DX for Univ.

最近DXという言葉が流行しているようだ.大学もDXをすすめてほしいので,現状と改善方法についてメモっておく.

メイルの添付で資料を送ってくる.これはやめたほうが良い.特に,秘密の資料をパスワード付きで送ってきて,次のメイルでパスワードを送るのはセキュリティ上は無意味だ.わざわざ解凍してパスワードを入れる手間が極めて面倒だ.解決法はDropBoxなどを使うことだが,共有の権限について理解していない人が使うと情報漏れに繋がるので,ちゃんと勉強してから使う必要がある.会議ごとに権限を与えて共有すれば,マル秘資料もちゃんと共有できる.さらに,昔の会議の資料も閲覧できる.

現状ではマル秘資料はその場で紙媒体で配布し,回収している.会議の資料は,教員が自分でスキャンして保管したりしている.全く無意味だ.オンライン会議ではzoomの画面に写していたのは笑ったが,さらに事務が説明を始めると事務員のお顔が映されてまったく見えなかった:-) 

会議で原稿を読むのも無意味だ.読み合わせは事前に事務ですべきで,誤字脱字を教授会で得意げに指摘するのも無意味だ.事前に資料は配布して,会議中は議論だけするのが常識だが,いまだに会議中に資料の読み上げをして無意味に時間を使っているのは無意味だ.

学内限定といって,外部から入れないところに資料をおくのも問題外のDX音痴だ.VPNで入れるがいちいちユーザー名とパスワードを入れる必要がある.入った後にある情報もたいしたものでない場合がほとんどなので,時間の無駄だ.

学生への連絡システムも大分資金を投じて作ったものがあるが,ものすごくデザインが悪い.やはりユーザー名とパスワード(いい忘れたが変更不可だ)を入れてからあちこち経由してはじめて講義をとっている学生にメイルが送れる.こんなのはslackを使えば,気軽に学生全体に連絡できるし,学生個人やグループに連絡をするのも簡単だ.京大はslackを導入していると聞いたが,流石だね.学生が質問をする際も,メイルだと聞きづらいだろう.slackだと,学生が普段使いなれているアプリと同じインターフェイスなので,気軽に質問をしてくれる.あまりにも気軽なのでたまに閉口するが,返信も楽なのであまり苦にならない.

講義や演習やゼミはzoomを使っている.セキュリティでネガティブキャンペーンがされたせいか,大学ではCISCO WebExを推奨しているらしいが,使う気になれない.おそらく一番遅れているシステムだろう.

黒板がないと授業にならないという人もいるだろう.zoomにもホワイトボードがあるが,おすすめはMIROだ,これを一度学生と共有しておくと,学生も書き込めるし,いつでも過去の黒板が閲覧できる.PDFもuploadできて,ページごとにばらすこともできる.オススメはzoomで講義をして,手書きはMIROでその画面を切り替えて閲覧することだ.そのためには,少なくとも2画面のモニタがいるが,ipadのサイドカーよりは使いやすい.

ハンコも論外だ.文句を言ったのだが,大事な書類は印鑑が必要だと言われた.幸い秘書さのうちの一人が大学の前に住んでいるので問題ないが,ハンコをおすだけのために出社するというのは問題だ.次期のエース(?)の河野さんのせいでたぶん大学はOKになるだろう.三文判がOKで,ドキュサインやDropBoxのサインがだめな理由はわからない.

日程調整も論外だ.日程の羅列をメイルで送ってくるのはまだいい方で,添付のExcelファイルに記入して返信というのもいる.日程調整ツールを教えても変える気はないようだ.我々研究者は制限時間内に最大の成果を出すために葛藤しているのだが,そういった概念がない人も多いようだ.

コロナを期にDXが進むことを期待している.






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