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国境が閉ざされ、世界はどんどん分断されていく。【 #DMM英会話日記 】

歴史の教科書に載るような事件の渦中にいるときほど、意外と実感がないものである。
地下鉄サリン事件のときも、911もリーマンショックのときも、テレビの向こうで起きていることを現実だと実感するまでに数日かかった記憶がある。

今回のコロナ騒ぎも、おそらくそういった類の事件なんだろう。

つい1ヶ月前まで、「みんなちょっと騒ぎすぎだよねぇ」という点で意見が一致していたDMM英会話の先生(30代アメリカ人)も、今日ばかりは「思ったよりまずいことになってきた……」という表情だった。

DMM英会話のネイティブ教師あるあるで世界を放浪中の彼は、3月から4月にかけてヨーロッパを周遊してからイリノイ州にある実家に帰る予定だった。が、昨日、急遽、予定を変更してできるだけ早く帰国することを決めたらしい。もともと購入済だったチケットを使ってロンドンからまっすぐシカゴへ飛ぶという。

「このままだと不本意な場所で足止めされて二度と出国できなくなるかもしれない。輸送手段がシャットアウトされた状態で、もしイギリスに閉じ込められでもしたら……島国だから食料が心配だよ」とのこと。

ちなみに彼の両親宅は、約1000坪の戸建てで、まわりは一面の小麦畑。庭にはりんごや梨、ベリーなど果物の樹もたくさんあり、森に行けばきのこだって採れる。端的に言って食べ物に困らない場所なのだそうだ。

そういやマスクだトイレットペーパーだと騒いでいる我が国だって島国。この封鎖モードがエスカレートしたら、心配なのは食べ物なんじゃないの?

「でもアメリカだって安心じゃないんだよ。なんたってコロナの検査を保険なしで受けようとしたら3000ドルもするからね。The US medical system is pretty messed up!(アメリカの医療システムはめちゃくちゃだよ!)」

昨日のDMM英会話の先生は南アフリカで育った白人の青年だった。彼は南アフリカの警察は腐敗していて、政治はめちゃくちゃだし、白人たちの土地は不当に取り上げられそうになっていると言っていた。彼はどうにかオーストラリアあたりに移住できないか方法を探っているという。

どの国にも課題は有り、別にどこもそんなにうまくいってない。

これ以上深く考えるとダメージを受けそうなので、こうしてまた、おそらく歴史的な出来事の中で、不思議な実感のなさで自分をガードして、今日もなんとかしのいでいる。


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