【観戦記】S東京ベイ vs. SA浦安 ~ ただ岸岡選手を見たかったんだ。
今年の私は神戸Sファン。
#ジャパンラグビーリーグワン_ファン合同note という、発案してくれたnoteさんに感謝しかない企画で、20年前から追いかけているコベルコ神戸スティーラーズの担当をさせてもらっている。
1月15日(土)は NTTジャパンラグビーリーグワンDIVISION1第2節、我らが神戸S はビジターとしてラグビーワールドカップ2019™日本大会決勝の地である日産スタジアムで、横浜Eとの「港町ダービー」だった。
もちろんライブで間近で見たい…。
それでも私は、秩父宮ラグビー場で開催されたクボタスピアーズ船橋・東京ベイ(S東京ベイ) vs. NTTコミュニケーションズシャイニングアークス東京ベイ浦安(SA浦安)を見に行くことを選んだ。
「岸岡選手のリーグワン初先発を見たかった」
それだけが、神戸Sへの未練を断ち切って、この試合に行った理由と言っても過言ではない。
昨年、岸岡選手のファンコミュニティである「トモラボ」を取材した。選手自身がファンコミュニティを運営する、ということに興味を持ったからだ。話を聞いていくうちに岸岡選手本人への興味が高まり追加記事を書いた。
知ったことにより好きになり、好きになったからもっと知りたい。
「知る」と「好き」の好循環で、岸岡選手を応援したくなった。
そして、2022年ジャパンラグビーリーグワン元年。
前シーズンとなるジャパンラグビートップリーグ準々決勝で、クボタスピアーズの正SOバーナード・フォーリー選手が危険なプレーで処分を受けた。
3試合の出場停止の追加処分は、トップリーグが終了するにもかかわらず、次シーズンであるリーグワン元年の今シーズンに持ち越しとなった。
不謹慎だなぁと後ろめたい気持ちもあるけれど、こう思って開幕戦のチケットを取った岸岡選手のファンは私だけじゃないはずだ。
悲しさと寂しさと空虚感に包まれた開幕戦中止
そして、2022年1月。リーグワンの開幕戦は、S東京ベイのホームゲームとして最大収容数60,000人の国立競技場で華々しく開幕される!
..… はずだった。
キックオフの48時間前より早くに中止が決まったために出場選手発表はされず、結局岸岡選手が先発だったのかはわからない。でも、S東京ベイチーム内で選手には既に登録選手が伝えられていた時間だった。
岸岡選手10番だったのかな
試合にむけて気合十二分だったよね ….
岸岡選手の気持ちに想いを馳せてみたが、私では分からない。
開幕戦を楽しみにしすぎていた私は、岸岡選手の「コントロールできない部分は絶対に変わらない」の言葉だけでは気持ちを立て直しきれず、試合がないと分かっているのに雪が残る国立まで足を運んだ。
もちろん人影はほとんどない。
少し太陽が傾いた柔らかな光と澄んだ青空に涙が出そうだ。
リーグワンの面影は開催中止の案内しかない。
悲しさと寂しさと空虚感が、開幕戦の代わりにS東京ベイと岸岡選手をさらに見たいという渇望感につながった。
早く来ないか次の週末!!
待ちに待ったS東京ベイ開幕戦「千葉ダービー」「東京ベイマッチ」
開幕戦中止の悲しみを乗り越えて、いよいよS東京ベイのリーグワン初試合となる第2節がやってきた。
「名前長すぎ!」「千葉県は”東京ベイ”って言いたがる」など、つっこみどころ多々の2チームの試合についた名前は
「千葉ダービー」
「東京ベイマッチ」
「浦安 vs. 船橋」
リーグワンの単なる1試合ではない。
負けられない戦いがここにある。
両チームあわせてトライは1つ。
S東京ベイ、接戦を制して初戦勝利
試合は両者一歩も譲らない展開。両チームとも積極的に攻めるものの、お互いにディフェンスが堅くトライがとり切れない。
結果はPGを含めて少ないチャンスでしっかりと点数を取ったS東京ベイが勝利した。
(試合結果や詳細は、各チームや詳しいサイトの試合経過に譲ります。
S東京ベイの公式サイトのレポートはお薦めです。)
蹴った、走った、飛んだ!
岸岡選手は期待通り先発SO(10番)で出場。
48時間前の発表で10番だと分かっていても、コールされるとテンションがあがる。
新ジャージの蛍光オレンジが秩父宮の美しい緑の芝生の上で映える。
SA浦安のブルーとのコントラストも鮮やかでまぶしい。
この日の岸岡選手は、攻撃ではキックでチームのエリアをマネジメント。
「司令塔」「頭脳派」の印象が強い岸岡選手だが身体能力も高い。自ら突破していく。
自陣内、相手のボールをインターセプトして加速。相手陣内まで持ち込む。速い!!!!
でも、ジャッカルされることもある。
相手のキックを阻止するために、クロッティ選手と一緒にジャンプ。この後かなり高く飛んだことに岸岡選手の身体能力の高さを再発見。
FWのセットプレーは、SOとして次の戦略をどう考えるのか?
想像するとワクワクする。
岸岡選手にフォーカスして見た試合は、新しい岸岡選手の魅力を感じる試合になった。さらには、SOの動きを通じて試合を見る楽しさもあった。
フォラウ選手はすごかった。
もちろん岸岡選手以外の選手も素晴らしいプレーをたくさん見せてくれた。
「うわぁーーー⤴」「あーーー⤵」「ほーーー」の繰り返しだった。
その中でもSA浦安のFBイズラエル・ファラウ選手は別格だった。
Xファクターと称される高い運動能力とそれを存分に生かした高い運動能力で、オーストラリア代表73キャップを保持。ラグビーユニオン(15人制)以外にも、13人制のラグビーリーグ、オーストラリアンフットボール(オージールールズ)と複数のラグビー競技をトップレベルでプレー。
そんなスーパースターが今季からリーグワンに参入した。
日本人は「両手で抱えて」と学ぶらしいラグビーボールを、まるで一回り小さいアメリカンフットボールのように掴む。
相手のスキを突く広い視野、突破するスピード、タックルされても倒れない強さ。相手を引き寄せてギリギリでオフロードパスをする判断力。
世界最高のプレーで大興奮させてくれた。
フォラウ選手を絶対また見に来る、と心に誓った。
興奮はまだまだ続く
NTTジャパンラグビーリーグワン元年のトップ層DIVISION1は12チームを2つのカンファレンスに分けたホーム&ビジター戦。加えて交流戦を実施することで、全16節が設けられている。
第2節までは終わって残り14節。S東京ベイはさらにトーナメントにも進むと信じている。まだまだ楽しみが続く。
こちらこそありがとうございました。
これからも応援させてください。楽しませてもらいます!
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