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修行ネコ★ハルと心の狭いわたしの物語 ⑧ビビリと不器用の合わせ技

さて、前回は懐かない猫を通じて行った私のセラピーについてご紹介しました。

今回は新たにハルのチャレンジをご紹介します。


ハルのチャレンジ


さて、里親兼飼い主は新たな決意をします。


それは、


私のベッドの脚を外すことでした。


毎日あまりにも動かないため、運動不足が長引くのも良くないだろうと、引きこもっている場所から、外へ出ざるを得ない状況を作ったのでした。

ハルにとっては大きなチャレンジです。

そしてまだ寒い時期でもあったので段ボールに敷物を引いたり、日向ぼっこできる場所に鎌倉型のクッションも置いていたのですが、

段ボールはセルフリフォームをしまくり、横の壁は完全に無くなった状態になりました。

又鎌倉型クッションは、中に入ってあまりの長時間微動だにしなかったため、もしや死んでたらどうしよう、と至近距離で確認してみたのですね。

それがどうやら超絶怖かったようで、以後鎌倉の中に入ることはなくなり、鎌倉の中綿もかじりまくって元の姿は跡形もなく見るも無残なモノと化した、その塊の上で丸くなるようになりました。

が、

大体の時間は洗濯機の上、天井側のプラスチック製の棚の上で過ごすようになりました。


触れないが、胸キュン


やはり、ネコはかくあるべし。

ニンゲンの手の届かない所、高い所はやはり心地が良いようで、初めて気持ちよさげに毛づくろいするのを見ました。この時に初めて心から可愛いと思えたのかもしれません。

それまでは鎌倉に入っている時も毛がボッサボサで、

「あれ?猫ってきれい好きじゃなかったっけ?」

と思ったくらいでした。


精神的にもまだ放心状態だったのだと思います。



全く伝わらない善意


さて、ある日、洗濯機の上に飛び乗ったハルに、水を持って行った時のことです。

こちらは善意で近づいているのですが、

怖かったんでしょうね、

その頃は分からなかったのですが、基本的にハルはシャー!!!と相手を威嚇することもできないくらいのビビリな子&パニックになるとどういう動きをするかわからない、&不器用な動きをするので、

私が近づいて行ったときに、

怖さのあまり、

何をしたかというと、


どど~~ん、と。


私に向かって飛びついてきたのです。

他の所に逃げるのではなく。

「ばっさ~~~~ん」

と水を入れた容器は床へ、私も床も水浸し、

私も一瞬何が起こったかわからず、ぼーぜん。

でした。


私が怖いなら、逃げりゃ~え~のに。どんだけ不器用やねんっ!



・・・ということで、

私のことはとにかく怖くてたまらないようだ

ということを、

わたしは『一生懸命』肝に銘じ、

目をパチパチ(怖くないよ~、友達になりたいです~の意)しても通じてないようなので、

その後は、

もう、もう、とにかく目を合わせないように、

毎日、小さな鏡をテーブルに置いて、鏡越しにハルを観察するようになりました。

ああ、涙ぐましい。


そして、

私のチャレンジは、ある夜に、

やってきました。


つづく。

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