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だからわたしはおじ様になりたい

クロスの上のカトラリーが、ランプの光をうけてあわく橙色にひかっている。

仕込みはじゅうぶん。昨夜から漬け込んだ牛肉は赤ワインを吸ってきらきらと輝いているし、意外と酒好きな彼の舌にかないそうなワインもいくつかそろえておいた。

食後はこのケーキをお出ししてよね、と口を出した妻も今晩は観劇に行っているし、夕暮れの空が白いテーブルクロスにあたたかな色彩をあたえてきれいだ。

さむがりな彼のことだ、ついたらすぐ飲めるよう紅茶を沸かしておこう。

そう思ってポットに手を伸ばした時、インターホンが来客を告げた________…

 
あぶないあぶない、キムソクジンさんを食事によぶおじ様の気持ちに感情移入しすぎてあやうく一篇の小説をかくところでした。

今日はジンペンが一度は思ったことがあるであろう「キムソクジンさんになつかれるおじ様になりたい」という感情について話そうと思います。


かなり長くなりそうなので、目次をつけてみます。
 

目次
1 なぜわたしたちが彼とおじ様の関係に惹かれるのか 

2 彼になつかれるおじ様像~独断と偏見を添えて~

3 おじ様のなかのおじ様、パンシヒョクおじ様について

4 だからわたしはおじ様になりたい

なぜわたしたちが彼とおじ様の関係に惹かれるのか


勝手に「わたしたち」なんて使ってごめんなさい。

でも私の知る限りのジンペンは「おじ様キラーソクジン」に毎度毎度やられているので、なぜ彼らがこんなにもわたしたちの心を揺り動かすのか考えてみました。


なぜわたしたちが彼とおじ様の関係にこんなにも惹かれるのか…その理由はずばり彼が「甘えたがりの長男」であるからという点に尽きると思います。

実際の家庭ではよくできる兄を持つ末っ子、お酒を飲むと愛嬌を振りまき甘えまくる…という面をもつ彼が「防弾少年団の長男」として長い間弟たちを見守ってきた、という事実。

それだけでわたしたちジンペンは「なんとまあ」「おやおや」みたいな(おもおも…あいご…みたいな)気持ちにさせられてしまう。


もちろん「末っ子みたいな長男」といわれるだけあって弟たちにも十分すぎるほど甘えているのですが、なんというか甘えるときの表情の溶け方がちょっと違うのですよ。

弟たちには「ひょんが教えてあげる」「ひょんに任せて」「やーひょんが見せてあげる!」な、自分が長男であることをわかったうえで甘えるやり方が主流なのですが、おじ様に対する彼は本当に素直に「よくなついている小さい子」そのもの。


自分がめちゃくちゃかわいいことに気づいてやっているのだろうか。
気づいていてもいなくても「よい」ですね。

おじ様とおしゃべりするときの彼は本当に「甘えた」な顔をしているのでいとおしい。 
たぶん、自分が甘えることでお相手が喜ぶことも計算のうち、みたいなところもあるとは思いますが…

彼が「長男」でいる必要がないときのふよふよなお顔を引き出してくれるおじ様は、わたしたちジンペンの希望であり世界の宝です。
 

彼になつかれるおじ様像~独断と偏見を添えて~
 
ここからはわたしが独断と偏見をもとに考える、「キムソクジンになつかれる魅力的なおじ様像」を解説したいと思います。
 

1 清潔感のある服装
2 おやじギャグセンスの一致
3 食事の好み
4 お酒の好み
5 釣り好き、ゲーム好き
6 余裕と頼りがい

 
1 そりゃあまずは清潔感でしょう。おじ様に限らず人間は清潔感がだいじ。
絶対に寝るときはパジャマを着る、自分以外にベッドを使われるのがいや、なキムソクジンさんなら、おじ様にもまず「清潔感のある質の良いシンプルな服装」を求めるはず。


わたしは彼があまりファッションに固執しているのを見たことがないのですが、ひとつのブランドを気に入ってそこだけで買い物をする(そこにいけばすべてそろうから、という理由もある)彼の好みに合うような恰好ならいいですね。

あとわたしがおじ様だったら絶対彼の誕生日にはオーダーメイドのKORE、メイプルストーリー、スーパーマリオなどの刺しゅう入りの高級ハンカチをあげたい。


2 おやじギャグのセンス…キムソクジンさんになつかれるためにはこれが必須だと思います。語彙センスとそこそこのくだらなさ、頭をひねる表現がぱっと出てくるとクール。


彼が甘えたように窓ふきをしながら繰り出すギャグをさらに高度なギャグで返せるとよいですね。
 
3 食事の好みは人それぞれですが、彼のことを考えるとじゃがいもやニンニクを極力使わない料理を作れる人がベスト。
キムソクジンさんはわりとスキキライせずなんでも食べるイメージがあるのでそこは気にする必要はないかと。


彼が笑いながら言うことには「鶏のささみはもう一生食べたくない」だそうなので「あれ、ささみおいしいな」と思わせてあげられるといいですね。

あと、彼は食べるペースがすごく凄くはやいので、むしろそれに合わせないであげてほしい。早食いは消化に良くないのでね。
最近食欲がおさまってきたらしい彼がたのしくおいしくご飯を食べられること、それだけを望んでくれるおじ様がよいです。

 
4 ジミン、ジョングクとならんで酒豪認定されているキムソクジンさんだからこそ、おいしくお酒を飲める相手がたいせつ。


ビルボードの打ち上げでグラスを傾けてお酒をのどに流し込んだ彼は最高でした。(濃いめのアイメイクといい黒い長髪といい、パフォーマンス後のけだるげな雰囲気といい…いつも「あひゃっひゃっひゃっひゃ」「やー!」「ぼくいけめん!」な彼とのギャップ)
彼がどんなに愛嬌をふりまこうとも理性を失わず「うんかわいいね」といなしておうちに送り届けられるおじ様ではないといけません。


わたしは彼が「ちょっと酔っちゃったみたい」と唇をむに、とさせながらつぶやいた時点で理性という理性を店先に投げ捨てるオタクなので、彼のおじ様にはなれません。

 
5 去年、彼の心の状態があまり良くなかったとき「食欲もないしゲームも釣りもしない。寝てばかりいる」と言っていたキムソクジンさん。

そんなとき、彼を無理やりではなくとも外に連れ出してあげられる存在が必要です。
釣りが好きな彼、でもちょっと船酔いしちゃう彼。
専門的な知識を彼に教えたり、彼が釣ったら「うまいじゃないか」とほめてくれるようなおじ様が素敵。


キムソクジンさんはすでにオンラインでゲームをするメンバーがいるので無理にとは言いませんが、「これどうやってプレイするの?」と聞いたらうれしくなっていろいろと教えてくれるかも。
 
6 余裕と頼りがい…これです、これ。
彼にはこれが必要。家庭では兄を持つ末っ子、メンバーと話すときにもなぜか時々「いや先生!」「あに、あじょし!」と年上の方をよぶ言葉が出てきてしまう彼。


自分ではなく誰かのことを「ひょん」とよぶときの彼のくちびる、眉の動き、すべてがかわいいofかわいいです。
弟たちは僕が守る、と決め、

「ジンヒョンはとても強い人です。本当は弱いところもあるのかもしれませんが、僕たちの前ではいつも強い人でいてくれます(意訳)」


とテヒョンさんがいうように、極力弱い面を見せない明るくひょうきんなお兄さんでいてくれる彼。
そんなキムソクジンさんが、すこしでもいいから「ぼく、こういうことがあって」「ぼくはじつはこういう人で」と打ち明けられるような相手が一人でもいたらいい。
彼のことを大人の余裕と頼りがいで包み込める存在でいてほしい。



 
おじ様のなかのおじ様、パンシヒョクおじ様について
  

わたしが上記で書いたおじ様の条件を、完ぺきというほど満たしてくれるおじ様がいます。 そう、あの点と曲線だけで形容できる素敵なお顔の持ち主、パンシヒョクおじ様です。


わたしがはじめて彼を見たのは去年のiland 、練習生たちに容赦なく「思ったより残念だった」「長年やってきたのに伸びていない」と厳しい評価をくだす大きな熊…?
やっぱり韓国芸能界で舵をとってきた方は厳しいのだなあ、という印象。

でも、去年の十二月、その印象ががらりと変わったのです。
1204、ジンペンが多分一番大切にしている数字、その、前夜。
深淵、という意味の歌でした。
ふかくて底が見えない、まるで海に藍色と漆黒を注ぎ込んだような。


いまだに僕は自分を手放すことができない、あの暗闇へ、沈みたい、行ってみたい、と歌う彼がせつなくていとおしくて、その日だけは花が朝露に濡れているのを見ただけで涙が出そうでした。
だれかそばにいてあげてほしい、わたしじゃなくていいから、だれか、彼が信頼できる、だれか。
 
でも、彼にはそんな存在がすでにいたんですね。
「自分がこんなに喜びや栄光を受けていいのかわからない」という彼に「その思いを書いてみたら」と助言し、「結果がよくなかったらどうしよう。僕はもう失敗できない場所にいるのに」と言った彼に
 

そんなことは重要じゃない、でもやってみたら確かにちゃんとできるはずだ。君にふさわしい人をさがしてあげる。

 
こんな言葉を贈ったパンシヒョクおじ様。
彼を若い頃からみてきて「一番変わらない常識ある青年」と評価してくれるおじ様だからこそ、あの時あんな言葉が出たのだと思うんです。
わたしはそれがありがたかった。
気軽に会いに行けない、韓国語もままならないファンにとって、彼が本当につらいときに話せる相手、ただ話すだけではなくそこから明確なアドバイスをくれる相手がいることがどれほどありがたいか。

ありがとうパンシヒョクおじ様、熊なんて思ってごめんなさい。
あなたは料理もできるしなによりそばにいてキムソクジンさんがたのしそうに笑っていたので、あなたこそがわたしの目指す魅力的なおじ様です。
どうかお体にお気をつけて。最近少しやせられましたか?植物性蛋白質をよくとって、運動もなさってくださいね。

だからわたしはおじ様になりたい


おじ様とは、おじさんを指すのではありません。
教養を身に着けた大人のふるまいができる存在を指して、おじ様というのです。

わたしはおじ様ではない、わたしはろくに掃除もできないただの女子大生だし、人生経験もない。彼のひろい肩を受け止められるような安定感のある体格でもない。
若い女の子というだけで、どうしてこんなに頼りないんだろう。
どうして自分の身も簡単に守れないのだろう。

彼のことをあらゆる痛みから守りたいのに、そんな私は課題が終わらない苦痛に部屋を散らかしまくっている。
いつか私がおじ様になれたら、なにか変わるだろうか。 


なりたい。自分が好きな存在を、自分に愛と勇気を与えてくれる存在を、さっと片手で、言葉ひとつで、支えられるような存在に。
 

だからわたしは、おじ様になりたい。
 
 

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