緊急事態を察知し、練習見学に行ってみた
富山GRNサンダーバーズの緊急事態を察知。
逆転サヨナラ3ランHRと尾を引きそうな敗戦だったので、急遽、高岡市城光寺球場の練習に足を運ぶ。
先月の小矢部球場同様、観客は自分一人。
帽子を取って挨拶してくれる選手、しない選手、自分達の頃と時代が違うと言えばそれまでだが、「知らない来客者でも、必ず挨拶をする」と母校で叩き込まれた自分は、引っ掛かりを感じる。
「単なる野球がちょっと上手なお兄ちゃんで、終わって欲しくないから。」
選手達から寮母さんと慕われる、同じ応援団に所属するお母さんの言葉が浮かぶ。
今日初めて、吉岡監督とお話する事が出来た。
書ける話、書けない話、玉石混交だが印象に強く残ったのは、
「大丈夫です。大丈夫です。次のステージに上がるための試金石なので、選手達のこれからが楽しみです。」
とゆるりと淡々と朴訥と、選手達への暖かい優しさをたっぷり感じさせる吉岡監督は、ボス感が溢れるどっしりとした沈着さでした。
メイングランド、サブグランド、ブルペンと歩き回り、いかに気持ちを込めて一球一球を投げているか、一スイング一スイング振っているか、ジッと見つめる。
その差は各々で顕著に現れ、昨年まで才能だけでプレーしてきたであろう選手は、あっという間に賞味期限が切れ、来年はベンチにさえ居ない筈。
お昼休み、日陰が少ない球場のスタンド通路で凉を求め、タッパーに詰め込んだ白飯を黙々と箸で運ぶ、東田捕手、岩室捕手両名と言葉を交わす事が出来た。
リーディング、フォーミング、ジャッジなどについて、お二人とも真っ直ぐと自分の顔を見て考えながら話す内容はとても深く、毎回毎回苦悩しながら受けている現実が、ヒシヒシと伝わって来た。
特に第3番目の捕手としてなかなか試合には出られていないが、ブルペンで一番球を受けている岩室捕手は、このチームの投手の事をよく知っている。
「立野さんには勉強させて頂いて、感謝しています。」
NPB経験者の教えは、ダイアモンドだそうで。
逆転サヨナラ3ランHRを打たれた瀧川投手は、ブルペンで投げ込み。
左右に仮想バッターを置き、岩室捕手と一球、一球、凡ゆる球種を確かめる。
6勝8敗1引き分け。
明日からは連勝街道を突き進む事。
疑いから確信に変わった、練習見学でした。
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