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銀世界の天使 ユキホオジロ


海風が吹き、雪が吹き溜まる北海道の冬の海岸草原。風は体感温度を下げるし、手先足先は感覚がなくなるほど寒い。
地吹雪などに遭遇すれば、凍死する危険もある。
そんな厳しい場所に、銀世界の天使はいる。

一般的に、冬の海岸に通じる道路は除雪が入らないので、車は通れなくなることが多い。
だから、銀世界の天使に会いたければ、スノーシューを履いて往復14キロを歩くことになる。
誰でも簡単に逢える存在ではないのだ。

14キロ歩いても逢いたい天使。
その名は「ユキホオジロ」
北海道では冬鳥で、個体数は多くない。


白い羽を身にまとい、コロコロという独特の鳴き声で存在を教えてくれるこの子たち。
この鳴き声が聞こえてきたら、寒さも、歩き疲れた体も、全てが報われる気持ちになる。

北海道の海岸草原に生植しているイネ科のハマニンニク。
この種子がユキホオジロのご馳走。
ユキホオジロに逢いたかったら、まずはハマニンニク探しから始めよう。

ハマニンニクが生植している野付半島の先端近くには、毎冬ユキホオジロが渡来する。

今年は、たくさんのユキホオジロに逢うことができた。
頬紅をつけた可愛らしい顔。
コロコロと響く鳴き声。
天使のような白い羽。
何時間見ても飽きさせない魅力を持っている。

また、次の冬に逢おう。
そう約束して別れた。

ハマシギがユキホオジロの群れの近くにいた。


実は、雪が積もるまで限定の特典がある。
それは、野付半島ネイチャーセンターで発行される通行許可証。
これがあると、ネイチャーセンターから、さらに数キロ先まで車でいける。14キロ歩かなくていいのだ。
詳しくは、野付半島ネイチャーセンターに問い合わせてみると良い。

野付半島ネイチャーセンター


お土産としておすすめしたいのは、標津羊羹だ。
おかみさんは、明るい笑顔が素敵な女性。
羊羹は、あっさりとした甘さが体に染みる一品。
個人的に、ここのあんドーナツは最高に美味しいと思う。

標津羊羹本舗

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