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ただ一つの道

ヨハネの福音書 14:6     2023 05 08 (水)
イエスは彼に言われた。わたしが道であり、真理であり、いのちなのです。わたしを通してでなければ、だれも父のみもとに行くことはできません。

このみことばは、「キリストは命に至る真理の道」と言い換えることができるでしょう。真理とはただ一つ、唯一無二という意味です。宇宙を貫く法則は一つしかありません。もし二つ以上あったら一糸乱れぬ天体の運行は崩壊するでしょう。多神教の日本人であっても天は一つであると漠然と信じているはずです。天が二つも三つもあるとはさすがに考えないでしょう。またふたり以上の「神」に同時に祈ることはないでしょう。神は一人であると潜在意識において知っているからです。

無宗教の人でも神への意識を完全に締め出すことには成功していません。いざとなったら不覚にも「神さま!」と口から出ることでしょう。自分の心に道徳的に働きかける知的存在を無視し通すことも不可能です。人間社会はお互い良心を働かせ合うことで成り立っています。人間である限り神意識はどうしようもなく染み付いているのです。その証拠に良心のうずかない人はいないでしょう。クヨクヨと後悔しない人もいないでしょう。私にはやましいところはまったくないという人がいたら、己を知らないか、自分を欺いているかのどちらかです。

神は私たちの忸怩たる思いに働きかけて、まことの親である神の存在に気づかせ、神と和解するように導いています。イエスさまのたとえ話に出てくる放蕩息子の帰郷を今日か明日かとか待ちわびる父親こそ神の姿です。神の元に立ち帰れば秒速で赦そうと待ち構えています。ですからやがて神の前に立つとき、「私はあなたの存在に気づきませんでした」という「弁解の余地はない」のです(ロマ1:20)。私たちは神の生きておられること、その神がイエスさまであることを、息の長い人間関係の中で悟ってもらえるように意識しましょう。極論すれば、その愛する人が死ぬまでに救われればよいのですから。


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