行くぜ、東北。
日本の多くのメーカーではそうだと思うのですが、新入社員にはまず工場やら営業やら、いわゆる現場の業務を体験させて、そのあと本配属となる流れが多いように思います。私の場合も配属自体はいわゆるメーカーの中央研究所みたいな部署だったのですが、そこに配属になる前に数ヶ月ほど工場で働く研修が組まれていました。
私の研修先は福島駅からバスで15分程度揺られたところにある工場で、インクジェットプリンタ関連製品(具体的にはインクタンクやプリンタヘッド)の製造を行っていました。私自身も実際にラインに入りインクタンクの製造などに従事していました。
福島での研修期間は約3ヶ月と決して長くはありませんでしたが社会人になった最初の三ヶ月というのは大変に印象深いものです。工場の方々と一緒にラインに立って働くという経験は何ものにも代えがたい貴重な経験で、彼ら彼女らのプロフェッショナルなマインドだけでなく、何気ない会話の中からも多くのことを学ぶ事ができました。おばちゃんの一人からは、彼女の娘さんとのお見合いを執拗に薦められたりもして、いかにして断るか頭を悩ませたこともありますが、これも含めて良い想い出です。
業務時間内だけではなく、仕事終わりや土日には現地の方に連れられて飯坂温泉や近くの足湯に行ったりラーメン食べに行ったり、仙台や会津方面などに足を伸ばしたりと、そういったアクティビティを通して現地の方と仲良くなり、何名かの方とは研修修了後も連絡を取り合っていました。
そうした中、311の震災がありました。
幸いにして私が直接連絡を取り合っていた方々は大きな怪我などされることもなかったのですが、彼らの生活に少なくない影響を及ぼしたのは確かでしょう。お世話になった彼らのためになにか恩返しがしたい。東北のためになにかできないだろうか?と常々思っており、下記のような情報支援プロボノプラットフォームの設立の際にも関わっておりました。
そんな中、縁あってTOHOKU GROWTH Acceleratorさんのお手伝いをさせて頂く事になりました。TOHOKU GROWTH Acceleratorは一般社団法人MAKOTOさんがホストされているプログラムで、Webサイトによると下記のような説明があります。
東北のロールモデルとなる企業の創出およびエコシステムの構築を目的とし、事業を急成長させていくスタートアップ、新規事業に挑戦する中小企業の成長を支援する「TOHOKU GROWTH Accelerator」(東北グロースアクセラレーター)を実施します。
「大学研究シーズ」「ICT」「既存産業でのイノベーション」「東北の強みを活かした事業」この4テーマに挑戦するスタートアップ企業または中小企業を募集。メンターや専門アドバイザーによるレクチャー・メンタリングを実施し、2019年2月のDEMO DAYでの発表にて、資金調達・事業連携の獲得を目指します。
ということで、言葉どおり、東北ベースのスタートアップを支援するぞ!というプログラムなのですね。プログラム参加者の募集は8月24日までなので、東北で起業を考えているという方は下記のサイトから応募を検討してみると良いのではないかと思います。
そして上記アクセラレータのサイドイベントとして「UI設計・ユーザテストの方法」というタイトルで小規模ではあるのですが、UI設計とテストについて学ぶイベントにて講師をさせて頂くことになりました。
東北での企業を検討中で、なんとなくのアイディアはあるけれども、それをどうUIに落として良いかわからないとか、頭の中に画面構成のイメージはあるけどそれが良いのか悪いのかを判断できないといった方を対象としておりますが、これに当てはまるかどうかわからないという方は応募前でも大丈夫ですので、お気軽に私までご相談頂けると良いかなと思います。
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