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【米国株財務分析】ADMの財務分析

1.遵守事項

(1)金融商品取引法に関すること

有償、無償を問わず、有価証券およびその他の証券の価値判断の提供、個別銘柄推奨、インサイダー情報の提供、相場操縦といった不公正取引にかかる行為に関与しないことを誓約致します。有償による情報提供の意図はなく、投げ銭はお控えいただきますよう、何卒宜しくお願い致します。

金融商品取引法に定める「投資助言・代理業」、その他の金融商品取引業者としての登録を要し得る行為を行わないことを誓約致します。無登録営業の撲滅を切に願っております。

投資判断にあたっては、自己責任であることにご留意願います。

(2)著作権に関すること

情報の引用においては、必ず引用元を示します。

有料記事については、リンクの掲載を行うことはありますが、発行元の許可を得ることなく記事の内容、図表などの掲載は行わないことを誓約致します。また、無償のレポート等における引用においては、著作権法に定める「引用の要件」を遵守し、無断での転載・複製を行わないことを誓約致します。

(3)その他

こちらの記事は、国内外の上場企業をテーマに上げることもありますが、あくまで産業や企業を分析することを目的としており、株価の検証を行うことを目的としておりません。

また、株価や投資判断(売買タイミング、強気、弱気等相場の見方等)にあたってのご質問についてはお答えすることができませんことをあらかじめご留意願います。


2.会社・ビジネス概要

アーチャー・ダニエルズ・ミッドランド社は、カーギル(米)に次いで世界第2位の穀物メジャー。カーギルは非上場であるため、上場企業としては世界最大規模の穀物メジャーと言えます。
1902年に設立され、イリノイ州シカゴに本社を構えています。

事業展開しているエリアは、米国、スイス、ケイマン諸島、ブラジル、メキシコ、英国、および世界各国で農産物、製品、原材料の調達、輸送、保管、加工、製品化を行っています。

同社は3つのセグメントを通じて事業を展開。

・農業サービスおよび油糧種子
・カーボハイドレート・ソリューションズ
・ニュートリション

穀物メジャーの概要については、日経サイトをご参照ください。

① Ag Services and Oilseeds(農業サービスおよび油糧種子)
<引用は同社プレゼンテーション資料より>

油糧種子、トウモロコシ、小麦、マイロ、オート麦、大麦などの農産物原材料の調達、保管、洗浄、輸送を行っています。
また、農産物や飼料製品の輸出入・販売、ストラクチャード・トレード・ファイナンス活動にも従事しています。
さらに、植物油やタンパク質ミール、食品・飼料・エネルギー・工業用原料、粗製植物油、サラダ油、マーガリン、ショートニングなどの食品、バイオディーゼルや化学品・塗料・その他の工業製品に使用されるグリコール製造用の部分精製油も提供しています。

② Carbohydrate Solutions(カーボハイドレート・ソリューションズ)
<引用は同社プレゼンテーション資料より>

ピーナッツ、ピーナッツ由来原料、綿花セルロースパルプ、甘味料、トウモロコシや小麦のデンプン、シロップ、グルコース、小麦粉、ブドウ糖、アルコールなどの食品・動物飼料原料、エチルアルコール、エタノール、トウモロコシグルテン飼料・粕、蒸留穀物、クエン酸なども提供しています。

③Nurition(ニュートリション)
<引用は同社プレゼンテーション資料より>

さらに、天然フレーバー、フレーバーシステム、天然着色料、タンパク質、乳化剤、水溶性食物繊維、ポリオール、ハイドロコロイド、プロバイオティクス、プレバイオティクス、酵素、植物エキスなどの天然健康・栄養製品、その他の特殊食品・飼料原料、食用豆、配合飼料、動物健康・栄養製品、契約ペットおやつやプライベートブランドフードなども提供しています。
また、先物取引業者、商品仲介サービス、商品取引所の清算機関に差し入れた現金証拠金および有価証券、特定の保険契約上の担保として差し入れた現金も提供しています。

④ビジネスモデルのイメージ
(同社プレゼンテーション資料より引用)

3.財務分析(同社決算資料、プレゼン資料より引用)

■表A セグメント別営業利益推移



■表B 損益計算書(2021年度10-K

売上高、当期純利益ともに増収増益基調であり、堅調な推移を確認できます。
EPSも順調に伸びていますね

■表C 貸借対照表(2021年度10-K)

農産物商社の位置付けも持つ穀物メジャーですが、在庫、売掛金の増加をコントールしながら、バランスシートを大きくしすぎない経営を意識しています。

穀物メジャーのビジネスモデル上、運転資金は積み上がりやすいのですが、以下のキャッシュフロー計算書に示す通り、売掛金の積極的な流動化により、資本効率を意識したバランスシートコントロールを行なっていることが確認できます。

純資産も安定した水準を確保しているとみえます。

■表D キャッシュフロー計算書(2021年度10-K)

売掛金の流動化を積極的に行なっているため、営業CF、投資CFが見づらい構造に放っていますが、トレンドとしてはフリーキャッシュフローは増加基調。

配当は着実に増やしていますが、フリーキャッシュフローの最大の使い道は、、、
現金への滞留であることも確認できます。

■表E 配当推移


■ROICーWACC(資本効率の確認)

売掛金流動化を積極的に行うなど、アセットライトの経営を志向。ROIC、WACCによる投資家の期待リターンを上回る収益性の確保を目指しています。

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