私たちは仕事を通して 存在することを通して 与えられたものを お返ししているだけだと ふと気づく 曇り空の 東武アーバンパークライン 向かいの席に座る人たちも 赤ちゃんだった頃 母親に愛された記憶を その細胞に宿しているのではないかと ふと思う 無意識深くに埋もれた才能も 無意識に人に与える安心も すべてが私たちの中にあって それはいつか 誰かに与えられたもので 与えられたものの種が 心臓の奥の奥で芽吹き 枯れることのない源泉となって
春分の日 じっくりと、ゆっくりと 変化を経験していく 時間のある世界と 今ここに ただあり続けている すべてである世界と その2つの世界の重なりを 「現実」としてとらえて 生きていけるんだと 感じられた、やさしい日 翌日の今日 山梨は、雨 波が月によせて 雲が太陽をさらって 山は姿を消し 雨は まっすぐに 地上を目指して 落下して 私 私は 私という空間に身を置く 魂のようなものは 一体どんなふうに 動くのだろう