実務における最適化

とある研究部会で実務に取り組んでいる若手の話を聞いた.幾つか勘違いをしているようなので,コメントしておく.

1.実務のすべての問題は新しい問題と思って一から作らなくてはならない.(間違い!)

ほとんどの実際問題は類似の過去の研究があるので,それらの研究でどのようなアプローチが成功したのか,失敗したのかを見極めて,できるだけ安全な手法を適用すべきだ.過去の事例研究を勉強せずに,すべて自分で一から考えるというのは,一部の天才(U君@NIIとか)以外では使うべきではない.

2.データがバリデーションかどうかを最適化の直前で行う.そのために膨大なコードを書くのが大事だ.(間違い!)

データのバリデーションは,できるだけ入力時にすべきだ.おそらく,データ入力のインターフェイスは発注側ですでに作成していて,最適化だけを依頼されたのでバリデーションをせざるを得なかったと思うのだが,入力時にこういった形式にしてほしいとちゃんと言うべきだ.ユーザーも入力時でなく最適化の直前でデータが不具合だと言われても直しづらい.SQLやクラスで定義されているのなら,paidanticのようなツールがそのまま使える.


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