教育で結果を出すという事②
皆さんお待ちかねの つづきです。
え!? 待ってないって? やっぱしな~
というわけで、隣の席にいた先輩が中学校のベテラン英語女教師だったのです。とても物腰柔らかく落ち着いていてのんびりしてる人やな~が第一印象です。
そんなこんなで、先輩の実習が始まり、(ちなみに大学院のうちのコースには個別指導実習があり、発達検査や行動観察のアセスメントの後、その報告会、指導目標検討会など、いくつもの発表を経て、個別指導に入る。毎回の指導後カンファレンスが開かれ、指導内容についてのディスカッションが教授陣と院生達で行われるPDCAサイクルをガン回しの実習なのである。)
教材づくりをしている姿を、横目で見ていた。(決して、いやらしい目つきではない)
先輩の個別指導対象の子が、英語が苦手で、読み書き全般に課題があった。中学生なので、プライドもあるし、自分と向き合うこと、周囲の目も気になる年頃である。
まして、異性の教師とマンツーマンの指導である。ドッキドキラブメール状態である。あ、それは違うか。
まぁ、とにかく、女教師(パイセン)の教材づくりは手が込んでいた。
学習に興味を示すために、本人の興味関心を探り、ゲーム性を持たせ、キャラクターを駆使し、ICTを用いた、本人に合わせたスモールステップの教材を作り上げた。
こんなに時間かけていろんな教材を作ってもらって指導してもらえる子は幸せだ。
ある時、
私『個別指導いい感じですか~?、めっちゃ力入ってますね~』と聞くと
先輩『ううん、全然やねん...』
私『え~!!なんでですか!?』と聞くと
早く部活に行きたくて個別指導に気乗りがしない、わからないことがあったらやる気なくす、めんどくさがる、などなど。
とにかく意欲的ではないねんな~という様子が伝わってくる。
女教師は指導時間に録画したビデオを見て振り返りながら、『どうしたらやる気になってくれるんやろか~』とため息ばかりついていた。
だが、女教師はあきらめなかった。口では悩みを口にしながらも、さらに興味をひく方法や、やり方を工夫していた。
そこには、教師としての姿ではなく、学習に自信をなくし、傷ついた子どもの心を癒す、マザーテレサの姿があった。
そこには、愛しかなかった。
空が落ちてきそうだった。(北斗の拳を参照)
結局、年間を通して、週に一回の個別指導の中では、意欲面の大きな成長は見られず、プレ・ポストのテスト結果のデータを見ても、点数は微増といった感じであった。
その膨大な取り組みのデータを論文にまとめ発表する日、実習校の先生が発表を見学に来られていた。慣例として、来られた先生に発表後の一言をもらうことになっている。そこでのコメント、
『1学期、~くんはなかなか難しい子で個別指導でも大変苦労した。クラスの授業でもあまり変化が見られなかった。テストの点も散々であった。本当に大変でしたねぇ』という慰めに近い、ねぎらいの話であった。
話には続きがあり、
一旦ここでコマーシャル
③へ続く
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