女子ラグビー日本代表キャップ授与式
2022年8月27日、日本代表として世界で戦ってきた女子ラグビー選手たちに実物のキャップ(帽子)が初めて授与された。
授与対象試合は、女子15人制日本代表は1991年の「第1回女子ラグビーワールドカップ」以降、女子セブンズ代表は1999年の「香港ウィメンズセブンズ1999」以降とし、今回の授与対象者は、女子日本代表が197名、女子セブンズ日本代表が112名である。
女子ラグビー日本代表の歴史
キャップとは、ラグビーの国(または協会)代表としてテストマッチに出場した選手に与えられる。先行している男子では、初キャップの試合の前後に行われるようだ。
男子ラグビー日本代表では1982年から授与されていたキャップだが、女子は2017年にキャップ授与が決定した。認定されたテストマッチから30年以上が過ぎた2022年にようやく授与された。
女子ラグビーのキャップ授与の決定が遅かったのには、日本女子ラグビーの歴史がかかわっている。以下の資料を参考に女子ラグビーの歴史をたどる。
日本に初めて女子ラグビーチーム「世田谷レディース」が発足したのは1983年。その立ち上げに貢献したのは、今回No.1のキャップを受け取った岸田則子さんだ。
当時は女子ラグビーチームは、日本ラグビーフットボール協会に加入できなかった。1988年に日本女子ラグビーフットボール連盟を設立し各地の女子ラグビーチームのネットワークを広げた。日本代表としては第1回女子ラグビーワールドカップに出場した。日本協会に所属していないため、男子ラグビー日本代表と同じ「桜のジャージ」ではなかった。
2002年に日本女子ラグビーフットボール連盟ば日本ラグビーフットボール協会へ加入、ようやく女子15人制、セブンズチームが公式に「日本代表」と認められ、男子と同様に協会による日本代表の強化、普及活動などが始まっていった。
そして前回2017年に続き、今回2022年(2021年の予定が1年延期され2022年となった)ワールドカップに出場するチームに成長した。
出席者全員にキャップ授与
会場に集まった歴代のキャップ保持者全員に、日本ラグビーフットボール協会からキャップが授与された。
キャップにはキャップ取得番号が刺繍されている。見せてくれたのは No,2 玉置文子さん、No.3 大嶋栄さん。
キャップNo.1の岸田さんと同じ時期に日本代表としてプレーをしたお二人。「当時はまだ協会に認められてなくてね」と今日の日を嬉しそうに話した。
キャップ授与式
キャップ授与式当日は、女子ラグビー日本代表vs.アイルランド代表。
そのハーフタイムに、日本協会の岸田則子元女子委員長(前述)、元7人制代表ヘッドコーチの浅見敬子副会長などに日本協会の土田会長からキャップが手渡されました。
女子ラグビーは次の未来へ
前述の大嶋さんに写真の掲載をお願いした際
と快諾いただいた。
黎明期から多くの選手がパスを繋ぎここまで成長した女子ラグビー。
「女性がラグビーなんて…」と言われる時代にプレー環境を整えることから始まった歴史は、世界と互角に戦う準備ができるところまで成長した。
サクラフィフティーンは世界ランキング6位のアイルランド代表を撃破し、女子ラグビーワールドカップ2021™ニュージーランド大会に向かって、着実に力をつけている。
サクラセブンズはワールドシリーズでコア(最上位リーグ)への昇格が決定し、また9月には7人制ラグビーワールドカップへの出場も決定している。
さらに次の世代も楽しみだ。「Strong Girl's発掘 プロジェクト」と題して、女子ラグビーの有力な女子プレーやーを発掘・育成するプロジェクトも始まる。
これからも女子ラグビーが楽しみだ。
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