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夫婦で歩くシャンパニュー歴史散歩7-1-8~おわり/シャンパニュ古代都市トロアヘの旅

遅めの朝食のあと、チェックアウトした。予約したVTCでMontgueuxへ向かった。市内を出てからD660サン道路を西進する道だが、ドライバーさんにお願いしてホテルの北側を走っているセーヌ川沿いを走ってもらうことにした。アンリ・バルビュッス通りBd Henri Barbusseである。車の通りが少ない爽やかな道だった。
D661は旧市街地を抜けても町並みが続いた。大抵のフランスの道は市街地を出るとすぐに畑になってしまうのだが、トロアは旧い街だからなのか、長く長く町並みが続いた。ようやく郊外という風になったのはD660を交差してD141に入ったあたりからだった。しばらく走ると水平線近くに広く丘陵地帯が見えてくる。そしてD141はゆっくりとした上り坂だ。市内からは20分くらいだろうか?
「農作機械通行注意が出てる♪ワイン畑があるのね」
engins viticoles et vehicules agricoles prioritaires
フランスのワイン畑を訪ねると、必ず見かける標識だ。嫁さんが喜んでいる。繁忙期は大きな道路をワイン剪定機械が走っていたりするのを何度も見かけたから、それを思い出しているらしい。
「Montgueuxは近隣にブドウ畑をもった村がないんだ。いま見てる畑は全部Montgueuxの畑なんだよ。一番近いワインのコミューンと云うと、北西にあるセザネと北東にあるヴィトリャットだな。ワインの孤島みたいな村なんだ。
オーブ県のシャンパーニュ生産村は65ある。うち 63はピノ ノワールが主体だ。2つは一つがセザネ地区のヴィルノー・ラ・グラン。そしてもう一つがMontgueuxなんだよ。どちらも主体はシャルドネだ。‥だから一昨日飲んだピノのMontgueux製コトー・シャンプノワーズがどんなに珍しいかわかるだろ」
「あら。ワイナリーがあるわ!」そんな僕の話を無視して、嫁さんは窓の外を見てる。
左側にみえたのがCHAMPAGNE JAILLANT & CO(111 Marivat, D141, 10300 Montgueux)である。
http://www.champagne-jaillant.com/
ゆっくりとした上り道は丘陵に辿り着くと左に大きく回り込みながら丘を昇り始めた。
「あ。またワイナリが見えてきた♪」
「Earl Champagne Lassaigne-Berlot(13 Rue de Troyes, 10300 Montgueux)だ」
「あ、一昨日飲んだワインね。寄らないの?」
「Lassaigne一族のワイナリーはMontgueuxに幾つもあるんだ。ここには寄らない」
「あぁ、そう。なぁんだ」
並んであるのがChampagne Étienne Doué
11 Rue de Troyes, 10300 Montgueux, フランス
https://www.champagneetiennedoue.fr/
村に入るところに有るのがLassaigne Thierryで、これもLassaigne一族の畑だ。
Montgueux村の畑は、南の 1ブロックに集中している。南南東向きの緩やかな斜面にある。石灰岩質で、他の野菜を植えるには貧しい地だ。しかしブドウ畑には優勢だ。
真っすぐ行くとムーラン通りとの交差点左前に村の地図が有った。ムーラン通りを左折すると、すぐにシャンパンボトルの形をした「Champagne Regis Corniot」という看板があった。


Champagne Regis Corniot( Rue Creuse, 10300 Montgueux)
https://la-costignieres.com/
RMだ。自分の畑で出来た葡萄でワインを作っている。
「ここはね。B&Bの宿泊施設を持っているらしい」
La Chambre D'amis( Rue Creuse, 10300 Montgueux)
https://la-costignieres.com/
予約はしなかったが、とても快く迎えてくれた。
オーナーの話で、村の真ん中にÉglise Sainte-Croix de Montgueux(10300 Montgueux)という古い教会があると聞いた。そばにあるプチメゾンも素敵だよ・・と。
幾つかロゼを買った後、そちらへ向かった。訪ねたのはChampagne Jean Guérinot(Rue Chanet, 10300 Montgueux)
https://champagneguerinot.fr/
訪ねると此処も心地よく迎えてくれた。それで思いのほか、時間を取ってしまった。
「んんん。JACQUES LASSAIGNEを訪ねるのは止めよう。このまま駅へ向かおう。Gare de Romilly-Sur-Seineへいくぜ」
「え~寄らないの?」
「ん~ちょっと時間が足りなくなった。こっから駅まで小一時間はかかる」
とりあえずMontgueuxの丘のワイナリーについて主たる生産者の名前だけ挙げて終わりたい
・Champagne Jacques Lassaigne(7 Chemin, Chem. du Coteau, 10300 Montgueux)
https://www.montgueux.com/
・Champagne Lassaigne Olivier(4 Chem. des Haies, 10300 Montgueux)
・Champagne Beliard Lassaigne(2 Voie du Faîte, 10300 Montgueux)
・Champagne Beliard Lassaigne(2 Voie du Faîte, 10300 Montgueux)
https://champagne-beliard-lassaigne.fr/
・Champagne Didier Doué(Chem. des Vignes, 10300 Montgueux)
http://champagne-didier-doue.fr/
・Champagne Bigard(13 Rue Victor Lesache, 10300 Montgueux)
http://www.champagne-bigard.com/
・Champagne Beaugrand(4 Rue Léon Beaugrand, 10300 Montgueux)
https://champagne-helenebeaugrand.fr/
・Lassaigne Thierry(2 Rue de la Garenne, 10300 Montgueux)
・Champagne Gérard Lassaigne(6 Rue Valange, 10300 Montgueux)
http://champagne-gerard-lassaigne.com/
・Champagne Jean Guérinot(2 Rue Chanet, 10300 Montgueux)
https://champagneguerinot.fr/
資料によるとMontgueuxの葡萄畑の面積は 208.2ヘクタール。このうちシャルドネが186.6ヘクタール(89.6%)、ピノ・ノワールが20.4ヘクタール(9.8%)、ピノ・ムニエが0.8ヘクタール(0.4%)、その他が0.4ヘクタール(0.2%)だそうだ。生産者は現在87名とのこと。
Montgueuxでワイン生産が始まったのは最近で 1960年代だそうだ。

無くてもいいような話ばかりなんですが・・知ってると少しはタメになるようなことを綴ってみました