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葛西城東まぼろし散歩#08/南砂町02

東西線を、日本橋から南砂町へ向かって乗った。日本橋へは都営線で宝町から向かった。
春めいた風が明るい。いつもなら日本橋までくらいまでは歩くんだが、ここンとこ、腰が危ういからね。やめといた。医者の云うことには「脊柱管狭窄」というやつを起こしているらしい。・・痛くてそれを庇うから腰が曲がっちゃうやつね。アレだ。
「TAXIで行かないだけ良いんじゃない?」と嫁さんにキツイこと言われた。
「ん~無理しなきゃいいんだけどな。」と言いつつ、iphoneに装備されている万歩計を見た。
これで計ると2000~3000が痛くなり始める曲がり角だ。まあ気を付けながら「まぽろし散歩」をしましょう。

東西線で乗ったのが急行だった。南砂町には停まらない。浦安まで行ってしまう。東陽町で乗り換えた。
ホームに出て、葛西橋車庫へ行くバスの時刻表を見た。
「あと、30分以上あるなあ・・歩くか」
「痛くならない?」と嫁さん。
「まあ・・行ってみよう」
南砂町は初めて降りる駅だった。google先生を頼りに歩いてみた。
駅を上がったところに、いかにも作ったような公園があった。新砂あゆみ公園というらしい。砂町水再生センターへ通じる巨大暗渠の上に造成された公園だ。園内に東西線電車5833号車がカットされて保存されていたが保存状態は良くない。
「誰も関心がないのかしら?区の管理なの?都の管理なの?」と嫁さん。
「都だろうな。アイデアだけの放置モニュメントなのは、ここだけじゃないが・・今世紀に入ってでっち上げられたモニュメントで、これほど早く無視されて放置されるのは・・珍しいな。このへんの区議はそれなりにいるんだが・・都の管理下となると、口出せないのかもしれない。あるいは・・もうすこし東西線絡みでこの辺りの開発が進むと、あっという間に姿を消しちまう・・そう思われてるていどなのかもな」
「でも・・いま、この団地で育つ子供たちはこれを見て育つんでしょ?」と嫁さんが周囲を見回した。なにしろ都営アパートの広大に並ぶ団地群である。「そのうち無くなるからそれでいい・・の?」
「まあ、みなまで言うな。言って栓なるものではない。・・それにしても・・歩きにくいな」
道路が傾いでいる。歩きにくい。暗渠に向かって道路が盛り上げてあるのだろう。団地部分との差が2m以上あるかもしれない。歩道を諦めて団地の中を歩いた。
日曜日・・だからか・・無人だ。側にアシザワ倉庫があるが、これも無人だ。NX商事も無人だった。
「夜は・・怖いわね」嫁さんが言った。
「昔のTriBeCaみたいだ」
巨大な団地が重なるように並んで・・広大な倉庫と大きなビルの企業群が並ぶ。とても不思議な景色だった。・・google先生の近道ルートを頼らずに南砂町7丁目から砂町第五小学校の横まで歩いたほうが良かったかもしれない・・後で考えた。

無くてもいいような話ばかりなんですが・・知ってると少しはタメになるようなことを綴ってみました