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国立・私立小学校と公立小学校、なにが違うの?

前回、小学校受験の現在地をお伝えさせていただきました。

今回は、国立・私立校の特徴について触れていきたいと思います。

国立と私立の違い

国立と私立についてざっくりとした違いは下記の通りです。

  • 国立

    • 学費:安い

    • 抽選:あり
      受験生が多いため、試験の他に抽選を設定されることが多いです。どんなに学力があっても運が試されます。

    • 学校の特徴
      大学に付属する実験的な教育の場のため、先生は研究員でもある。教科書の編纂に関わる人もいて、国立で教えるためには先生自体の選抜もあり、レベルの高い先生が集まりやすい。

  • 私立

    • 学費:高い

    • 抽選:なし

    • 学校の特徴
      私立校と一括りにいっても、特徴は千差万別。それぞれ文化があり、合う合わないがある。試験内容も学校が欲しいと思う人材像に合わせた内容となる。

国立校は「どうしてもいきたい!」と思っても倍率が凄まじく高く、抽選という選抜がある以上、どんなに頑張って準備しても通過しづらいところはあります。学校によっては始めと最後に2回抽選が行われたりと、容赦ありません。その点、私立はある程度その学校に向かって準備を進めれば合格に近づけることはできます。我が家は私立校なので国立校は少し感覚がわからないところではあるので、以降は私立を前提とした「魅力」についてご紹介できればと思います。

私立小学校の魅力

なぜ多くの家庭が試験を受けてまで私立校に行きたいと思うのか。それは一重に、特徴的な学習環境を提供しているからだと思います。
学校によってその形はそれぞれですが大きな括りでいうと下記のポイントがあると思います。

  • 独自のカリキュラムがある

  • 一貫校の選択肢が多い

  • 各科目ごとに先生がいる

  • 親も子も勉強に前向き

それぞれ詳しくみていきたいと思います。

独自のカリキュラムがある

学習指導要領に即しつつ、それに味付けする形で時代に合わせて柔軟に対応できる素地がある学校が多いです。特に昨今注目される
アクティブラーニングへの取り組みも早くから行っている学校が多いのが特徴です。
アクティブラーニングとは、生徒たちが主体となって積極的・能動的に学習する手法です。従来の授業では先生が生徒に対して一方的に講義をする形式(受動的なスタイル)が一般的でしたが、生徒の積極的な授業への参加を促す授業や学習方法を執り行います。
文部科学省では平成29年に公示した「新しい学習指導要領の考え方」にもその視点が盛り込まれるようになり、今まさに教育現場では従来型からの移行に向けて模索しているところではありますが、私立では早く取り入れている学校が多く知見も溜まっていてしっかりアクティブラーニングを活用できている状況が伺えます。また、オリジナルの教材や総合学習を含め、学校の施設(田畑やホールなど)を活用した科目横断的な学びや、ネイティブスピーカーのいる英語教育やプログラミング授業、リーダーシップ、プレゼン授業など、時代に即した総合的な学びを提供している学校もあるため、学校ごとに様々な特徴が生まれています。

一貫校の選択肢が多い

高校、大学までの付属校が私立では多いです。
一貫校には一貫校ならではのメリットがあり、それを期待して選ぶご家庭も多いです。私立受験においてはとても人気があります。
まず一つに、小学校→中学→高校の12年間の学びが連携されていて、分断せずに連続的な学習の機会が得られるのが魅力の一つです。小学校6年生で中学の先生がカリキュラムに関わったり、しっかり橋渡しをする仕組みを持っている学校が多いです。
それは、受験というイベントを挟まないが故に、じっくりと学びを醸成する環境があるからと思います。
また精神面でも大きな影響もあります。
中学3年くらいになると、ちょうど思春期で上下関係とか意識が強くなると思いますが、その年頃に高校生が近くにいると、変に強がったりいきがったりせず、ある程度精神的に落ち着いたお兄さん、お姉さんがそばにいることで、ある程度憧れの大人像にも触れやすいのではと思います。高校生ともなると、大学受験や将来設計に目を向けている子が増えてくる年頃なので、そういう人が身近にいる中学生、というのはいい刺激になるのではと思います。

各科目ごとに先生がいる

私立の大半は各科目ごとに先生が違う「専科制」をとっている学校が大半だと思います。公立の学校だと、多くの科目を1人の先生が教えることが多いと思いますが、そうすると、先生の得意不得意も多少入ってきがちだと思います。専科制をとっていると、各科目でその科目に深い思い入れがある先生が教えると、先生の質のムラがなくて生徒にとっても興味を持ちやすくなるのではと思います。
また、一学年における大人の関係人口の多さも特徴として大きいと思います。複数の大人が子どもに関わることで、いろんな目線で子供をとらえてくれます。実際、我が家は長男次男共に担任の先生を中心にいろんな先生と関わっていますが、いろんな先生の立ち位置から複合的に子供たちを判断してくれて、親としてとても学びが多いです。子どもとしても、相談できる大人が多いのはとても心強いということでした。

親も子も勉強に前向き

私立小学校に入る人たちは、期間の差こそあれ皆それぞれ受験に向けて勉強を頑張った子供たち、親たちです。そのため、学習に関してとても前向きで似たような価値観で子どもと向き合っているなと感じることが多いです。
公立だと様々な考えの人が入り混じるかと思いますが、それももちろん良い刺激になると思いますが、私立内だと子ども同士で、勉強ができること、頑張ることに憧れや尊敬を持って接するので、素直に「すごい」と評価し合いやすい環境なのではと思います。子ども同士が良い刺激を出し合えるのではと感じた次第です。
実際試験内容をみてみると、どんな子が多いのか見えてきます。

以上が私立小学校の魅力のご紹介でした。
以降は、学校の選び方、学校が求める子どもの姿、試験内容などをご紹介できればと思います。



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