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夜郎自大

史記・西南夷伝を見る。昔、中国の西南地方に夜郎という国があった。辺境の地にあったが時の勢いを得て隆盛を誇った。BC200年後半、前漢武帝が使者を送った。王は慢心していた。なので使者に「夜郎と漢とどちらが大か」と尋ねた。ここから「夜郎自大」の諺が生まれた。
日本の話ではない。故事だ。

「そこそこの隆盛が慢心をもたらす」そしてその慢心は、判断の基準をまま「好悪」に導く。
好悪に置くから嫌いなものは正鵠に見ない、徹底的に欠点だけを探して、その積み重ねから過小評価する。そして小児的ラジカルに陥いるのだ。

プーチンもうすぐ失脚話/中国経済失速話の大半が、これだ。日本の外交が、四方に目を配らず、八方にヘッジングしない理由は、これだ。観念的な正邪ばかりを振り回し、三面外交も合従連衡もまともに果たせない理由は、これだ。

正鵠にデータで判断せずに、好悪で判断するからである。慢心が・・過去の栄光への惜心が日本国を夜郎自大にしている。
変わるだろうか?
変わることを願う。しかし変わらないときのこともまた我々はヘッジすべきである。


無くてもいいような話ばかりなんですが・・知ってると少しはタメになるようなことを綴ってみました