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【観戦記】【神戸S】近づいては遠のいた初勝利 ~第1節 神戸S vs. 横浜E

2022年12月17日、NTTジャパンラグビーリーグワン2022-23開幕。
我らがコベルコ神戸スティーラーズ(神戸S)は翌日の12月18日に、横浜キヤノンイーグルス(横浜E)との初戦を迎えました。
横浜Eがリードしては神戸Sが追い上げる展開でしたが、最後は39-30で横浜Eが神戸Sを突き放して勝利しました。

NTTジャパンラグビーリーグワン2022-23
ディビジョン1 第1節 カンファレンスB

横浜キヤノンイーグルス
  vs.
コベルコ神戸スティーラーズ


2022年12月18日(日) 14:30キックオフ
ニッパツ三ツ沢球技場(神奈川県横浜市)

試合の見どころ

日本を代表する港町横浜と神戸の試合は「港町ダービー」とも称されます。昨年も同じカンファレンスで結果は1勝1敗。順位は横浜Eの方が上位でした。

今年は初戦で負けられない。神戸Sは、今季からキャプテンとなったFL橋本皓選手を中心に、ベストの布陣で開幕戦からトップスピードで挑みます。

一方の横浜キヤノンイーグルスも、今季キャプテンとなったCTB梶村選手を中心としたベストメンバー。今年加入した南アフリカ代表SHデクラーク選手はベンチからのスタートです。登場が待たれます。

両チームの注目はCTB対決です。
神戸Sは、元オールブラックスのラウマペ選手とスーパーラグビー・サンウルブスで大活躍したリトル選手のパワー系CTB。対して横浜Eは、キャプテンであり日本代表キャップを持つ梶村選手と南アフリカ代表のクリエル選手のスピードアタック系CTB。バックスの突破合戦に注目です。

晴天青空、冬らしい寒さのニッパツ

会場は横浜Eのホーム・横浜の「ニッパツ三ツ沢球技場
横浜駅からバスで15分ほど丘を登った公園内の球技場です。球技場なのでグラウンドがなく観客席からグラウンドが近いのが魅力です。

前日夜の雨が嘘のように晴天が広がりました。気温は10℃前後で、陽が差すと暖かい一方で、日陰は冬らしい寒さでダウンコートが手放せない日よりとなりました。

横浜Eのホームゲームは、梶村キャプテンの「#掴み取れ」の挨拶でお出迎え。カノンちゃんや選手一人ひとりの旗を楽しみながら会場へ向かいます。

花道のゴールは梶村選手、そして入場口を入った一番最後のベストポジションは沢木監督とデクラーク選手です。

会場ではマッチデープログラム(MDP)と開幕記念Tシャツが配布されてテンションUP!しながら席に向かいます。

会場で神戸Sファンと合流。李選手フラッグに小瀧選手ウチワ、選手似顔絵(めっちゃ似てる…)刺繍など、応援の準備は万端です。

いよいよ…シーズンが始まる緊張感

会場で選手のアップが始まります。今シーズン加入のリトル選手も神戸Sの赤でピッチに登場。公開練習などで選手のプレー姿を見ているはずなのに、「ついにシーズンが始まるんだ」という緊張感で見ている私も緊張してきました。

そして、メンバー発表。神戸Sファンも横浜EのSHファフ・デクラーク選手は歓声と拍手で盛り上がりました。世界レベルのSHがついに、来た――!

試合展開

神戸Sのキックオフで試合が開始されました。最初から両者譲らない力のぶつかり合いが続きます。神戸Sは相手陣の不覚に攻め込むものの、大切なところで相手のディフェンスに阻まれ、ペナルティで攻撃チャンスを失う惜しい展開が続きます。神戸SがPGで先制したものの先制トライは横浜Eでした。相手陣内へボールを進める中、22mライン付近でSH山菅選手から出たボールをSO田村選手が自ら走ります。少しばらつきが見えた神戸Sのディフェンスラインを軽々と突破して先生のトライを決めます。

その後も横浜E SP・マレー選手のトライで突き放されます。前半20分、神戸SがFWを中心に相手ゴールポスト付近でトライを狙うフェーズを重ねた後、SH中嶋選手が大きく左に展開、CTBラウマペ選手→SO李選手→WTB松永選手と長いパスをしっかりとつなぎ左端にトライを決めます。今シーズン加入した松永選手はリーグワンデビュー戦で初トライを決めました。SO李選手がしっかりゴールを決め12-10と迫ります。その後両チームがPGを1本ずつ決めて、15-13と横浜Eにリードを許して前半を折り返します。

リードされるが追いつく展開で前半の神戸Sの勢いのまま後半に入ります。開始から果敢にアタックしますが、相手のディフェンスに阻まれ先に進めません。後半45分、相手陣22mまで攻撃したところで、横浜Eにボールを奪われると南アフリカ代表・CTBクリエル選手がラインを突破し、WTBタヤカワ選手がランとグラバーキックで22mラインの内側までボールを運びます。神戸Sのディフェンスが追いつき切らないうちに、元ウェールズ代表・LOヒル選手がトライを奪いました。

54分にデクラーク登場。会場は敵味方関係なく盛り上がります。

デクラーク選手が入ってきても神戸Sは変わらず果敢に攻めます。57分には相手陣内でボールを展開する中で、CTBリトル選手が相手のラインの裏側にグラバーキックでボールを相手ゴールライン直前まで入れると、反応したWTB松永選手が追いつきます。一度は相手につかまるもののリトル選手がボールを出すと、内側で待っていたFL橋本選手がトライ。また2点差まで追いつきます。
ここからさらに両チームが7点を取って、残り10分のところで29-27と横浜Eがリードします。神戸Sは一発で逆転できる僅差で追いかけます。
後半36分、横浜Eが神戸Sゴールライン前でラインアウトからモールで点を追加。また引き離されます。39-27の9点差、1トライ1ゴールでは追いつかないものの、かけても勝ち点を取るところを維持できそうな点差です。
残り5分を切ってはもうだめか… と思ったところで、相手陣内で相手のペナルティを獲得すると、神戸SはPGを選択。本日キック成功率100%のSO李選手がしっかりと決めて、6点差まで詰め寄りましたこれでトライできれば勝利、取れなくても勝ち点1を取りにいきました。
これで終わりかと思った後半39分に神戸Sのペナルティで、横浜EのSO田村選手がPGを決めて、また9点差となりました。

試合終了。
追いかけて、最後まで追いつけない試合でした。

追いかけて、追いつけず

最初の15分で連続で得点されたことが、最後まで尾を引きました。それ以降は「取られたら取り返す」「取ったら取られる」と交互に点を取り合う展開となりました。全80分のうち30分は2点差の状態、きっかけ1つで神戸Sが逆転できる展開でした。逆に横浜Eはもっと突き放すこともできた展開でした。

相手の先制を許すまでの15分間にも神戸Sが得点できるチャンスがあった。相手陣の22mラインの内側に入るものの、相手の強烈なタックルやディフェンスのプレッシャーからのペナルティで得点チャンスを失いました。
神戸Sのペナルティは13(JSportsより)、改善したら違うプレーができただろうし、違う展開になったはず。そして神戸Sはそれができるチーム。

がんばれ神戸、次こそ勝利を!

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