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【観戦記】【神戸S】自分の力で勝ち取った勝利~第8節 神戸S vs. 静岡BR

NTTジャパンラグビーリーグワン2022-23のDIVISION1も折り返しの第8節となり、コベルコ神戸スティーラーズ(神戸S)はホームに静岡ブルーレヴズ(静岡BR)を迎えました。後半80分のPGで逆転し 32-29 で勝利しました。

ジャパンラグビーリーグワン2022-23
DIVISION1 交流戦 第8節
コベルコ神戸スティーラーズ(神戸S)
vs.
静岡ブルーレヴズ(静岡BR)

日時:2023年2月19日(日) 14:30KO
会場:ユニバー記念競技場(兵庫県)

試合の見どころ

神戸Sと静岡BRはリーグワンの前のトップリーグのさらに前、関西社会人リーグの時から戦っている相手です。ここ数年はいずれもリーグで中盤程度の成績ですが、今シーズンは序盤から苦戦が続いています。
順位的には神戸Sが上ではあるものの得点差は僅か1点、勝ったチームが上位になるどちらも負けられない試合です。

注目は「スプリングボクス(南アフリカ代表)によるNo.8対決」です。
神戸SのNo.8マルセル・クッツエー選手とのNo.8クワッガ・スミス選手は国代表ではチームメイトとして戦ってきた相手。いずれもヒットの強いタックルで相手を一撃で仕留めるディフェンスが武器。世界最高レベルのマッチアップを日本で楽しむことができます。

それ以外に、個人的には静岡BRのR槇選手に注目。
現在は早稲田大学の4年生、卒業後に静岡BR入団が決まっています。出場すればアーリーエントリー制度適用の選手の中でDIVISION1初登場です。

静岡BR 大戸選手100Caps!

1990年3月生まれ(現在は32歳)の大戸選手がこの試合で100Caps(トップリーグから数えて100試合出場)です。
立命館大学を卒業後、当時のヤマハ発動機ジュビロに入団、初キャップは2012年9月の福岡サニックスブルーズ戦にリザーブから登場した試合でした。
それから10年半で100capsを迎えます。10年(かつ2020-2022年は新型コロナウイルス感染拡大防止の影響で試合が少ない)で100capsということは、平均すると毎年10試合以上は出場しています。

静岡BRにとってはビジター試合でしたが、全選手のトップバッターで登場、試合後に家族からの花束贈呈と記念撮影がありました。

大戸選手 おめでとうございます !!

試合展開

この試合はJSports観戦。ライブで見ていたら最後までドキドキハラハラで落ち着いてみていられないほどの接戦でした。
(ですが、試合結果を先に知ってからの録画観戦だったので、心穏やかに観戦しました。)

静岡BRのキックオフで開始した。先制したのは静岡BR、前半3分で神戸S陣内22mまで迫った静岡BRはHO日野選手のラインブレイクでゴール前まで攻め込むと、そこから左に展開。最後はCTBタヒトゥア選手が左隅に走りこんでトライを決めました。神戸Sはその直後の7分、SO李選手のビッグゲインで相手陣内に入り、SH日和佐選手にパスを投げる。パスはカットされたものの、ボールは走りこんできた日和佐選手の足元に入り、そのままキックでボールを前に運ぶと、ゴール前で雨によって芝生がスリッピーな状態を利用してスライディングしながらキャッチし、そのままトライ。同点に追いついた。
ここからボールを取っては奪われる展開。両No.8のクッツエー選手とスミス選手が激しいタックルによるディフェンスを見せた。
怪我から復帰したCTBリトル選手は、前半25分にはトライを決めて逆転するも、31分にはゴール前のサイドエントリーによりイエローカードで10分間の退場。その直後の32分と35分に静岡BRにトライを許し前半を 15- 22 で静岡BRに先制されて折り返した。

前半は、神戸Sはボールは持つものの静岡BRに攻め込まれて神戸S陣内でプレーをすることを余儀なくされました。最後を14人で終えたこともあり、「後半はまずます静岡BRにやられそう…」と緊張する前半でした。後半も緊張は続きます。

後半開始直後、この日100Capsを迎えた静岡BR・LO大戸選手が肩を痛めて交代となった。均衡を破ったのは静岡BR。後半53分、途中出場で入ったばかりのSOグリーン選手が神戸S陣内22mより手前からラインブレイクすると、そのまま走り切ってトライを決める。
神戸Sもすぐさま反撃をする。相手陣深くで反則を得ると、両チームとも体制が整う前にクイックスターをしたCTBリトル選手が5m余りをすり抜けてトライを決め、22-29まで追いついた。

後半の半分を終えても、両チームとも譲らない一進一退の状態。神戸Sがトライをとるものの、追いつけない状況が続きます。

後半64分、静岡BRはFB山口選手に代わって槇選手を投入。アーリーエントリー制度適用でDIVISION1登場一番乗りとなった。

槇選手、初キャップおめでとうございます!!


神戸Sにチャンスが訪れたのは、後半74分から。静岡BRがゴールラインまで深く攻め込んでくる中で、タックルされた静岡BRの選手が離したボールをWTB山下選手がピックアップすると、相手陣内22mまで独走する。そのまま静岡BR陣内に深く入った神戸Sは、FW/BK一体となって左右に展開しながらトライチャンスをうかがう。静岡BRもゴールラインで必死に抑えるが、最後はゴールライン上の密集に後ろから入ったNo.8クッツエー選手が上から抑え込んで、トライを決めた。ゴールキックも成功して 29-29 の同点に追いつく。
後半80分、攻め続ける神戸Sが静岡BRのペナルティで得たチャンスでSO李選手がじっくり時間を使いながらしっかりと決めて 32-29で逆転した。

最後の最後まで勝敗がわからない展開でしたが、神戸Sが攻め続けてチャンスをつかみ取り、勝利をつかみました。

(出典)リーグワン公式サイト

第8節を終えて

第8節を終えて神戸Sは6位を維持しました。上を見れば5位のBL東京まで勝ち点3まで詰めてきました。

今シーズンの高い得点力は引き続き変わりません。同様に失点の多さも気になります。個人的には失点を抑えれば優勝は十分に射程圏内だと考えます。
シーズン序盤に活躍したオールブラックス出身のCTBナニ・ラウマペ選手の登録抹消の苦しいニュースもありましたが、まだまだやってくれるはずです!

Go KOBE!!!

ホームゲーム連戦 vs.埼玉WK

次節は昨年王者、かつ今シーズンもトップを独走する埼玉パナソニックワイルドナイツ(埼玉WK)を迎えてのホームゲームです。
昨シーズンはあと一歩のところで敗戦した悔しい思い出もあります。強敵だけど得点力は負けてない、がんばれ神戸!


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