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SR2020 ROUND3 サンウルブズvs.チーフス

第1節を勝利で飾った後、一週空いて第3節を迎えたサンウルブズ。今シーズン初めての東京・秩父宮ラグビー場での開催となりました。

対戦カード

第1節で勝利して1週空いたサンウルブズと、ここまで2勝しているチーフスの対戦です。チーフスはニュージーランドカンファレンスの強豪。ここ数年は連続でプレーオフ(リーグ戦で上位に入ったチームが優勝を争うトーナメント)に出場しています。サンウルブズは昨シーズンアウェイのハミルトン(ニュージーランド)で対戦して勝利しています。勝機はある、と言えるでしょう。

第1節からは、怪我を含めた3人だけを交代したサンウルブズ。第1節に続きほぼベストメンバーです。この試合での注目はSH斎藤選手の先発。第1節ではリザーブスタートで後半から出場、いきなりトライのサポートをする活躍を見せました。

一方のチーフスは、ニュージーランド代表(オールブラックス)のFLサム・ケイン選手ら主力の多くは温存し来日していません。その中でも注目は、FBダミアン・マッケンジー選手。ラグビーワールドカップ2019日本大会は直前の故障で代表入りしませんでしたが、代表に入っていたら間違いなく正SO。プレスキックのルーティンで微笑みを見せる「微笑みの貴公子」として有名ですが、注目すべきはSOとしての判断力。ボールを持った時に、瞬時にスペースと相手の陣形を判断して、ラン・パス・キックから最適な選択肢を選び攻撃をダイナミックに展開します。

会場の様子

今回も日本代表が多く出場するジャパンラグビートップリーグと試合の日が重複しました。観客数が増えるかが心配されましたが、会場はほぼ満席。最終的な発表では18,708人と、サンウルブズ1年目の開幕戦に続く大観衆です。秩父宮の立見席も開始前からいっぱいです。

試合展開

開始早々からチーフスに攻め込まれますが、何とかこらえるサンウルブズ。ディフェンスで耐えきったサンウルブズは、一気に攻撃を仕掛けます。前半6分ライン際で抑えられても繰り返し回して最後はSOエイプリル選手が相手にタックルされながらも低い姿勢でトライ。さらに難しい角度のゴールキックを決めて7点を先制します。
すぐさまチーフスも返します。前半11分にラインアウトを高い位置でキャッチすると、そのままモールを作って前進。一瞬のスキをついて反対サイドに大きく展開、最後はWTBアライマロ選手が右隅にトライを決めました。その後すぐに、WTBスティーブンソン選手がトライ。連続失点となりました。
さらに、前半24分サンウルブズ陣内ゴールライン前のラインアウトから、「またモールで押すのか」と思いきや、モールにするだーみーの姿勢から出されたボールをSHウェイバー選手がキャッチして、そのままトライ。サンウルブズは完全に隙をつかれました。
前半はチーフス優勢でしたが、前半終了間際40分で、サンウルブズもラインアウトからラインアウトからモールを形成そのまま押し込んでトライ。HOブレグバゼ選手が最後に抑えました。最後にいい形でトライを取り、12-24で前半を折り返しました。

後半に入ってすぐの後半1分、センターライン付近で攻撃を展開していたサンウルブズのノックオンを、FLボシャー選手が拾ってそのまま50m余りを独走。サンウルブズはいたいミスからの失点をします。その後もチーフスに得点をされ、差が広がります。
後半のサンウルブズの見せ場は後半74分、途中交代で入ったCTB中野選手がタフなプレーを見せてくれます。センターライン付近からSOエイプリル選手から速いスピードで左に展開、FBダーガヴィル選手が相手のラインを突破しながら中野選手にパス。ゴールライン直前で一度は捕まったものの、相手選手2人を押しながら、最後はトライを決めました。

最後まで善戦しましたが、結果はチーフスに2倍以上の点差をつけられた完敗でした。

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動画(Youtube)

後記

チーフスFBダミアン・マッケンジー選手にやられた、という印象の強い試合でした。FBだが最後列にいるわけではなく、攻撃の陣形によっては最前列にも出てきます、「気が付けばここにいる」FBマッケンジー選手がボールを持つと、あっという間にラインをゲインされ得点圏にボールが入るという展開でした。一人いるだけで試合の流れを変えられる、まさに一流の選手でした。

大差はついたものの、サンウルブズは大学生のSH斎藤選手、WTBフィフィタ選手、CTB中野選手の活躍が目立ちました。次の日本代表世代が頼もしい活躍を見せてくれました。

おまけ

試合後は、ラグビーワールドカップ2019大会でニュージーランドが世界に広めたお辞儀。日本で試合をやるなら、とお辞儀をしてくれたのでしょう。経緯を表してくださる姿に、むしろこちらが敬意を表します。
遠い日本まで来てくれて、ありがとうございました。

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