140字小説『非認知勇者』

どうやら異世界に召喚されたらしい。が、この世界の誰にも私の姿は見えず、声も聴こえない。召喚士の女性が魔法の詠唱を間違ったのだ。最初は憤慨していた私だが、彼女の青ざめた顔を見て、諦めた。仕方がない。誰にも認知してもらえなくても、世界の危機と戦おう。それが、本当の勇者ってものだろう。


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