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【観戦記】世界最高峰の笛が支えた🐺勇狼対雷神⚡~第5節 BL東京vs.トヨタV

勇狼 対 雷神。
そのタイトル通りの力と力のぶつかり合いが予想されたフィジカルバトルは、世界最高峰のレフリーによって選手も観客もスムーズに感じる試合となった。

ジャパンラグビーリーグワン2022-23
DIVISION1 カンファレンスB 第5節
   東芝ブレイブルーパス東京(BL東京)
     vs.
   トヨタヴェルブリッツ(トヨタV)

日時:2023年1月22日 14:00KO
会場:秩父宮ラグビー場(東京都)

試合の見どころ(1)チーム・選手紹介

昨シーズンはプレーオフ出場の4位をかけてしのぎを削った両チーム。今シーズンは第4節まで終わったところで、東芝ブレイブルーパス東京(BL東京)が6位、トヨタヴェルブリッツ(トヨタV)が9位とBL東京がリードしている。とはいえ、勝ち点差は4なので、この試合結果によっては同位になる。

(出店)リーグワン公式サイト

BL東京は、今シーズン若いFWを積極的に採用しつつベテランがしっかり支える体制をとってきた。ラグビー日本代表から好調なFLリーチ選手はパワーもスピードも健在。元ニュージーランド代表トッド選手、日本代表復帰を目指す徳永選手とのバックローからは目が離せない。

トヨタVは、前節の埼玉パナソニックワイルドナイツ戦で負傷したメンバーを入れ替えメンバー構成を変更。こちらもバックローは強い。南アフリカ代表デュトイ選手に加え、若きエース吉田選手、パワーランナーのラウタイミ選手と強力な布陣で臨む。

試合の見どころ(2) 世界最高峰レフリー

今節はリーグワン、日本ラグビーのレフェリング能力向上を目的とし、海外第一線で活躍するレフリー2名が招聘された。そのうちの1名 Nic Berryさんがこの試合を担当した。
Nic Berryさんは、スーパーラグビーで活躍したラグビー選手からレフリーに転向、ラグビーワールドカップ2019™日本大会では、開幕戦 日本vs.ロシアのアシスタントレフリーの他、プール戦ではメインレフリーを務めた。

ラグビーのレフリーは、ジャッジをすることも重要だが、それ以上に「試合をスムーズに進めるためのマネージャー」としての役目が重要だと思っている。「どこで止めて、どこを流すか」「同じペナルティは同じ評価で採用する」など試合の流れを、選手にもわかりやすくマネジメント(✖ コントロール)する力を求められる。世界最高峰のレフリーの笛、楽しみだ。

試合展開

フィジカルバトルではあったが、BL東京がトヨタVを抑え込んだ。
前半4分にトヨタVが、SH福田選手のビッグゲインとWTB高橋選手の快走で先制する。しかし、それ以降はBL東京の時間帯となる。チーム一帯の連続攻撃、WTBナイカブラ選手のランなどBL東芝の強みを発揮して3連続トライを挙げるなど、前半を32-18とBL東京がリードして折り返す。
後半もBL東京の攻撃の勢いは止まらない。後半16分にはディフェンスで耐え切れず販促を繰り返すトヨタVにイエローカード(10分間の退場)が出される。SH福田選手が退場したことでトヨタVは攻守ともにバランスを崩したのか、14人で戦う間に2トライを奪われる。
さらに追加点を許したトヨタVは後半80分に一矢報いるトライを決めるものの、63-25で敗戦した。

後記(1) 試合を終えて

試合結果得順位は変わらないが、勝ち点差が4→9となった。
この試合で印象的なのは販促数の少なさだ。両チーム8ずつという数は、今シーズンのほか試合と比べると少ない。後記(2)のレフリーにもよるが、両チームが規律を守った良い結果だ。

後記(2)世界最高峰レフリーはすごかった

試合全体でペナルティが少ない印象だった(両チームとも8)。また、各キャプテンとレフリーのコミュニケーションが、回数は多いが時間が短いことからも、レフリーが的確に回答しキャプテンが納得したのだろうことが伺える。(トヨタVのゲームキャプテンがデュトイ選手だったのは、レフリー対策と思われる。)

試合後、BL東京小川キャプテンが「ペナルティが少なかったが、その要因は?」と問われるとレフェリングの良さを挙げた。

自分たちがブレイクダウンを意識したこともあると思います。今日のニック・ベリー レフリーは一貫性があって、わかりやすかったこともプラスになりました。アドバンテージも流してくれてゲームが止まらなかったですし、見ていてもやっていても楽しい展開になったのかなと思います

(出典)リーグワン公式サイト

私には具体的に何が、というとよくわからない。でも試合がスムーズだと感じた印象は間違いない。「良いレフェリング」が求められる理由がわかった気がする。
Thank you Nic!!!

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