を傷つけないためです」


 
知らなかったらきっと、傷つけてしまうような人がたくさんいる。

知らないことが罪ではないが、知らなくて傷つけたらそれはもう、罪だ。

灰色のサイを無視し続けてきた結果がいつか、誰かを傷つける。国際社会を揺り動かす。


「KPOPが好きだから韓国の味方するんでしょう?」

と言われてしまったことがある。
そのとき私は言い返せなかった。
知識がなかったから。
ただ好きな人が韓国出身だから、という思いが、胸をかすめたから。
 


今日書いたことは、考えの浅いオタクの浅い浅い、冷凍庫から出したばかりのアイスをスプーンでなでるようなものでしかない。

でもいつか、私の全力がアイスの中心まで届きますように。

日韓関係を、自分の言葉で理解できるようになりますように。
 

追伸

教授に「あなたの日韓連帯とはなんですか」と聞かれてこのNOTEを書きました。

わたしの答えは「日韓関係について自分が学んだことを大学に通っていない人にも伝えることです」だったので。

今日、日韓関係について調べると出てくるのはほとんどが難しい研究資料や論文です。

私のような人(難しい論文を読んだり自分で調べたりするのが面倒な人)にもわかる文章を!と思いこのような構成になりました。 

なにぶん大学生の浅い理解ですので、間違いがありましたら訂正していただけると幸いです。

ここまで読んでくださったみなさん、たのしいゴールデンウィークを!
 
そしてわたしに考えるチャンスをくれた愛する防弾少年団、心からありがとう。

 
参考資料
「市民社会論 その理論と歴史」吉田傑俊.大月書店.(2005)
「国交正常化から 50 年の日韓関係 ―歴史・領土・安全保障問題を中心に―」山本健太郎. 国立国会図書館.(2015)
「戦後日韓関係の展開 ―冷戦、ナショナリズム、リーダーシップの相互作用―」南基正. www.law.tohoku.ac.jp/gcoe/category/activity/opportunity/(2021.4.24)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?