聖霊と共に歩む
本日は、私たちの信仰の核心である「聖霊と共に歩む」ということについて、考えていきたいと思います。
1. 信仰による義
まず初めに、私たちの信仰の基盤について確認したいと思います。それは、私たちが救われるのは律法の行いによってではなく、イエス・キリストを信じる信仰によって義と認められるということです。
これは宗教改革の中心的な教えであり、私たちの信仰の根幹をなすものです。パウロは、ガラテヤ人への手紙2章16節でこう述べています:
この言葉は、私たちの救いが完全に神の恵みに基づいていることを示しています。自分の努力や善行ではなく、キリストの十字架の贖いを信じることによって、私たちは神との正しい関係を回復することができるのです。
2. キリストと共に生きる
次に、私たちの日々の生活においてこの信仰がどのように現れるかについて考えてみましょう。パウロは、ガラテヤ人への手紙2章20節で次のように述べています:
この言葉は、クリスチャンの生活の本質を表現しています。
私たちは自分の古い性質に死に、キリストの新しいいのちを受け入れるのです。これは単なる理論や概念ではなく、日々の生活の中で実践されるべき現実です。
「キリストと共に生きる」とは、私たちの自我をキリストに明け渡し、聖霊の導きに従って生きることを意味します。それは自分の欲望や世俗的な価値観を捨て、キリストの教えと模範に従って生きる決意なのです。
3. 聖霊の内住
さて、ここからが本日のメッセージの核心部分です。キリストと共に生きるという概念は、実は聖霊の内住という形で実現されるのです。
イエスは昇天の前に、弟子たちに聖霊を送ると約束されました。その約束は五旬節(ペンテコステ)に成就し、それ以来、信じる者たちの内に聖霊が宿っておられるのです。
聖霊の内住は、コリント人への手紙第二4章7節で次のように表現されています:
私たちの体は弱く、欠点だらけの「土の器」ですが、その中に神の栄光という「宝」である聖霊が宿っているのです。この対比は、神の力が私たちの弱さを通して完全に現れることを示しています。
4. 内なる人の更新
聖霊様の内住は、私たちの内なる人を日々新たにしてくださいます。コリント人への手紙第二4章16節を参照しましょう:
私たちの肉体(外なる人)は年とともに衰えていきますが、私たちの霊的な部分(内なる人)は日々新たにされていくのです。これは、聖霊の働きによって可能となります。
5. 献身の葛藤と解決
多くの信仰者が、自分の献身の度合いについて葛藤を抱えています。
この問題の解決は、「もはや私が生きているのではなく、キリストが私のうちに生きておられる」という真理を受け入れることにあります。私たちの救いと聖化(キリストに似た者となっていく過程)は、完全に神の恵みによるものなのです。
6. 聖霊との対話
ここで、皆さんに具体的な提案をさせていただきたいと思います。それは、日常生活の中で聖霊とより密接に交わることです。
聖霊との対話を意識的に行うことで、私たちはより親密な神との関係、日常的な導き、霊的な識別力、内なる平安、そして霊的な賜物のより効果的な活用を経験できるでしょう。
7. 教会共同体の重要性
最後に、教会共同体の重要性について触れたいと思います。
教会は単なる建物や組織ではなく、信仰者の集まりであり、互いに支え合い、成長し合う場なのです。教会共同体に属することで、相互サポート、霊的成長、賜物の活用、証しの機会、そして霊的な説明責任を経験することができます。
結びに
私たち一人一人が、日々聖霊様の内住を意識し、その導きに従って歩むことができますように。そして、教会共同体の中で互いに支え合い、成長し合いながら、この世界にキリストの愛を示していくことができますように。
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