2020年読んでよかった本・4選

今回はべーやんが今年読んでよかった本を4つ紹介したいと思います。

前の記事でも触れましたが、どうしても自分と向き合うことが多かった2020年でした。あれだけ学生時代に本を読むのが嫌いだったのに、社会人になってほぼ毎日本を手に取るようになったのは自分がようやく社会性を獲得し始めたからなのでしょうか。(笑)

確実に2020年は24年間の人生でもっとも本を読んだ期間でした。

それではさっそく、4つの本を紹介していきますね。

1.20代で得た知見・F

 こちらの本は、私の口座にボーナスが入り、少しだけ贅沢に生活を過ごせると心が浮ついていたときに本屋に立ち寄って発見した本です。著者のFさんは新宿在住で最近本を出し始めたそうですが、詳しくは知りません。この本の内容は簡潔に言うのであれば、Fさんが自ら、数多くの人間(ジャンルや年収を問わない)に「20代で知っておいたほうが良いことはなんですか」という問いを尋ね、それをまとめたものとなっています。

私自身、いままさに20代を過ごしておりますが、なかなかうまくいかないことが多いそんな日々でございます。この本には、楽しいことばかりではなく、苦しいことも多い20代をどう生きていくかという答えは載ってはいませんが、切り抜けていくためのヒントのようなものは散りばめられている気がします。

苦悩の渦中にいる人はぜひ、手に取ってみるとよいのではないでしょうか。

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2.夏物語・川上未映子

 次に紹介するのは川上未映子さんの夏物語という本です。いろんなテーマがこの本にはありますが、あえて3つくらい挙げるのであれば「女性の生き方」、「家族」、「生活」でしょうか。ただ、このようにテーマを挙げても整理されないくらいいろいろな見方が可能な小説となっています。私自身も女性目線で描かれる小説をあまり読んでこなかったこともあり、主人公の語りから見えてくる現代社会は新鮮であり考えさせられるものでした。

 20世紀後半から日本で続く自由恋愛に対して、一石を投じるような問題作ともいえるかもしれません。長い小説となっており、全部読みきるには多少の我慢も必要かもしれませんが、最終的に主人公が下す決断は、現代社会を生きる女性のみならず、男性にも大きな影響を与えるであろう作品となっていますので、おすすめします。

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3.嫌なこと、全部やめても生きられる・プロ奢ラレヤ―

 この本は2020年の1月頃に読んだ本です。もともとTwitter界隈で話題を呼んでいたプロ奢ラレヤ―通称「プロ奢」が初めて自らの考えを書籍として世に出したものとなっています。(じつは読むとそれすらも事実ではないとわかりますが、、笑)

プロ奢は仕事をせずに、他人からご飯を奢ってもらってさらに他人宅に泊めさせてもらって生活をしている人です。(現在はおそらく部屋を借りて住んでいるはず。)こう文字にしてみると、ろくな人間ではないように見えますが、彼の語っていることは極めて合理的で的を得ています。いかに我々が近代の日本の学校で教育されたことにとらわれて生活しているかを体感できました。良くも悪くも頑張りすぎないことをこの本からは学ぶことができます。人生に少し疲れている人は手に取ってみることをおすすめします。ですが、こんな人もいるんだなーくらいで読むことを推奨します。(笑)

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4.逆ソクラテス・伊坂幸太郎

 この本でラストになります。普段から伊坂幸太郎好きを公言していますが、今年はこの本を紹介させてもらいます。

この本には5つの短編小説がのっています。一応そのすべてで、学校を背景とした物語が繰り広げられています。「磯憲」と呼ばれる先生が要所で登場してきますが、決して「磯憲」が主人公というわけではございません。

この本の中では、主な構図として、子どもが大人(教師や親)の凝り固まった価値観やイデオロギーを覆すような出来事が繰り広げられ、勇気をもらえる作品となっています。それと同時に自分が凝り固まっているつまらない大人になっていないのかを問われているような気持ちもしました。

映画を見ているような思いをさせてくれる作品でございます。爽快感を得て前向きに2021年を過ごしたい人におすすめな作品です。

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というわけで、4つ作品を紹介させてもらいました。個人的にはいろんなことを考えてしまうことが多かった2020年だったので、本には本当に救われました。日々の仕事や家事に追われると、生活がルーティーン化していき、刺激や感情が揺さぶられる瞬間が大きく減っていきます。それに伴って、機械のような人間になりがちです。でも、文字を読むことによって、機械になることを拒ませるような人間的エッセンスを得ることができるのではないかと気づけた、2020年となりました。

来年はどういう年になるのでしょうか。少なくとももう半年くらいは我慢が強いられることになりそうな予感がしています。希望は持ちづらく、一寸先は闇かもしれませんが、みなさんにとって、2020年よりもポジティブな年になることを願って、この文章を終わりにしたいと思います。

良いお年を。

ではまた!

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