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【生保営業の悩み】07-成績好調の裏には

成績好調の同期が久しぶりに会ったらなんだか苦戦している模様…
複雑な心理が見え隠れする相談をいただきました


▫️【つまずいている事】に寄せられた相談 : Yさん

久しぶりに同期4人が集まりました

その中の1人、入社当初から友人などに声を掛けて数字を挙げており好調でしたが、今月は数字がなくて焦っているようでした

話によると友人のお父様が弊社の契約者で、なんと担当者は別にいて正に今、見直し提案もされているということがわかったそうなのですが、“娘の友人”という立場を使って横取りしようと動いており「さっさとやればこっちのもの」などと言うのです

同じ会社で潰し合うなんて悲しいし、とてもショックでした

私のお客様もそのような形で持っていかれるのかもしれません
ゾッとします

▫️お答えしました

▫️新人さんが契約をいただくと

まわりがゴソゴソ動き出します。白板などで表す賞賛だったり、参加資格が設けられた奨励策だったり、翌月に反映される給与だったり、慣れればそこまでではありませんが、普段味わえないような感覚がわーっと襲って来て、何とも言えない爽快感を覚えます。なんとかっていう脳内物質が出てるんだと思います

それが家族や友人からとなると、苦労はそれなりにありますが、やはりスピード感が違いますし、新規見込みの作り方を教えないといけない大事な時に《何もしなくても見込みを作って来てくれる新人さん》だと忙しい時は助かるし、チームの数字にもなるから、困っているときは無責任に「もう1件頑張って」などと言ってしまいがち。

上司も先輩も本人も、こんなことしていてもいつかは見込みが尽きる、と分かってはいますが、その日をこなすことに一生懸命だし、やっぱり楽しいことだけ考えてしまいます

一方、ご家族や友人などのイニシャルチャネルにおいて、『見込みが作れない』という場合があります。「苦手」とか「勇気が出ない」という以前に、物理的に難しい方も少なくないので、その場合は会社の指導の元、新規見込み作りを地道に始めます

これがいわゆる基本活動になるのですが、簡単に見込みが作れるわけではないので、イニシャルチャネルで動き出した方と比べてどうしても最初だけ差が出るわけです
ここで「人と比べるな」と、言って聞かせてあげたいところですが、学校ではないので何も言ってもらえなくても当たり前なんです

同期が別の機関に所属していても管轄ごとに成績速報なるものが配布されるのであれば、よくも悪くも目に入ります

日頃の苦労でも聞かせてもらっていれば、あるいは素直に「あのお客さま決まったんだ!よかった〜」などと我が事のように喜べるかもしれませんし、LINEか何かで「速報見たよ、完成おめでとう」なんて言えちゃうかもしれませんが

何の前情報もなく突然ノルマ達成、しかも本人からじゃなくて速報で知る、だなんて、素直に祝福なんかできません、私なら。

あ、自分も好調なら余裕でできますがそうじゃないなら「一体どうやって契約取ったんだろう」ってモヤモヤしてます、きっと。

それで入社当初好調だった同期の彼女がどうやら数字に困っていて、しかも横取りなんてしようとしている…

はは〜ん、こうなるとこれまでの成績だってどんなものかわかったもんじゃないわよね…などと思い切り陰口でも言いたくなるのが人という者です(違っていたらすみません)

▫️Yさんは何につまづいているのでしょうか

これは私の推測です

私ITUMOに同僚を思い切りディスって欲しいし、「私は成績こそ今は負けているけど、こうして真っ直ぐに仕事をしている』という事を知って欲しいのではないでしょうか
もちろん横取りなんてけしからんと、私も思います

でも会社はそうではないのでしょう
出所はどうであれ手段はどうであれ『営業成績』に対して評価されます
もちろんプロセスについても各社『見える化』されてるはずですが、給与・査定については結果のみと言っても過言ではありません

だからこそいつの時代も『成果を出している人』に対して、その手段、背景、成果までの道のりが、見えなければ見えないほど悪くイメージしようとします

だって

その成果の手段や背景がキラキラしていたら、負けている理由って自分自身ってことになってしまいますから。

もしもやってはいけない事とか、ちょっとずるい事をして得た成果なら『そんなことまでして契約を取りたくないですね、私』などと言って、なんとなく自分を正当化できたような感じになるじゃないですか。全然正当化出来てないんですけれど。

それでYさんの相談に戻りますが

・決めるのはお客さま
・揉めるとしたら本担当と同僚ちゃん
・巻き込まれるのはお客さま
・それをまとめるのはそれぞれの上司

一瞬の成績にはなったとしても同僚ちゃんはまた近道を選んでしまったことになり、普段から地道な基本活動は恐らくできていないし、するように指示を受けていないでしょう

なんとなくですが、このままだと、やがて契約が取れなくなり基本活動なんてできなくて、辞めてしまうのではないかなと思います

一方でYさんはどうでしょうか
こちらに相談に来てくださるくらいですから、なんとかしようと向上心を持って努力もしているのでしょう

時間はかかっても地道な基本活動はとても大切です
それに加えて“時流”をみてその時にしかできない策というものがあります

限られた時間はどうぞそちらに向けてください
冷たいようですが人のことを心配している余裕はまだないので相談されるまではその人の上司に委ねましょう

同期全員が長く続けられる事を願って止みませんが、心根が違えば進む道はどうしても違ってくるものです
それなら採用に興味を持ってみてください
後輩ができたらそういう事をその後輩に伝えられますね
私もそのようにして来ました

頑張ってください

↪︎昨日は同期の子の変わりようにびっくりしてショックを受けてしまいましたが、ITUMO
さんの言う通りです。
私は私、彼女は彼女。
目指す数字は同じでもやり方は違うんですね。
私は私のやり方、想いで、頑張っていきます。
自分で納得できる仕事をし
そしてそれを見守ってくださる周囲に感謝します
ITUMOさん、いつもありがとうございます

▫️横取りされたことあるけど全然恨んでない

▫️私が入社1年目で少し後輩の子と組んだ時の話

契約時の担当者が退職している方に訪問する活動があって会社から行くように指示されるんですね。私としては、「私たちが新しい担当です」と勝手に決めるんじゃなくて、「私たちでよろしければ担当させていただきますがいかがでしょうか」とお伺いを立てる意識でした

昼間なので契約者の男性は不在、代わりに奥様が応対してくださり、部屋に通されました。ご主人の保険についてはノータッチで、担当者が辞めたことも知らないということだったので、改めてご主人の在宅時に挨拶に伺うこととなりました

色々お話していく中で奥様はパートで働いていて、自分が保険に加入していない事を気にかけていました。帝王切開で出産された時に痛感したと言います。少し貯金もできるような保険で医療保障も用意できたらとのことで一度帰社し、設計書を用意して帰り道に自転車で届けました

今夜、ご主人と相談していただけるとのことでしたので、翌日伺うと「これにしたい」と決めていてくださり、その月の最終日に契約がまとまりました

▫️まさかの展開

ところがその翌朝、その奥様がご来社され、朝礼中だった為事務員が対応、契約取り消しの申し出でした。理由は「主人の保険を見直しして保険料が払えないので」とのこと。

よくよく確認したら、奥様の契約を交わした最終日の夜、別の職員がご主人を訪ねて、見直しを強く勧め、奥様の契約をしたばかりだからと断ると、「私たちは成績に困っているけどあの人たちは優秀なので心配ないんです。払えるようになったら今度は奥様の保険に加入してください」と押し切られ、断れなかったとのことでした。

大先輩の2人組が自身の成績に困って後輩のしかも新人同士の契約をクーリングオフに誘導して成約させるという荒業に

そういう考えがあるのか

と感心しました

負け惜しみとかではなく、本当に。

保険を提案するときは「世帯の保険料」で考えるべし

という事をその時に学びました
感謝しています(まあ、これはちょっと嫌味です)

▫️誰にも言いませんでした

私の上司には簡単にことの顛末を報告し、驚いた上司は何か申し立てをしようと言ってくれましたが断りました。言ったところで契約を元に戻すなどお客さまを巻き込むのは不本意ですし、奥様の保険よりもご主人の見直しの方が優先されるべき案件だった可能性もあるからです

それから月日は流れ、その年度の成績ランキングでは、かの先輩方よりも上位に入ることが出来たのと、こちらが何も言わずにいる事で言い訳や謝罪の機会もなく過ごすことになっており、謝罪して終わらせる方法を与えない、これが私の意思表明です

そして、私にとっては蚊に刺された程度の出来事となりました

▫️負けて勝つ

「一時は相手に勝ちを譲り、しいて争わないのが、結局は勝利をもたらすこと」
これは『負けるが勝ち』ということわざの意味だそうですが

なぜか私は『負けて勝つ』と記憶していて、きっと誰かの受け売りでこの言葉が気に入り、自分の考えとして変化してきたのでしょう

検索したら2012年にNHKで放送されたテレビドラマで渡辺謙さんが主演の『負けて、勝つ〜戦後を創った男・吉田茂〜』が出て来ました。坂元裕二脚本ということでかなり興味があります

1951年頃、サンフランシスコ講和条約調印後の記者会見。吉田茂元総理。
「日本は戦争には負けたが、外交には勝った。私はこのことを誇りに思う」


▫️勝つために負けたこと、ありますか?

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