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eスポーツ大会における観戦のこれから

この方の記事を読んで、うんうん観戦ってすそ野広げるのにもの凄く大事よね、と思いましたよ。

で、今後の観戦デザインを妄想してみたいな、と。

観戦を盛り上げる実況

大なり小なり、格闘ゲームの大会には実況や解説がつきます。いまや当たり前の様に「求められます」(笑)。

仲間内でワイワイやってても、誰が何の技を出しそれが相手にどのように作用し、最終的な勝敗を分ける重要なファクターとなるわけですから。
そういう様々な情報を実況として伝えることで、脱落せずに観戦し続けられますし、何よりも試合の臨場感とプレイヤーや観客との共感も増します。

リアルスポーツもeスポーツも、試合で何が行われているかが伝わらないのであれば試合はおろか、興行的な意味での大会も成立しません。

プロスポーツ選手なら、自分達の活躍をたくさんの人に見てもらいたい、そして試合に出てるプレイヤーと一緒に試合を楽しんでもらいたいと考えています。プロサッカーリーグでチームを応援するサポーター、プロ野球チームの応援団、プロバスケットチームのブースターなど。

eスポーツ大会でも同じことです。格闘ゲームだけに限りませんが、観戦デザインはゲームを楽しむ(楽しめる)重要な要素だと思います。

先に紹介したnoteでも、ゲームにおける勝敗が決した部分の演出が凝られてるので、どんなゲームか良く分からなくても、どっちが勝ったのか?くらいは一目で分かるようになってます。

実況(と解説)と画面演出は、テレビや配信などのリアルスポーツ実況とほぼ同じ手法なので、eスポーツに馴染みが無い方にもすんなり受け入れられる要素だと思います。

しかし、リアルスポーツやeスポーツに限らず、実況や解説を行う方というのは、実況・解説するスポーツに精通してなければならず、実際かなりの特殊能力、技術を必要とします。一朝一夕に出来る、生まれるモノではありません。だからこそ、特にeスポーツでは実況・解説に加え配信までをセットにするプロストリーマーという方々が多く存在します。もちろん、アマチュアも。

大会を盛り上げるならそういう方々に依頼するという形が一般的ですが、eスポーツ、特に格闘ゲームにおいては、もう少し踏み込んでいけるのではないか、と思っています。

ゲームそのものが実況する

コナミの「実況シリーズ」は特に有名ですが、格闘ゲームでは、マンガやアニメでおなじみ「ドラゴンボール」を題材にした「ドラゴンボール ファイターズ」に実況システムが用意されています。このタイトルにはアニメ版キャラクターの声優による有料の追加ダウンロードコンテンツとし提供されています。

ゲーム内の実況においては、ゲームの展開、プレイヤーの操作をシステム内部で処理しての定型ボイスと発する(と考えています)単純なモノですが、よくよく考えるとコレってスゴイことで。

格闘ゲームでの特殊技などは、コマンド操作がきちんと成功してれば技がでます。つまり出せるかミスるかは内部的には瞬時に把握できるんです。人による実況はそれが画面に反映されてからです。ゲームそのものが判断するんですから、遅延や内容を間違えるということはまずないでしょう。
新作の格闘ゲームは、必殺技などのコマンド操作こそ洗練・共通化されてプレイしやすくなりましたが、技名などは新たに作られるものがほとんど。実況者の苦しみは、この最初の段階にあるといっても過言ではないでしょう(笑

それをゲームそのものが実況する場合、内部ではさまざまな情報を持っているわけですから、実に精度が高いリアルタイムな実況をゲームだけで行える可能性はあるわけです。

人による実況は、ミスや滑舌とかあらゆる事象を上手くまとめて乗り切る、その人ならではの味というモノが存在するので、ヒト実況を否定するのではありません。

また、機械的な実況はシステム的に拡張が出来るけれども、見てる人、聞いてる人が楽しめる内容かどうかは別問題ですよ、念のため。AI活用やディープラーニングによる広がりで、これからどうなるかは楽しみであります。

競走馬シミュレーションゲームの元祖、初代「ダービースタリオン」のレース実況部分は、文字表示とスクロール速度の調整に神経を注いで臨場感を再現したとか、迷コミック「ゲームクリエイター列伝」で読んだけどな。ホントかどうかは知りません(笑

一歩進んだ観戦スタイル

ゲーム内部で実況を実現するには、内部のさまざまな情報をきちんと把握してるということなので、当然各キャラクターのリアルタイムな位置も常に把握できるハズです。ゲームを提供する側がその辺を提供すれば、こういう観戦が当たり前になるかもしれません。

まぁこの辺は上手く調整してやらないと、カメラ位置を悪用?しての、メーカー的に「とてもけしからん視点」が横行するので、なかなか実現しねぇんじゃねぇかと。

まとめ

格闘ゲームに限らず、FPSやTPS、MOBAなど多人数でプレイするタイトルはeスポーツ大会として大規模なイベント化、実況、解説、配信アリで、なおかつリアル会場も観客入れて開催なども増えてます。

それに伴い、新作ゲームは内容はもちろんですが、観戦する側にも楽しませたいというアプローチも増えてきているように感じます。

魅せるプレイや観戦用モニターというのは、昔のゲーセン文化でもよく見られました。プレイヤーだけじゃなく観戦者も楽しめる、エンターテイメントとしての完成度が高まる未来の姿を妄想していくと、この先の活動のヒントがあるかな?と感じます。

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