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パリ・マルシェ歩き#06/マルシェ・デ・ザンファン・ルージュMarché des Enfants Rouges01

https://www.youtube.com/watch?v=BXWXzMqi_HA

マルシェ・デ・ザンファン・ルージュMarché des Enfants Rouges (39 rue de Bretagne, 75003; Open Tuesday to Saturday 8:30 to 19:00 and Sunday 8:30 to 14:00)は、マレ地区にある。シャルロット通りRue de Charlotとボース通りRue de Beauceに挟まれたブルターニュ通りRue de Bretagneだ。1628年、ルイ13世時代に創設された屋内型マルシェである。


マレ地区は、僕らがパリで泊まるときによく選ぶ地域でもある。ショートステイのアパートメントが豊富で、幾つか定宿にしているところもある。大体はピカソ美術館周辺にするね。
部屋選びの時に利用するのはVacation Rentals By Owner(https://www.vrbo.com/en-ca/)が多い。ホテルも良いが我が家の場合、地元で買った食材を試用してみるという嫁さんのニーズを満たすために、パリはいつもキッチン付きのショート・スティ・アパートにすることが多い。その際に部屋選びをする基準は、近くにどんなマルシェがあるかということ。
マレ地区を選ぶと、➀Marché des Enfants Rougesと➁Marché Bastilleそして③Marché d'Aligreが嫁さんの買い物先になる。それと
Marché Baudoyer(Pl. Baudoyer, 75004 Paris;Open Wed.12:30 to 20:30 and Sat.,7:00 to 15:00)
Marché Belleville(3-1 Rue de Pali-Kao, 75020 Paris:Open Tues.& Fri.7:00 to 14:30)
Marché Charonne(Boulevard de Charonne, 75011 Paris:Open Wed.7:00 to 14:30 and Sat.7:00 to 15:00)
Marché du Père Lachaise(Bd de Belleville, 75020 Paris:Open Tues.& Fri 7:00 to 14:30)
Marché Popincourt(1114 Bd Richard-Lenoir, 75011 Paris:Open Tues.& Fri 7:00 to 14:30)
Le marché de plein air de Bercy(Entre le n°14 place Lachambeaudie, Rue Baron le Roy et le n°11, 75012 Paris:Open Wed.15:00 to 20:00 and Sun.7:00 to 15:00)
Marché Cours de Vincennes(Cr de Vincennes, 75012 Paris:Open Wed.7:00 to 14:30 and Sat.7:00 to 15:00)
Marché Daumesnil(29,46,64 Pl. Félix Eboué, 75012 Paris:Open Tues.& Fri 7:00 to 14:30)
Marché Ledru-Rollin(47-29 Av. Ledru Rollin, 75012 Paris:Open Thurs.7:00 to 14:30 and Sat.7:00 to 15:00)
Marché St Eloi(36-38 Rue de Reuilly, 75012 Paris:Open Thurs.7:00 to 14:30 and Sun.7:00 to 15:00)
この10か所が買い物先になる。火曜日に開催しているのが⑤⑦⑧⑪。水曜日は④⑥➈➉。木曜日は⑫⑬。金曜日は
⑤⑦⑧⑪。土曜日は④⑥➉⑫となる。
どこのマルシェも、そこにしか来ないベンダーが幾つもある。マルシェ歩きの醍醐味はまさにソコだね。特に加工食品/エキゾチックなものにそうした傾向がある。
中で嫁さんのお気に入りはMarché Daumesnilで、ここは露店の数が多い。もちろん、他のマルシェでも見かけるベンダーも多いのだが、➀Marché des Enfants Rougesと➁Marché Bastille③Marché d'Aligre以外のもうひとつ散歩先として選ぶなら、ここがお勧めである。

しかし毎日の買い物を済ますとなると、屋内常設のマルシェ・デ・ザンファン・ルージュMarché des Enfants Rougesが一番いいように思う。ランチタイムに出かけるにも良い。
Lebotti Danielはナポリから来た兄弟が開いているレストランで、アンティパストやパスタ系が、ざっかけない感じでドカッと出てくる(僕が好きな)店だ。またモロッコ料理を専門にしているTraiteur Marocainはクスクスやタジン料理が量り売りされている。ザンファン・ルージュへ行くと必ず寄る店でもある。
またVersant Vinsというカフェ&バーがあって、ここで出るフィッシュ&チップスは素晴らしい。ロンドンじゃ食べないものも此処に来ると食べてしまうのは、一緒に頼めるワインのせいか・・

「ザンファン・ルージュって赤い制服という意味でしょ?近くに有った孤児院の制服のことって雑誌に書いて有ったわ」Versant Vinsでお茶しながら嫁さんが言った。
「すぐ傍にアンファン・ルージュ病院Hôpital des Enfants Rougesというのが有ったんだよ。ここは孤児院も併設していた。赤い制服は人々から施しを受けるシンボルだったんだ」
「え~子供たちがその赤い服を着て物貰いをしたの?」
「ん。喜捨をうけた」
「なんか嫌な感じ」
「福祉が行渡っていない時代だからな。マレはパリの中でも赤貧地帯だった。1536年にね、フランソワ1世の妹だったマルグリット・ド・ナヴァルMarguerite de Navarreが始めた病院/孤児院だ」
「聞いたことない人だわ」
「フランス・ルネサンス期の人だ。慈善家としても有名だが、幾つもの小説を書いている。『エプタメロンHeptaméron』が有名だ。ナヴァル王国の女王になった人だよ」
「ふうん。ナヴァル王国なんて知らない国の名前が出てきたから、ここでやめるわ」
「すいません。なにしろ孤児が多い時代だった。堕胎手術が酷かったし、避妊なんてことを考える人たちもいなかったから、産みっぱなし放りっぱなしが普通だった。
マルグリット・ド・ナヴァルは、そんな捨てられた子供たちに、読み書きを教えて手に職をつける施設を興したんだよ。それがアンファン・ルージュ病院Hôpital des Enfants Rougesだ。女の子たちは手工芸を習ったそうだ。成人して自立できるようにね」
「ふうん、偉い人だったのね。そんな話はガイドブックには載ってないわ」
https://www.amazon.co.jp/Marguerite-de-Navarre/dp/2340048028

無くてもいいような話ばかりなんですが・・知ってると少しはタメになるようなことを綴ってみました