映画というエンジンをつかって
感情がとまる時がある。
わくわくやドキドキする感情の高ぶり、少し苛立つじっとりした気持ちも、
飛び上りたくなるほど嬉しい気持ちも、涙が止まらない悲しい気持ちも
私は時にそれらの感情をまとめて"ときめき"と呼ぶのだけど
そのときめきが少しもキラリと光らない時もある。
ズルズルと心臓が引きずられるように
身体から頭と心が離れてそれぞれ別の方向へ行ってしまうような
自分の感情をひとかけらも言葉にできなくて
何も伝えられない夜が何日も続くことがある。
きっと誰にでも
こんな夜はあるのだろうけど。
感情が迷子になったら
映画に心を預けるのはわたしの決まり。
画面の向こうに映るあの人の
表情や感情を借りて自分の心を揺さぶりもどす
わたしは何を思うのだろう
どんなことにときめいて、気付くのだろう
何がわたしにとって「すてきだな」と思うことなんだろう
すてきだと思うことにすら、
いま、過去、あの時。
自分の身体がそう動いていないことに苦しむ心の動きを感じながらも、
心が動いたことが嬉しい
画面の向こうの感情をわたしが受け取って自分のものとして回したり
わたしの感情を画面の向こうに飛ばして重りを外したり
感情が動き出すように
エンジンとなってくれるから
わたしは映画が大好きなのだと思う
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