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スーパーラグビーAU ROUND1 レッズvs.ワラタス

スーパーラグビがー ニュージーランドの スーパーラグビーアオテアロアに続き、オーストラリア国内で再開されました。

スーパーラグビーオーストラリアカンファレンス(SuperRugby AU)とは

ニュージーランドに続き、再開を決めたオーストラリア。

参加チームはスーパーラグビーに参加する15チームのうち、オーストラリアに所属する5チームのうち日本のヒト・コミュニケーションズサンウルブズを除いた4チーム(ブランビーズ、レッズ、レベルズ、ワラターズ)に2017年をもってスーパーラグビーから除外されフォースを入れた5チーム。5チームによるホームアンドアウェイの総当たり戦、各チーム8試合を10週間にわたって行います。

中止前の勝敗や順位は、リセットされます。レギュラーシーズンは、今大会独自のポイント制が採用されます。

勝ち:4ポイント 引分け:2ポイント 負け:0ポイント
ボーパスポイント:相手より3トライ以上多ければ、勝敗に関わらず、1ポイント

さらに、トップ3チームによるファイナルシリーズ(プレーオフ)も設けられています。2位と3位が決勝進出をかけて対戦し、その勝者は1位通過チームと優勝をかけて戦って優勝を決定します。

スーパーラグビー オーストラリア独自ルール

スーパーラグビーオーストラリアは、ワールドカップや中止前のスーパーラグビーにはなかったルールがいくつかあります。

レッドカードのルールや、ゴールラインドロップキックなどありますが、興味深いのは、プレー中のタッチキックの取り扱いです。ラグビージャーナリスト村上さんが、JSPORTSに寄稿された記事が詳しいです。

自陣の22mライン内から相手陣に蹴り込んだボールがワンバウンド以上してタッチラインの外に出た場合は、もう一度蹴った側のラインアウトになる。また、自陣から相手陣の22mライン内でワンバウンド以上して出た場合も蹴った側のラインアウトで再開。ラインアウトが増えそうにも思えるが、キックに備えてディフェンス側が後ろに下がると、攻撃するスペースが大きくなるという見方もあり、このルールがプレースタイルを変えるのかどうか注目したい。

対戦カード

開幕戦は、レッズvs.ワラターズの顔合わせとなりました。

ホームであるクイーンズランド州ブリスベンでプレーするレッズ。中止前のスーパーラグビー2020オーストラリアカンファレンス3位。サンウルブスとも対戦して勝利しています。キャプテンは、オーストラリア代表(ワラビーズ)のキャップを持つFLリアム・ライト選手。キャプテンを中心としたフォワード戦を得意としています。また、SOジェームズ・オコナー選手は、ワラビーズ最年少キャップ保持者であり、プレー内外で「ワンダーボーイ」として話題に上がる選手です。ベテランの領域の二人が初キャップ、若手選手を引っ張ります。

一方でのワラターズは、中止前のスーパーラグビー2020では苦戦しました。オーストラリアカンファレンス4位。これから・・のところで中断したのかもしれません。レッズ同様若手選手を並べていますが、ラグビーワールドカップ出場した注目選手は、ラグビーオーストラリア代表の中心選手であるFLマイケル・フーパ―選手。力強くまた的確な攻撃に注目です。また、ヘッドコーチは、長く日本・NTTコミュニケーションズシャイニングアークスで指揮を執った、ロブ・ペニー氏。NTTコムを長く指導したペニー氏の采配が楽しみです。

試合前

まばら、とはいえ観客が入ったラグビーの試合です。オーストラリアでは15人制ラグビー(ラグビーユニオン)は人気が下がりつつあり、観客席はやや閑散としています。TVで見ても閑散としている感じ・・・とはいえ、試合中は地元チームであるレッズのファンを中心に観客が盛り上がっています。

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試合展開

開始は、レッズが押せ押せのムードです。ボールも積極的に動かします。最初のトライもレッズ。前半6分、ラインアウトからレッズが回します。SHマクダーモット選手が出したボールに対して、複数人で走りこみましたが、キャプテンのFLライト選手がボールを保持したままゲインラインを突破し決めました。
ワラターズもすぐに反撃します。前半9分に相手陣深くに入ってきて、短く外につなぎながら前進します。10フェーズを重ね、最後はPRジョンソンホームズ選手が後ろから押し込むようにトライ。
前半27分には、繰り返しスクラムを崩したことでワラターズPRベル選手にイエローカードで10分間のシンビン。
前半は 19-13 でレッズリードで折り返します。

後半は最初からワラターズが猛攻撃を仕掛けます。レッズが相手陣内深くまで入りますが、乱れたボールをワラターズがしっかりとホールドし、切り返します。相手陣22mライン付近で、密集から出たボールをSHがいったん順目に出しますが、FLスウィントン選手が後ろから走りこんできたFBマドック選手に逆目にパス。順目(中央から外側にボールが移動する)ことを想定していた相手のラインを欺き、一気にトライを決めました。

ワラターズペースになるのか、と思いきや、すぐにレッズが取り返します。その後はワラターズが得点するが、すぐにレッズが追いつく展開がつづきました。同点になった後半35分、PGのチャンスを得たレッズが、SOオコーナー選手のキック成功で、逆転します。さらに追加のPGもあり、レッズが勝利を収めました。

レッズ 32 - 26 ワラターズ

動画・リンク

後記(感想)

初戦、かつ両チームとも若手が中心と言うこともあってか、ペナルティがレッズ9に対して、ワラターズ18。レッズも決して少なくないですが、ワラターズは多い、さらに両チームにそれぞれイエローカードが1枚ずつ。ミスから失点する、得点を取り切れない試合となりました。

さらには、注目したキックの利用による戦術の変更は、この試合だけを見れば、キックは少なく、これまでと変わらないように見えました。まだ各チームで戦術として確立できていないのかもしれません。これは、今後の楽しみにしてたいと思います。

おまけ JSPORTSの解説

JSPORTSの解説に、ヒト・コミュニケーションズサンウルブズの大久保ヘッドコーチが。大久保さんの詳しい解説がうれしい反面、サンウルブズの終わりを実感しました。

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(C)JSPORST

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