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黒海の記憶#38番外/己の利権を守ることに固執した東ローマの官吏・政治家・軍民たち

ギリシャ商人/東ローマ商人たちはギリシャ正教を左手に、交易物を右手に持って、黒海の後背地へ北へ繋がる川筋から、険しい峠道を踏み固めた街道から入り込み、北方ステップに住む人々あるいはドナウ平原に住む人々と繋がっていた。商いはいつでも信頼と道義の上に成り立つ。商いの最も重要な価値は「平和」の維持なのである。
それを犯すのが国家だ。国家はオノレの利害を優先する。多くの国家組織は、利害は相対的であるべきだという原則を忘れてしまう。実は、それが「外交」だというのにだ・・北風と太陽の寓話を忘れてしまう。なぜか?国家を構成する人々は、オノレ自身で計算板や鋤鍬金槌を持ったことがないからだ。
そればかりか、濡れ手を粟まみれにする誘惑に染まる者が多い。

余談だが、北欧の政治構造の中には「オンブズマン機能」というものが有る。オンブズマンombudsmanとは「監視する」という意味だ。
https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_kenpou.nsf/html/kenpou/chosa/1590311utsunomiya.pdf/$File/1590311utsunomiya.pdf
これは計算板や鋤鍬金槌を持つ人々が、国家運営だけを人々の仕事を客観的に精査し評価するという機能だ。日本にはない。なければ、官吏政治屋は自己権益のために「鞘抜き」を始める。監視機能がない公共事業は10%~15%が、その「鞘抜き」へ回る。腐敗すればその数は数倍に膨れ上がる。今回のウクライナへの援助のように何も記録されない(紙ベースでデジタルデータは記録はないという!)薄闇のところでは膨大な額の「鞘抜き」は当然のように起きる。今回のCBSのすっぱ抜き記事を読んだとき、僕はピナツボ火山の爆発を思い出した。あのときフィリピンには大量の援助物資が同地へ送られた。何が起きたか?その援助物資を自分たちだけで独占したい現地の人々と、援助物資を運んだボランティアとの間で、壮絶な銃撃戦が各所で起きたのだ。
日本の場合「鞘抜き」の巣窟は一般会計部門である。この部分は官吏政治家がスクラムを組んで守っている。・・例えばこれに食いつく者が現れれば・・石井紘基のように謎の死を迎える。日本はこうした謎の死が本当に多い国だ。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9F%B3%E4%BA%95%E7%B4%98%E5%9F%BA

無くてもいいような話ばかりなんですが・・知ってると少しはタメになるようなことを綴ってみました