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江戸のくずし字講座を、初めてオンラインで開催してみた

日本橋人形町で、江戸のくずし字講座を始めたのは、2004年。それから16年間も続けてきたが、コロナウイルス蔓延防止のため、4月からの春の講座を中止にするに至った。

受講生のみなさまには、申し訳なく思っていたら、講師の先生のお一人が、遠隔授業をやりましょう、と言ってくださった。すでに大学でZOOMによる授業が始まっていて、失敗するかもしれないが、やってみましょうという話で、さっそく準備する。

この先生のクラスの受講生と、他の先生のクラスの方々にもお声をかけて、
インターネット接続環境のある方、カメラ付きPC、あるいは、カメラ付きタブレットをお持ちの方でと、参加者を募ったら、6名の方から同意を得た。

江戸のくずし字講座では、版本とよばれる、版木に彫った文字を読み解くのだが、お教室では、先生が板書し、文字の形や意味を丁寧に解説し、みんなで声を合わせて読むのが基本。

配布する資料は、webページから各自がダウンロードしていただき、印刷環境のない方には、資料を送付しますと連絡すると、みなさま、無事ダウンロードできたらしい。

ZOOMについては、セキュリティの脆弱性も言われていたので、ミーティングIDを先にご案内し、パスワードは当日の朝、リマインドも含めてみなさまに送る。当日は、待機室も用意し、10分前くらいからそこで待つことができた。

■運営側
1. 当日午前中に、講師の先生に、参加者リストを提出。名前をよぶこともあるので、ふりがな付きにした 
2. 最初に音声が聞こえているかを、手で丸の印をつけるとか、チャット機能や、反応の機能を使って、いいねや拍手をしてもらう 
3. 講座中は、受講生にミュートでお願いし、休憩時間は、ミュート解除する
4. 初回なので、30分に一回、5分程度の休憩を入れる
5. 時間は20時から21時半まで
6. 板書に相当するものを考えていただく

■受講生側
1. 開始までに資料をwebからダウンロードして準備する
2. 開始10分前から、待機室で待つ
3. 音声が聞こえるか、合図し、いいねや、拍手、チャットの機能を使って発言する
4. 解説がひととおり終わったら、みんなで声を揃えて、音読をする

今回、参加された受講生は、すでに会社などで、オンライン会議を経験済みなので、話がスムーズに進む。

■講師側
1. くずし字の字句の解説と、くずし字を実際に書いて説明するため、 PCとiPadをそれぞれ用意し、画面を切り替えて説明する。慣れてくると手際良く、切り替えができた
2. くずし字は、画像を拡大して解説できるので、リアルなお教室より便利
3. 解説後は、ミュート解除して、受講生みんなで、二度読み合せをする
4. 質問はミュート解除して、尋ねてもらう
5. チャット機能を利用して、質問もできる
6. 最後に感想を拍手機能で、発言してもらう

初回のオンライン授業だが、参加されたお客様からの感想を紹介させていただく。

自粛が続く中で、楽しく安全に講座に参加できて嬉しかったです。
日常が難しいこの時期に、いつもの先生の授業は楽しい時間でした。
運営もスムーズでストレスなく受講できました。
楽しい時間を過ごせました。音読できてよかったです。

回を重ねることで、上達することもあると思うが、基本は参加される方の意識だ。学びたいと思われている方に、何を提供すればよいのか、うれしい悩みが増えた。




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