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BL東京・モウンガ選手4冠 -NTTジャパンラグビーリーグワン2023-24 アワード

2024年5月26日、14年ぶりの東芝ブレイブルーパス東京の王座奪還でNTTジャパンラグビーリーグワン2023-24は幕を閉じました。

興奮冷めやらぬ5月27日、「NTTジャパンラグビーリーグワン2023-24 アワード」においてチームおよび個人表彰が開催されました。


チーム表彰

リーグ順位

(出典)リーグワン公式サイト

DIVISION1は東芝ブレイブルーパス東京が優勝、リーグワンになってからは初、トップリーグ時代から数えてもクラブとしても14年ぶりの優勝おめでとうございます。
DIVISION2は浦安D-Rocks、DIVISION3は日野レッドドルフィンズ優勝おめでとうございます。両チームとも来期はステージを1つ上げて戦う姿が楽しみです。

フェアプレーチーム賞

(出典)リーグワン公式サイト

リーグ戦を通じて反則数およびカード提示枚数などをもとにポイントを換算し、各ディビジョンで最もポイントが少ないチームを表彰する賞です。
優勝したチームばかりではありませんが、「手堅い」印象のチームが受賞しました。
DIVISION3の中国電力レッドレグリオンズは再開ながらも反則数が最少なのは、DIVIION3の拮抗の現れか、偶然か。

プレーヤーズ・チョイス・プライズ

選手たちが自ら受賞対象選手を選ぶ賞として、NTTジャパンラグビーリーグワンに所属する全23チームの選手によって各賞を選出。選手たちが試合の中で直接ぶつかって感じたプレーや活動に対して贈られる賞です。

プレーヤー・オブ・ザ・シーズン

対戦相手として、最も苦しめられた選手に贈られる賞。

(出典)リーグワン公式サイト

DIVISION1では、BL東京のリッチー・モウンガ選手。RWC2023準優勝SOがリーグワン加入1年目で、日本でプレーする選手を圧倒。選手からの票を集めました。世界トップレベルのラグビースキルの高さ、パワー、情熱は、体格の大きくない日本人選手とってもお手本となるでしょう。

ゴールデンショルダー

数字には表れない、実際に受けたタックルから選ぶベストタックラーに贈られる賞。

(出典)リーグワン公式サイト

DIVISION1のジョーンズ リチャード剛 (FL)選手は、入団3年目。FWの強いヤマハの一員として、途中出場を含めて13試合に出場。試合中はヘッドキャップをし、目立つ存在ではありませんが、地道なタックルでチームの失点に貢献した職人系FLです。

社会貢献賞

積極的に社会貢献活動に寄与した選手またはチームに贈られる賞。
今年は2チームが選出されました。

静岡ブルーレブズ「地域への貢献」
静岡県内唯一のリーグワンチームとして静岡県内の各市町村と連携。100回以上のラグビー教室を実施。笑顔をつなぐ司令塔として、社会課題の解決の取り組みや普及活動に高い評価が集まりました。

日野レッドドルフィンズ「セネガルへの支援」
笠原雄太キャプテンの西アフリカ・セネガル共和国の子供達への支援が評価されました。実際にセネガルに支援物資を運び、また未来の日本でプレーをする選手を発掘することにも期待が寄せられています。

個人表彰

功労賞

コベルコ神戸スティーラーズ 山下裕史選手

ジャパンラグビー トップリーグのリーグ戦とリーグワンの公式戦出場試合数が178試合となり、歴代最多出場の記録を達成しました。
山下選手はまだ38歳。久富選手が持つ歴代最年長キャップ記録の44歳まで、まだ6年もあります。どこまで記録を伸ばすのか、来シーズンも楽しみです。

埼玉パナソニックワイルドナイツ 堀江翔太選手

引退前最後の愛称は『ラスボス』。まさに日本ラグビー界のラスボスとして長く日本ラグビーで活躍してくれました。
それは単に年齢やキャップ数でなく、オールラウンダーなラグビースキルは現役選手にとっては尊敬であこがれる存在だったと思います。

NECグリーンロケッツ東葛 田中史朗選手

いつでも「日本ラグビーをよろしくお願いします」と挨拶をする日本ラグビー界のレジェンド。世界最高峰リーグのスーパーラグビーで先発を勝ち取ったスキルと情熱はワールドクラス。まだ世界を相手に戦えなかった日本をベスト8まで押し上げた立役者でした。

ベストホイッスル賞

日本協会 古瀬 健樹レフリー

2シーズン連続での表彰。早稲田大学ラグビー蹴球部を卒業し、協会と契約するプロレフリーコーチの道に進みました。「いつかワールドカップで笛を吹きたい」と公言するこれからの日本レフリー界を担う期待のエースです。

優秀ヘッドコーチ賞

(出典)リーグワン公式サイト

全DIVISIONで優勝ヘッドコーチが受賞しました。
DIVISON1は優勝したBL東京トッド・ブラックアダー監督。BL東京のヘッドコーチに就任して5年目、企業の課題やコロナ禍の中で低迷していたチームを徐々に立てなおし、今年度は新戦力とともに優勝しました。

個人記録賞

(出典)リーグワン公式サイト

得点王、ベストキッカーは、神戸S ブリン・ガットランドがW受賞。キック成功率83.5%(G: 82回中66回成功 80.5%/PG: 21回中20回成功 95.2%)で、PGは20本に1本しか外さない成功率です。神戸Sの5位にキックで大きく貢献しました。

最多トライゲッターは、静岡BR マロ・ツイタマ選手で、トライ数は15。静岡BRの今シーズン72トライのうち20%を、ツイタマ選手が一人で獲得している計算です。

ベストラインブレイカーは、東京SG尾崎晟也選手が受賞。今シーズンも最多トライゲッターランキングでは2位と東京SGのスピードアタックの原動力となっています。

ベストタックラーはS東京ベイ ピーター・ラピース・ラブスカフニ選手。成功率88.0%(タックル数 216回 成功数 190回)は回数もすごいですが、10回タックルして9回止める驚異の成功率です。

新人賞

東京サントリーサンゴリアス 高本 幹也選手

全試合に出場し、司令塔かつキッカーとして活躍した高本選手。
ウェールズ代表SOアンスコム選手のRWC2023での怪我、途中からアルゼンチン代表SOサンチェス選手が入るが怪我、と司令塔が離脱する中で、東京SGが3位となったのは、高本選手の活躍によるもの、といってもいいすぐではないほどの活躍でした。

ベスト15

(出典)リーグワン公式サイト

迷う選手はたくさんいるけれど揃えてみれば納得の選出。チーム別にみると以下の通り。

3位の東京SGからは1名、4位の横浜Eからは0名でした。個々のスキルではなく「チームとして一丸となって戦った」チームが勝利していたのだと感じる結果となりました。

日本代表、ニュージーランド代表、南アフリカ代表と豪華なメンバーがそろう中で、20代中盤の一列目(プロップ、フッカー)が異色です。特にベテラン選手が多いポジションでもある中で選出された日本代表ノーキャップの彼らは、日本代表やリーグワンを担っていくであろう(担ってほしい)これから楽しみな若手です。

個人表彰 MVP

(出典)リーグワン公式サイト

D1は優勝したBL東京の優勝の立役者であり、得点源である、SO リッチー・モウンガ選手が選出されました。
RWC2023のニュージーランド代表正SOの高いスキルに加え、チームを活かした司令塔としての力量は、どの試合も感染が楽しみなものにしてくれてました。モウンガ選手は「リーグ優勝」「プレーヤー・オブ・ザ・シーズン」「ベスト15」「MVP」の4冠を達成しました。

DIVISION2の石井選手は「DIVISION2優勝」「最多トライゲッター」「MVP」の3冠、DIVISION3のバンワイク選手は「DIVISION3優勝」「プレーヤー・オブ・ザ・シーズン」「得点王」「最多トライゲッター」の4冠を達成しました。

全ての選手スタッフの皆様お疲れさまでした&ありがとうございました

長いシーズンがようやく終わりました。

チームの選手・スタッフの皆様
運営に携わった関係者の皆様
本当にお疲れさまでした。

今シーズンは昨シーズン以上に素晴らしいシーズンでした。どのDIVISIONのどのチームも安泰というチームは1つもなく、各層ごとに毎試合死闘熱闘が繰り広げられました。
それが結実した決勝では、日本ラグビーの着実な成長を感じました。

本当にありがとうございました。


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