超個人的環境デッキ対策研究4(コンプレックス)

【定期】この記事は来る横浜超CSに向けて……(以下略)
初動500円から1600円まで跳ね上がった1コストの謎カードコンプレックス。このカードを最大限活用するという狙いが赤黒やアナカラー、青黒多種多様なである。
今回はコンプレックスの効果を知らないと何も話が進まないので画像を投げておく。

このクリーチャーはバトルゾーンを離れないという最強の除去耐性を持っており、ターン始めと自軍、敵軍どちらかのクリーチャーが離れた時に反応して、山札から1枚目を自身の下に敷く効果を持っている。下のカードが8枚溜まるとアンタップし、墓地経由で下敷きのカードを踏み倒しながら殴ってくるワールドブレイカーが飛んでくるのだ。ここまで聞いて分かると思うが、このコンプレックスというカードは、動き出したらほぼ勝ちと言えるほどのフィニッシュ性能を持っている。
さらに盤面の敵軍のクリーチャーに向けてアタックすると25000という高パワーにより敵クリーチャーを粉砕しながらカウントが溜まるため、カウント7とカウント8を往復することで下敷きのクリーチャーを踏み倒しながら敵軍を殲滅することができる。仮に相手のクリーチャーが除去耐性を持っていたとしてもコンプレックス自身の能力で踏み倒したクリーチャーが自壊したり、相手のクリーチャを除去したりすると再度コンプレックスが起動するので大抵の場合は動き出したら終わりと捉えておこう。
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 人により構築が多種多様なデッキであるが、今回はGPの優勝構築である。紅蓮氏の構築を個人的に解説してゆく。
【強い点】
長期戦に非常に強く、長期戦に持ち込みやすい点

コンプレックスというカードを切り札にしているデッキである以上、ある程度のターン耐久する必要が出てくる。そのため、コンプレックスのデッキの共通点はその受けの硬さと妨害性能にある。トリガー数18枚と盾の3~2枚はほぼ確実に受け札を踏む構築になっている。また、「ボンキゴマイム/やせ蛙ラッキーナンバーここにあり」や「奇天烈シャッフ」などによるクリーチャーアタック制限、呪文制限など玄人向けではあるがとても強力な妨害札が入っている。並大抵のデッキではこの鉄壁を突破することが出来ないだろう。
また、「アーテル・ゴルギーニ」や「忍邪の聖沌c0br4」などによる蘇生によってバトルによって破壊されたクリーチャーの使い回しや、呪文として使ったツインパクトのクリーチャーとしての再利用などができ、リソースの使用効率がとても良いデッキでもある。

除去に対する、リスクの発生
現環境において、低パワーのクリーチャーを除去する方法は豊富にある。低パワークリーチャー除去の現環境の代表例は「飛翔龍5000vt」である。敵軍のパワー5000以下のクリーチャーを全て手札に戻し、さらに次の相手のターンに5000以下を出せなくさせるという、何も考えずに出しても強い超パワーカードであるが、コンプレックス相手には使い所の難しいカードになってしまう。
それはコンプレックスのカウントを進めてしまうからだ。デッキ説明で述べた通り、コンプレックスが動き出すとほとんど止めることがないので、除去のご利用は計画的に。
【弱い点】
コンプレックスに頼りきっている点
当然の話ではあるのだが、どのデッキも切り札や詰め切るだけの札がないと負けてしまう。コンプレックスはデッキの攻めの部分をほぼ全てコンプレックスに頼っているためコンプレックスがないと負けやすい。
さらに、コンプレックスは早期着地しない限り7枚貯める時間が伸びるため、最低でも3~4ターン目までに召喚がしたいところだ。
早期に山札を掘るカードがアリスやミュートぐらいしかないのである程度の引き運が必要だ。
また、封印や攻撃不可を付与するカードにはコンプレックスが機能停止するので注意したい。

実はビマナや封殺に弱い点
どれだけ優秀なカードでもテキストが白紙になってしまうとそのデッキは成すすべがない。
ビッグマナはそのような動きを封殺することに長けている。最近のビッグマナと言えば「終末縫合王ザ=キラーキーナリー」や「聖魔連結王ドルファディロム」などが搭載されている。
さらに、他の環境である巨大天門では「∞龍ゲンムエンペラー」が搭載されている。
いずれかのカードを出されると大抵のトリガーは無力化され、せっかくの受けの強さが消滅してしまう。
コンプレックスのデッキは受けのデッキである使用上、能動的に動きにくいため、どうしても辛い場面がある。
また、有利対面の速攻型のデッキでも最近のものは呪文かクリーチャートリガーのケアをしながら盾を割ってくるものがほとんどだ。受け札18枚といえど片方を封じられてしまえば実質のトリガー枚数は9枚になってしまう。受けデッキの宿命ではあるが天門や5cなどとは違い、踏ませれば逆転が確定するほどのトリガーは、ないため反撃に出にくいという点もある。

【対策カード一覧】
封殺系(∞龍ゲンムエンペラー、聖魔連結王ドルファディロム等)
先程述べた通り、コンプレックスは長期戦が強いデッキではあるが、特化したデッキでは無いのでその点に留意しよう。
攻撃不可系(氷柱と炎弧の決断、やせがえるラッキーナンバーここにあり等)
コンプレックスを行動不可にすると攻撃性能が格段に落ちてしまうため、「同期の妖精」などでケアが必要だ。

ループ系(マトリクスループ、グラスパーループ、青魔導具等)
これはカードでは無いが、天敵なので解説しておく。
コンプレックスは受けのデッキであるので相手がシールドを殴らない限り、ほぼ能動的に動けないので「奇天烈シャッフ」や「ボンキゴマイム」で耐えるゲームを強いられてしまう。

総評
 出来ることが多く、握り手の技量がとても見られるデッキ自分のリストと相手の公開領域の情報を照らし合わせ最適解を選んでゆこう。ひとつのミスが命取りになるが、ミスしなければ相手の命を刈り取ることも容易だ。
 相手の行動先読み出来るように対面研究をし続けることがコンプレックスというカードを上手く使えるようになるだろう。


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